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雨が降りしきる日
雨が降りしきる日
傘も持たずに走り去った君の後ろ姿を
僕は一生後悔することとなる
傘も持たず裸足で追いかけて
溺れそうなくらいに降る雨は
追いかけるなと言わぬばかりに
身体を濡らしていく
君の姿を追いかけて
ひたすらに追いかけたのに
踏切は音を鳴らして通せんぼ
電車が過ぎ去ったときには
もう君は見えなかった
雨が降りしきる中
鈍い音が響いてきた
それは聞きたくもなかった音で
一生頭から離れなくなった音で
雨が降りしきる日
冷たくなった君の手を握り続けても
僕は一生後悔が消えない