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沈んだ窓際
夏の夜
長い日が沈んだ窓際
藍色になっていく空を見つめるあなたの背
こころを惹かれてしまった
どこか気になる存在になった
呟いた
布団に横たわって何度
幾度と呟いたあなたの名前を忘れられずに
ここまで生きてしまったよ
どこまでも気になる存在だよ
想った
夏が好きだと云うから
今年も夏が来たことを知らせる雲のない青
手の先まで染まってしまえ
あなたの好きな夏の色になれ
夏の夜
長い日が沈んだ窓際
藍色に染まっていく暗い部屋にひとり立つ
こころを惹かれたままでも
いつまでも気になるままだけど




