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月に手を
いつまでも夢を持っていたかった
胸に抱いたまま生きていたかった
いつまでも夜空を見ていたかった
瞳を泳がせて星座を作りたかった
いつか道が離れることも分かって
いたはずなのに別れはどうも心を
いつかまたねがさようならになる
それも分かっていたはずだったの
いつまでも青を持っていたかった
胸に抱いたまま歩いていたかった
いつまでも月夜を見ていたかった
瞳に映ったうさぎに届かなかった
いつか溝が深まることも分かって
いたはずなのにどうも心は求めて
いつか久しぶりと笑えるのならば
どれほどいいだろうと窓を閉めて




