進まねぇ
マジで話が進まねえ
なんか生きてた。
うん・・・。なんか生きてたとしか言い様がない。
チラリと自分の体を見渡す。バラバラに砕け散った俺の体は、今では見事に再生され、腕も足も問題なく動く。
何で再生したと、分かるかというと実は体がバラバラに砕け散って意識を失った後、俺はすぐに意識を取り戻した。
そしてカタカタという音と共に俺の体の神経が戻っていく感覚がして、驚きながらも目を開けたワケだ。そこには、骨の残骸、つまりバラバラに砕け散った俺の体が、カタカタと動きながら俺に集まり、腕には腕の骨が、足には足の骨が、といった感じでその部位その部位の骨に形成されていくのをこの目でしっかりと見たからだ。
ちなみに見た感想としては、俺の復活の仕方はス○パ○マリオブラザ○ズに出てくる、マリオに踏みつけられたカロンが、時間が経って元通りになるアレに近い。
それと、何で再生したのかという疑問はこの際隅に置いておく。考えても仕方ないからな。
よし、取りあえず現状確認はしたワケだがこれからどうするべきか・・・。
ふと床を見るとそこには、あからさまに色が一つだけ違うブロックが。
そしてそのまま壁に目を移すと、これまたあからさまに「ここから何かが飛び出しますよ」と言わんばかりに空いた幾多もの穴が。
・・・どうして俺はこんなのに引っかかってしまったのだろうか。なんか復活したからよかったものの、この情報が全くないときにこれでは、さすがに自分で自分が情けない。
そして、ここに罠があったことを考えればこの道の先にはまだ罠があると考えた方がいい。だとしたら分かれ道を左に進むべきか・・・。
いや、どちらにしろ罠がある可能性は変わらないし。
あれこれと色々と考えてみるが、やはりこの情報がない時ではいくら考えても、あまり意味がない。
このまま右に行くか。それに、この程度の罠だったらこの先続くとしても、さすがの俺でも二度はかからない。
右に進むことを決意した俺は、あからさまなブロックを飛び越えキレイな着地、をする事なくそのまま何の抵抗もなく床を踏み抜いた。そして
「いぇ?」
俺が何が起きたかを考えるよりも早く、その先に続く穴に見事に落ちていった。