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冬が過ぎて
気付けば冬が過ぎて
君の好きな夏が来るんだろう
暑い夏もいいけれど
氷を蹴飛ばす君が好きなんだ
滅多に降らない雪に
興奮する僕とそうでもない君
僕は雪だるまを作り
君は雪を踏んだだけだと言う
冷たい空気の匂いで
君との思い出を思い出すんだ
あの寒さと冷たさが
一番あたたかくて幸せだった
窓を開けて空を見る
手先がかじかむくらいに寒く
吐く息も白くなって
もう隣に居ない君が恋しくて
気付けば冬が過ぎて
君の好きな夏がやってくるよ
暑い夏も好きだけど
寒いねと笑う君が好きなんだ