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雨詩  作者: 雨宮雨霧
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一冊の本

ご主人様

僕はここにいるよ

たまにはこっちを

向いてほしいな


本棚の奥に

僕は仕舞われた

毎日僕を開いて

毎日文字を書いて


なんで見向きも

しなくなったの

忘れたのかな

思い出してよ


ほこりを被って

暗くて狭い場所

ずっと立っている

ご主人様はどこ


寂しいな

悲しいな

手にとってよ

もう一度開いてよ


諦めている

もう二度と

思い出さないんだ

そんなものだった


目の前にあった

本が退けられた

久しぶりに見た

薄暗い部屋を


手でほこりを払う

ご主人様の顔は

濡れていて

おかえりご主人様

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