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雨降る夜
冷たい雨の降る冷え切った街
傘もささずにただ歩く
服も髪も顔もなにもかも
すべてがぐちゃぐちゃだ
誰も居ない静かな街
街灯の光が揺れる
なんだか寂しくて
なんだか怖くて
裸足で歩いているから
足の裏に色々刺さって
痛いけど抜けなくて
歩くしかできなくて
公園のベンチに座る
じわじわと服が濡れる
嫌な感触も気にせずに
そのまま寝転んだ
身体に降り注ぐ雨は
体温も体力も奪って
なにもかも奪って
私はそのまま眠る
次目が覚めたなら
青空の下を駆け回る
もう少しマシな人生を
送ってみたいものだ