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からっぽ
何年も仕舞われていた幾重の紙を捨てた
まるで無に近付くような感覚を覚えた
なにもないからっぽの空間にひとり
明かりもないしずかな場所のような
何年も想い続けてきたあの人を思い出す
立場も関係も今と違えばよかったのか
いいや、立場も関係も違うからこそ
壊れずに想いを馳せることができる
身軽になりたいようでなりたくはなくて
錆びついた心をもとに戻したいようで
失う怖さも別れるかなしみもすべて
強くしてくれるようで弱くしていく
何年も仕舞われていた幾重の紙を捨てた
まるで無に近付くような感覚を覚えた
なにもないからっぽの空間にひとり
明かりもないしずかな場所のような
何年も想い続けてきたあの人を思い出す
立場も関係も今と違えばよかったのか
いいや、立場も関係も違うからこそ
壊れずに想いを馳せることができる
身軽になりたいようでなりたくはなくて
錆びついた心をもとに戻したいようで
失う怖さも別れるかなしみもすべて
強くしてくれるようで弱くしていく
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