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雨降る夜に
雨降る夜に息絶える
静かな海にひとり溺れていく
冷たくて暗くて苦しくなって
でもそれは一瞬にして消えた
何年もひとりぼっち
ずっとひとりぼっちで生きた
ずっとひとりを選んで生きて
最後もひとりを選んでいたよ
雨が好きだから選ぶ
ひとりが好きだったから選ぶ
この選択を後悔したわけでも
よかったわけでもなかったな
静かな雨の降る夜は
寒くてなにもかも冷たかった
ゆれる水面が怖さを煽ったり
冷たい海水が怖さを募らせた
雨降る夜に息絶える
静かな海にゆっくり沈んだら
今までの苦しみも辛さも全部
海に溶けていった気がしたよ