390/461
忘却
棚を整理していると懐かしいものが出てきた
学生であった頃のプリントたち
クリップは錆びてもまだ紙を掴んでいた
過去の自分は確かに生きていた
小さな文字を見ながら不意に笑った
生きていることを恐れていた自分は
今ものうのうと生きているではないか
まだ生きていることを誰も知らない
自分もまた誰が生きているのか知らない
世の中はそんなことはどうでもいいと
云うようにして静かにまわっていく
過去も今も未来も生きている
それだけは変わらない事実だ
棚を整理していると懐かしいものが出てきた
学生であった頃のプリントたち
クリップは錆びてもまだ紙を掴んでいた
過去の自分は確かに生きていた
小さな文字を見ながら不意に笑った
生きていることを恐れていた自分は
今ものうのうと生きているではないか
まだ生きていることを誰も知らない
自分もまた誰が生きているのか知らない
世の中はそんなことはどうでもいいと
云うようにして静かにまわっていく
過去も今も未来も生きている
それだけは変わらない事実だ
特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。
この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。