表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/36

救うことは悪なのか

男side


「面白そうなことになってるな」


優ってやつが少女に抱き着いたときはびっくりしたが、彼女はまんざらでもなさそうだったから別にいいと思う。

それよりも避難所「であっただろう」場所でとても面白そうなことになっていることに今気づいた。


「あれは、感染爆発ってやつだな」


腰からデザートイーグルを取り出し、問題なく弾倉に弾が入っていることを確認する

少女を置いて中に入ろうとすると、優が前に立ち、こういった。


「自殺行為よ。あの数は私でも無理だもの。」

俺は思わず笑ってしまった。


「そりゃそうだろ、お前たちには限界があるだろ。」


そういうと優が手を差し出してくる。


「握手してみましょう。」


仕方なしに俺がその手を握ると、思った以上の力が俺にかかってくる。


「わかったわかった!お前は強いんだな」


快楽のためにゾンビどもを殺すのは確かだが、俺はそれだけが理由でここに突っ込もうとしているわけではない


「なぁ、まだ中に人がいるんだろ。戦えない奴だけここに残っていける奴は俺についてくるほうがいいんじゃねえか」


俺がそういうと、少女が俺の袖をつかんできた。


「私も......」

「馬鹿言うな。真奈美お姉さんに守ってもらっとけ」


あまりにも無茶なことを言うので、俺は強めにそう言った


「お前が戦うときは、もう少し安全な時だけだ。わかったな?」


しゃがみ、少女の頭をなでながら諭した。


「う~、分かったよ......」


少し残念そうにしながら、少女は真奈美に歩み寄った。


「真奈美お姉ちゃん、お兄さんたちがかえってくるまでお話ししよ!」


すると真奈美は嬉しそうに頷いた。


「いけるんだな?」


二丁のデザートイーグルの状態の確認と、刀の状態を確認した後、俺は優に聞く。

彼女は丸腰で、普通ならありえないような状況だが、さっきの握手で力があることを確認できたので、丸腰でも

大丈夫だろう。


「ええ、いけるわ。あなたも無理しないで」

「余計なお世話だ。」


俺は優と足を揃えて、ゾンビあふれる避難所に駆け出した....


優side


__彼の感染者を殺す目に、ためらいや申し訳無さなんて微塵も感じなかった


心の底から楽しそうに、殺意のみをもって感染者を効率よく殺していってる


「おい、よそ見すんなよ」


目の前に来た感染者の頭を大きなハンドガンのような銃で撃ち抜き、照準を次の感染者に向けていた

私も負けじと拳のみで感染者と戦っているけれど、なぜなのか彼のペースに追いつけない


「これでも使っとけよ!」


彼は背中から日本刀を取り出し、私に渡した。

鞘を抜き、鞘を腰につけて刀を構えると、ずっしりとした重量感が腕に来る

目の前に迫った感染者の首を目掛け、横に振ると......


「すごいわ......」


何の抵抗もなくきれいに首が切れ、目のまえに大量に迫ってきていた感染者たちは行く先を失いその場に倒れた

その刀と彼の銃さばきのおかげで、感染者は見る見るうちに数を減らし、ついにいなくなった。


「こんなもんかよ、てか生存者いなかったな。」


私はさっき私たちを助けに来てくれた二人の男の人が向かっていった方向に目を向ける。


「いいえ、まだいるかもしれないわ。こっちよ。」


私は刀を鞘にしまい、その方向へ走り始めた。

彼らが、生きていることを願って......

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ