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あなたのいない秋
涼しい風と暗くなるのが早くなった秋
ひとりで過ごすには寂しくて
パソコンを開いてもテレビを点けても
寂しさは消えないまま
美味しいものもいっぱいあるけれど
ひとりで食べるには寂しくて
あなたと一緒に食卓を囲めるならば
寂しさも消えていくだろう
ずっと置きっぱなしになっていた本を
手にとって読み進めていく
どんな展開が待っているのか
ネタをバラすあなたはいない
窓を開けて眠りにつく
肌寒いからしっかり布団を被って
それでも目が覚めたら布団はいない
あなたが直してくれないから