242/411
海から海へ
もう海には行かない
君からの手紙が波に乗って
伝えようとしてくれるから
また海に行っている
君が一人になるのは嫌なの
伝えたいことばかり溢れる
暗い部屋に灯る光は
君が綴る言葉を切り取って
堪えきれなくなってしまう
暗い部屋に灯した光
机に向かってお返事を書く
君にはどう映っているのか
夜の海に流した手紙
月に向かってゆらゆら流れ
波に飲まれて浮かび上がる
夜の海を照らす満月
君もこの月を見ていますか
想うことはきっと同じかな
私の命は燃やしていいの