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漂う小瓶
もう二度と拾われなくても
漂い続けて溺れて浮いてる
どこまでも漂い続けていく
君に拾ってもらえる日まで
海に流されてからどれだけ
時間は経っていったのかな
何回月をみて太陽を見たか
いつ浜辺に辿り着けるのか
風に煽られて雨に打たれて
海に沈んで流されていって
また顔を出す頃にはきっと
見える世界は違うのだろう
預かった文字は読めるかな
海水が入らないようにして
気を付けているけどどうか
読めないと意味がないから
もう二度と拾われなくても
いつまでも漂い続けるから
あの人の想いが届くように
いつまでも運び続けるから