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空に沈む
星を仰いで空を飛ぶ
あなたは眉をひそめて視線を向けた
ジリジリと熱いアスファルトを歩き
なにもなかったように笑い飛ばした
勘付いてほしかった
止めてほしいだなんて子どもみたい
それでも生きる希望はそれしかない
生きる道はすでに閉ざされていたの
一生に一度の出会い
出会っては別れての繰り返しもまた
人生だとヒトは片付けてしまうけど
一生に一度の出会いが救いになった
もう二度と会わない
それでも毎日思い出しては空を仰ぐ
波打ち際から海の底まで歩みを進め
最後の最期まで出会いを噛み締めた




