「妻」「嫁」「奥様」抗争 ~くまさんちの嫁と奥様が喧嘩して細君が仲裁したらしい~
設定厨の!
設定厨による!!
設定厨の為の!!!
感想欄への書き込みマナー講座、第二弾!(やっぱりたぶん違う
第一弾は「ミノタウロスとビキニ」です。
「妻」「嫁」「奥様」「家内」「細君」
この五つの呼称の中で仲間はずれが一つあります。
さてどれでしょう?
とあるアニメ化もされたなろう作品で主人公がヒロイン(婚姻済み)を紹介するときに、
「うちの奥さんです」
と紹介していた。
その回の感想欄にこんな内容の感想が書き込まれた。
「意味は通じるのですが、『奥さん』呼びは自分の嫁に対して不適切かと」
と。
いや、もう大爆笑。
正答を誤答と指摘してなお、誤答を正答だとのたまう。
これ読んだら笑うしかないですよね。
設定厨が間違った内容をしたり顔で指摘する。
滑稽すぎて笑いすぎた後、憐れに思えますね。
はい、では冒頭の答えです。
「嫁」
が仲間はずれとなります。
【 嫁 】
某お笑い芸人が放送で「うちの嫁さんが~」といった事から一気に周知されたと言われてます。
はい、間違った使い方ですね。
本来であれば「嫁」は息子の妻を指す言葉になります。
自分の妻に対して使う言葉ではないんですよ。
家制度が前提の時代の言葉で、外部から「家」に入ってくる女性を示す言葉として使われてました。
「嫁に迎える」
「嫁に出す」
なので「うちの嫁です」と紹介すると、「うちの息子の妻です」と紹介したことになります。
……寝とられ属性でも持っているのでしょうか?
自分の妻(相方、配偶者)を息子に与えるのですからね。
気がしれませんよ。
ただ、良く聞こえる二次作品キャラを指して「※※※ちゃんは俺の嫁~」と言うのは間違ってませんよ!
自分の息子のオカズとして指しているのですからね!
はい、すいません、下ネタです。
ではその他四種はどう使われるのか?
【 妻 】
自分の配偶者、相方を指す「公的」な名称です。
公の場で使うための言葉です。
ぶっちゃければこれだけ使っていればどこからも文句は言われない。
儀礼の場や、目上の人物に紹介するときは必ず使いましょう。
【 奥様 】
奥。
元はといえば家の奥を指す言葉です。
自分の家の奥に置くほど大事な人であるという意味合いで使われたようです。
その後、家の一切合切を奥で指示する人物ということから敬称の「様」がつきました。
江戸時代の大奥に始まり商家、番頭(店長)さんよりも後ろに控える人物を指すようになりました。
旦那さんは外に稼ぎにいくので、家の中の事はその配偶者である妻が一切を取り仕切る。
そんな背景から転じて、家の中の最高権力者を指す言葉にもなります。
つまり、
「うちの奥さんです」
と紹介するのは、
「わたしは妻に頭があがりません」
と宣言しているとも取れますね!
また、その家系で一番年上の女性を指す言葉としても使われます。
【 家内 】
読んでその如く、家の中に居る人。
その昔、女性は家にいて外には出ないものだという風習でした。
いわゆる男尊女卑の時代ですね。
家にいつも居る人=妻という認識の元にある言葉です。
女性の社会的進出が進んだこの御時世、使うことによって不評を買う恐れが出てきました。
【 細君 】
さいくん、と読みます。
場合によっては「ほそぎみ」と読む人もいますが、正しくは「さいくん」です。
自分の妻を謙遜して紹介する言葉です。
「私の妻は痩せていて美人ですよ」
なんて意味で使うのは間違った使い方ですよ!
他の使い方としては目下、部下の妻を指す使い方をします。
目上には使ってはいけませんよ!
さてさて、ここまで偉そうに能書きを垂れてきた訳ですが、「妻」「嫁」「奥様」「家内」「細君」の五つの言葉を始めとする自分の配偶者を示す言葉。
私個人の考えでは、意味さえ通じればどれ使っても構わないと思います。
勿論正しい使われ方、語源などを知って使いわけるのが理想ですがね。
間違った使われ方をしている『嫁』という言葉も、もうすでにこれだけ『自分の配偶者』という意味で使われてしまっているので。
もう半世紀もすれば国語辞書に「妻の事」と書き加えられるかもしれませんね。
と言うわけで、半端な知識で指摘をする設定厨の初心者の諸君はどうか気を付けて欲しい。
自分の知識が間違っているかもしれないという考えは常に持って、検索するひと手間をかける事をお勧めする。
今の御時世、検索するのも楽になったんだしさ。
この煽りが何かの参考になったりしたら幸いです。
・前書きの誤字を修正。「段」→「弾」
・サブタイトル付けました。
意味は……
嫁 =くまさんの 息子の妻 が
奥様=くまさんの 父の妻 と喧嘩して
細君=くまさんの 妻 が仲裁したのを
くまさんの上司が同僚に言いふらしている台詞です。
2018/5/18 後書きの解説に指摘が入りましたので現在再考中です。