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朝
冷え切った身体に倦怠感を覚える
掛け布団は原型をとどめず場外へ
重い身体は地面に沈み込んでいく
目を腕で覆い隠してただ時は過ぎ
カラスにスズメの鳴き声がしても
ただ耳障りだとしか思えない自分
枕に顔を突っ伏して世界から逃げ
このまま消えてしまいたいとさえ
響くバイクの音に車が走り去る音
子どもたちの声もまるで毒のよう
進む時計の針の音が脳に焼き付く
なんで生きているのかと問いても
このまま孤独に世界から見放され
孤独に朽ちていくのだろうと思う
世界を見放したのは自分のほうで
あったと知るのはそう遠くない日




