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静かな時間
静かに時間が流れる春
暗い部屋の床に座って目を閉じた
遠い過去を思い出して、浸っても
あの頃に戻れるわけがなかったよ
外から聞こえる雑音も
時間が経つに連れて少なくなって
ひとりで泣いても苦しんでいても
もう誰も助けてはくれないんだな
静かに時間が流れる春
遠い過去は明るかったように思う
今はもう真っ暗な闇の中に落ちて
もがくことも這い上がることすら
外から聞こえる雑音は
心を救ってくれることなどないし
焦燥感だけを煽っては消えていく
絶望しても命はしばらくあるのか