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恋愛ゲーム、ですよね?  作者: 雪屋なぎ
中学生 編
57/503

冥加新吾

なんだろう、世界が真綿に包まれてる。黄色系のパステルカラーで彩られた不思議な場所。そして耳障りのよい音がする。

歌? 微かな歌声が聞こえるけど、遠くてよくわからない。何の歌かな? でも少しずつ聞こえてくる。水の中を移動するように歌の元へと流されていく。なんて心地がいいの……。どろどろに溶けて……自分が無くなりそう。歌と水と光に溶けて……溶けて……。


「ダメだよ?」



目を開けると、冥加さんと加納さんが見えた。けど体がダルくてすごく重い。何か話しかけようと思うのに、口がなかなか動かなかった。


「花音ちゃん、聞こえる?」


なんとか目を彼女へ向ける。加納さん、いつみても綺麗だな。けれどとても苦しそうな顔をして心配している。私、また迷惑掛けちゃいました?


「大丈夫よ。ちゃんと薬を抜くように対処したから、きっとすぐ元に戻るわ」

「花音、キツいだろうが聞いて欲しい」


目を冥加さんへ向けた。眉間の皺が酷い……綺麗な顔なのにダメですよ、笑ってないと。


「今日、君を襲った犯人の事だが、警察に被害届をだすか? それとも事件をなかった事にしたいか?」


事件? 何か問題があったの? って、襲った!? この貧乳を。ロリには身長制限に引っ掛かるので、貧乳好きの人かしら。

でも事件は断然なかった事がいいですね、警察のお世話は出来るだけ避けたい。これから頑張らなきゃいけないのに。

高校生になったら、きっと走り回らなくちゃいけなくなるから。だから力の限り頭を左右に動かす。私の気持ちが伝わるかな?


「そうか。もう少ししたら君の御両親が来る、君は階段で足を滑らせた事にしよう……そう思えるね?」


階段? 私、階段から落ちたの? だから痛いの? なんだか頭が回らない。


「制服もちゃんと用意してあるわ、でも本当に何も無くて、間に合って良かった」

「砂織。君は面識があるから席を外した方がいい」

「はい。それじゃ後でね」


加納さんが離れて扉から出て行き、側に冥加さんだけが残った。


「疲れているだろう、寝てなさい。大丈夫、ここは安心していいから」


とても悲しそうな顔をしている。泣きそうだ。


「う……」


冥加さんへ手を伸ばそうとしたが、やはり体の動きが鈍いようで、動かそうと思っていてもなかなか動きにくい。


「すまない。俺が校門で待ち伏せしていれば良かった」

「う?」

「待ち伏せしようとまた裏道で通りがかるのを待っていたんだ」


裏道……何処だろう。あのぶつかった場所、佐原くんの家の近くだっけか。そこなのかな?


「また偶然が起きるかもしれないなんて、非科学的な事を信じるなんて……馬鹿だった」


苦悩する姿はとても痛々しい。悲しまないで? 何も起きてないのだから。


「驚かせたかっただけなのに。こんな傷まで出来てしまった」


頭をそっと撫でられる。

怪我? 私は襲われて怪我をしちゃったのか……。でも冥加さんに責任なんて無い。これは仕方ない事なんだ。むしろ……自分のドジ。回避できなかったのは私のミス。


「花音」

「次は、気をつける、から」

「次はって、次は絶対に無い。こんな事は絶対に」


対策を練っているようだったので、それはいけないと止める。


「だめ。冥加さんは何もしないで」

「何が駄目なんだ。こんなおかしな現象は間違っている」


そうだよね、ゲームの話が現実に介入するなんて間違ってる。神がかり的な何かが動いているのだろうか? 

しかも冥加さんは私の痴漢変態探知を信じている。本当は江里口くんの御守りのお蔭なんだけど。


「冥加さん、私は、大丈夫」

「何が大丈夫なものか。こんなに傷ついて」


思いつめないでほしい。これは私のミスで出来た傷で、あなたの所為で出来た傷じゃないんだから。


「自分の、ミスだもん。生きてれば、傷だって付くよ」

「悪意で付いた傷だぞ」


少し冷静になって欲しい。私で感情を動かさないで、そんな事で気持ちを動かす人じゃないでしょう? 冷静に動じる事なく対処してください。


「何があったか詳細を教えてくれますか? 理解しておきたい」

「聞いても楽しくないぞ」

「大体の憶測で構いません。分かる範囲でいいです」


彼は眉を一段と顰めると、床に目を落とした。


「推測でしかないが、君は……高出力のスタンガンで少し気を失った」

「はい」


誰かにぶつかってしまったような気がしたけど、ぶつかってきたのか。今度から横道や曲がり角では気をつけよう。スタンガンは改造物かな? あまり高出力過ぎると心臓や他の内臓にもよろしくないので、体に優しくない酷い事をしないで欲しいな。

痴漢の手段が手荒になってきているのか、本家の痴漢だったのか……制服の下に何か着込んで対策するか?


「そして側の空き地に連れ込まれ、鼻に薬をしみこませたティッシュを詰められ、意識を朦朧状態にさせられた」


絵面的に間抜けじゃないですか? よく犯人はそんな中学生に欲情できますね。やはりコアな趣味の方だったりして。


「えっと、そうなんですか。それで?」

「君に覆いかぶさっていた男は、砂織が蹴飛ばした」

「すごい」


カッコ良過ぎます。もし私の意識がはっきりとしていたら、お姉さまと呼んでしまいそう。


「君の着衣に乱れは無かったが、頭に倒れた時に付いたと思われる傷と…」


確か背中と胸を撫で回されたような記憶があるけど……もしや痴漢め、どっちが胸か分からなかったから、とりあえず両方撫でていたんじゃなかろうな? もし、そうだったら絞めるぞ! 力の限りに! って……いけない、いけない。私が落ち着かなくてどうする。

中二にダイナマイトボディを求めるのには無理があるから、今度犯人にあえたらそう忠告したい。


「腹部にスタンガンの火傷痕がある」


おなかに傷か。お風呂に入るとき沁みたら嫌だな……。石鹸が使えないじゃないか。火傷は後々酷くなるからなぁ……アロエ無いかな? 昔火傷したらアロエを貼れっておばあちゃんが。


「それだけですか?」

「今の所はな」


今の所、それは外傷って事か。頭をぶつけてたり、電流浴びたりしたから、内臓や神経系統が心配だ。でも喋れるし手の指も感覚があるから動かせれそう、大丈夫みたい。


「それだけで済んだのは冥加さんたちのお蔭です。ありがとうございます」


体を起こして頭を下げようとしたけど、さすがにそこまではまだ動かなかった。打ち身のあとみたいに体が固まっている。


「動くな。今、点滴もしている。安静にしなくてはいけない」

「はい。すみません」

「全く君は……」


冥加さんは椅子にもたれ掛かると、腕を組み足を組んだ。さすがスタイルのいいイケメン、絵になる。そういえば彼といい、加納さんといい、足が長いけど本当に日本人なんでしょうか? ズボンを注文したら、裾を調節しないでも大丈夫か足りないと思います。羨ましいですねー。

彼は今日もスーツを着ているので、どこからどう見てもゲームの明智先生にしか見えない。でも年齢で見ると大学生で先生じゃない。それに明智という名字から冥加に変わっているし、何か会社の跡取り息子みたいだ。

助けてもらった時に聞いた話はぼんやりとしか憶えていないけど、めぐり巡ってやっときたチャンスを掴んだっぽい。冥加さん自身も心から望んでいるようなので、それは良かったと思ってる。ならば私も応援したい。


「あのですね」

「ん?」

「私は大丈夫なので、もう会わない方がいいと思います」

「何を言っている」

「すみません。少し聞いちゃったんですけど今大事な時期なんでしょ?」

「特に大事じゃない」


少しムッとさせてしまった。でも大事なので言わせて貰います。


「加納さんが困りますよ? ここで躓いてどうするんですか」

「子供が心配することじゃない。妹は妹らしくしていろ」

「無理です」

「花音……」


私は穏やかに笑って見せた。そう見せ付ける。出来るんですよ、私は。


「実は私、産まれる前の記憶を持っているんです」

「花音?」

「冥加さんより年上の記憶なんです。だから大丈夫ですよ」


冥加さんの目が見開く。


「頭を打ったから…今医者に」


そうですよね、普通の反応を返されて少し恥かしいですが、引き下がりませんよー。押し通させていただきます。


「いいえ、これが私です。頭を打ったからじゃないんです」

「確かに君は落ち着いているが」

「一応OLだったんですけど、会社の上の人が中学生に会いに行くのはちょっと引いちゃいます。いくら妹だからと宣言してもロリコン扱いされるでしょう、間違いなく」

「花音」


……困った顔をしないでください。実際にそう思いますもん。部下達は日頃のうっぷんをこっそり話してたりするんです。自分も言われているでしょうけどね……主に後輩から。ははは。


「始めて会った時に驚いたのは、昔似た人を知っていたからです」


冥加さんが真っ直ぐ見てくる。でも彼の未来の為にも、ここで私のゲームからご退場願おう。ものすごく良い未来があるなら、そちらを優先させてください。私の側にいる必要なんて無いんです。ゲームの支配下に入らないで。


「だから驚いたんです。今まで誤魔化してばかりですみません、言っても信じてくれないだろうと思い、黙ってました」

「……そうか」


項垂れないでください。胸が痛くなります。


「妹扱いこそばゆくて嬉しかったです。でもここでそろそろ本業に戻られた方がいいです。お仕事頑張ってください」

「俺が邪魔か?」

「そういう言い方、駄目ですよ。それに私とそういうやり取りはもっと危険です。誤解されます…なにせこちらは見た目中学生ですからね。言葉の裏を違う意味で読み取られたらどうします? ライバルがいるなら、足元掬われないように固めておかないと」


にっこり笑う。冥加さんは私を妹扱いしてたけど、弟扱いしてしまいそう。


「どうして、そんなことを言うんだ」

「お伝えした言葉通りです。そうだ、会社の偉い人になったら採用してください。頑張って優秀な人材になっておきますんで。昔なかなか内定決まらなくて大変だったんですよ。面接辛かったなぁ」

「花音が望むなら偉くなるよ」

「それは抜きです。私を理由にせず自分を理由にしてください」


私の責任になりそうなので、止めてください。しかし冥加さんの責任は重そうだ。新聞欄から応援させてよ、他人事のように。


「なんだか別れの言葉みたいだな」


その通りです。会社のトップになるような華麗な人は眩しい所で頑張ってください。


「別れだなんて大げさな。どこかで繋がってるもんですよ、人って。だから今は目の前の事に集中してください」


忙しければきっと、私なんぞに係わる暇もなくなるでしょう。ゲームから離脱して、人生を謳歌してくださいね。でも加納さんと結婚されるなら、お知らせ写真つきハガキは欲しいかも。その時は思い出して懐かしむように送ってください。

ウェディング姿の加納さんは絶対見たい。


「わかった……」


突き放して申し訳ないけど、分かってくれてホッとした。これで冥加さんはこちらの因果から離れてくれる。

椅子から立ち上がると、冥加さんが指差してきた。


「なら、4年後だ」

「え?」


何が?


「4年後に高校の卒業式で会おう」


扉に向かって歩き出す。


「なっ」

「それまでに全てを片付ける。文句は聞かない」

「冥加さん、待って」

「だから別れの言葉なんぞ、絶対言わないからな!」


扉を開けると、出て行ってしまった。何をどう受け取ったらそうなるんですか! 私の話を聞いてましたか? こちら中二病的な恥かしい話をしたのに卒業式に会おうって……これが19歳という若さなんでしょうかね? 高校卒業時にまた同じ話をしなくてはならないならなんて恥かしい。いっその事忘れてくれないかな。


「ん?」


ちょっと待て、4年もあるんだ、忙しくて忘れてしまうかもしれない。それに普通会社経営なんて4年でどうかなるものじゃないしね。気が付けば4年以上過ぎてるよ。社会人にとって1日は長いけど1ヶ月は早いからね。あっという間さ、はははは……はぁ、納期思い出しちゃった。


「はぁい、花音ちゃん」


ノック音がして冥加さんと入れ替わるように加納さんが入ってきた。


「新吾様が燃え上がってすごく助かりました。ありがとう」

「え、は、はぁ」


別にたき付けた訳じゃないんだけど、仕事に燃えるのは良い事ですよね?


「ところで、さっきの話なんだけど。その前にごめんなさい、新吾様には普段から盗聴器や発信機が付けてあるの。もちろん本人了承済みよ。いつ何があるか分からないから」


段々私の頬が赤くなっていくのが分かる。恥かしい、恥かしすぎる……話した会話内容をデータとか保存してないですよね? してたら消去お願いします。新たな黒歴史として残るので勘弁してください。


「色々聞きたいことがあるけど、そろそろご両親が来るから手短に」

「はい。冥加さん、加納さんの事は忘れます。今まで良くして下さいましてありがとうございました。このご恩は忘れません」


ぷにっと頬を抓られた。


「ひゃ、ひゃのうひゃん?」

「違うわよ。自分で勝手に完結しないで」

「ひゃって」

「ええっと、お姉さん? ここまで係わっておいて、はいさよならはないんじゃない」


ひゃーっ、加納さんのような美女からお姉さんって呼ばれた! 私には無理です!綺麗なお姉さんから言われたら、恐縮ですって。


「なりゃ、なんれしゅか?」

「抓ると喋りにくいわね。ふふ、新吾様は係わらなくても私は会いに来るわよ?」


手を離してくれたけど、ちょっと頬が痛い。けれど、加納さんの言葉に少し舞い上がってしまった。


「でもお仕事忙しそうですし、地盤を固めたりと奔走されなきゃいけないのでは?」

「そうね。でも息抜きぐらいあってもいいんじゃない?」


それは私と遊んでくれるという事でしょうか?

うわぁ、加納さんとデートなんて、見劣り過ぎてお姉さんのお隣をみすぼらしくしてしまいそう。


「それは嬉しいですけど…私では…」

「あなたの事が気になるし、その他諸々研究させてもらうわよ」


にっこりと艶やかに微笑まれると、美人の威力を十分味わらせてもらったような気がした。そうか、美女はテンプテーションが使えるんだなぁ……発言云々より自然と頷く自分がいて驚く。


「どうぞ」


ノック音が聞こえたので、加納さんが代わりに入室の許可を出してくれた。


「花音?」


ゆっくりお母さんとお父さんが入ってきた。お父さんはおんぶ紐で馨を抱いている。すやすや眠る弟を見ると、寝る時間なのに病院へ呼ぶ事になって申し訳ない気持ちで一杯になった。


「ごめんなさい、ちょっとミスっちゃった」

「かの……」


お母さんがボロボロと涙を流し始めた。泣かないで、お母さん。


「お母さん、ごめんなさい。今度は気をつけるから」

「無事で…」


点滴につながれた私の手を握り、お母さんは静かに泣いた。


「電話をもらった時は驚いたぞ。でも無事で良かった」

「お父さん、ごめんね。遅い時間なのに」


壁に掛けてある時計を見れば、夜の9時をとうに過ぎている。


「すぐに駆けつけたかったが、遅くなってすまん」

「ううん。大丈夫だよ」

「それで、そちらは?」

「初めまして、加納と申します」


お母さんが顔を上げて、少し驚く。そうだよね、あの時勧誘していた加納さんを知っているから。


「以前奥様にはお会いしましたね」

「そうなのか?」

「…ええ。学校の推薦状を持って来られた方」


何を持ってきたの?その推薦状って何か試験関係の?私知らないよ…いつ持ってきたのよ、加納さん。お母さんはバッグからハンカチを取り出し、目元を拭くと加納さんを見つめた。


「あの…花音は…」

「実は私も通りがかっただけですので、はっきりと見たわけではないのですが…」


どういう筋書きを用意しているんだろう?なんだかこういう事が多すぎて驚かないようにするのに苦労する。


「階段から落ちたと聞きました」


なんと階段落ちですか!池田屋事件みたいですね…私は攘夷志士か。


「花音、そうなの?」

「それがよく憶えてなくて…」


正直に答える。それが嘘を付かなくて済む一番の方法。


「医者に現状を聞いて来よう」


お父さんがお母さんの肩に手を置くと、加納さんに呼び止められた。


「いえ、MRI検査も済んでます。明日には退院できるそうですよ」

「まぁ、ありがとうございます。何から何まで」


そっか、このダルさも明日までか。良かった、長く入院するのは期末が近いから避けたかったんだ。


「あとこちらの部屋の支払いですが、発見された男性が負担させて欲しいと会計をされていったそうです」

「な!どなたなんですか?その方は」

「私もあまり…通りがかった時、怪我をしているのが花音さんと気付いたので病院までご一緒しただけなのです」

「そんな、申し訳ないわ…受け取れません」


お母さんがものすごく困っている。けど私も困る! こんな借りを作りたくない。駄目だよ、冥加さん。こんな所でお金を使っちゃ。後で加納さんに金額を聞いてお返ししなければ。


「私も遠慮した方がと話したのですが、走れば受け止める事が出来たのに怠ってしまったと後悔されてまして」


加納さんも困った顔をしている。

うう、ここの病室って一日幾らするんだろうか? 私の貯金で払えるといい、だって綺麗で広いし、応接セットあるし!ランクが上の病室じゃないですか?数万で済めばいいけど。


「花音は助けてくれた人の名前とか聞いてないの?」

「本当ならこちらからお礼に向かわなくてはならないのに…」

「大丈夫ですよ。もしかしたら会える機会があるかもしれませんよ」


加納さんがにっこりと微笑む。もしや、どこかで両親と冥加さんを会わせる気じゃないでしょうね?


「そろそろ10時です。消灯時間になりますので、私も引き上げますね」

「そうか、そんな時間か」

「花音。これ、急いで詰めてきたけど、必要なら朝にでも電話するのよ?」


紙袋にタオルやら着替えやら入っているようだ。そうだね、一日入院でも必要な物ってあるんだ。ありがとう、お母さん。


「明日また来るから、一緒に帰りましょうね」

「うん。ありがとう」


両親と加納さんは別れを告げると、みんなで部屋を出て行った。部屋に私だけとなり、静かになる。1人になれて少し嬉しいかも。ちょっと色々考えたいしね。清潔なシーツにくるまれながら、点滴を眺めていると院内放送が流れてきた。消灯の時間だ。部屋がほんのり暗くなる。


「はぁ……なんて予想を裏切らない事が起きるんだろう」


別所さんもこんな目にたくさんあっていたのかな? だから氷室くんに縋ったのかな? だって彼と共にいれば、何も起きなくなるのだから。気持ち分からないでもないけど。


「まだ明智くんは飛行機の中だろうな……明日退院したら電話しよう」


私以外の11名の詳細を聞いて、彼女達の現状を知る事から始めよう。別所さんや宇留間さんを入れれば残り9名になるのかな?


「でも骨折とかじゃなくて良かった…足が折れたら…走れない」


目を閉じると、眠気に吸い込まれていきそう。眠いのかな?

少し疲れていたようで…私はそのまま眠りこけてしまった。



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