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戦闘

俺は今スケルトンと見つめ合っていた。


うん、言ってる意味がわからねぇと思うが俺もわからねぇ。

闇の中から現れたのが人だと思ったらスケルトンでした。

まぁ、ここまでいい。いやよくないな。


取り敢えず問題は現れた後なんだよ。

現れたスケルトンは何をするでもなく俺をただジッと見つめてきたのだ。

俺も俺ですることがないから見つめ返したワケだ。

そして見つめ合うスケルトンという、謎の構図が出来上る。


別に見つめられるだけなら何も問題ないじゃん、と思われるかもしれないが、こうして見つめ合ってからもう二時間になる。

二時間だよ?二時間もの間コイツはうんともすんとも言わない。もしかしてコイツ死んでるんじゃないのか?いや、もう死んでるわ、という一人ボケツッコミも、もうこれで10回目になる。

んで、俺が少しでも動こうとすると


チャリッ


こんな風に剣先をチャリチャリしてくる。

何だよ、言いたいことがあるならちゃんと言葉にしろよ。

あ、喋れないのか。ちなみに今のはまだ5回目だ。

コイツは全く動かないし、俺が動こうとすれば剣先チャリチャリしてくるしで、どうすればいいのやら。

そんな風に俺が途方に暮れていると


カタリ


スケルトンがカタカタと音を立てながら動き始める。

どうやら見ることに満足したらしく、俺から視線を元に戻すと何事もなかったかのようにまた歩き始めた。


えぇー、それだけ?あんなに待ったのにそれだけ?いや、まぁ斬りかかって来なかっただけまだましの方かな。

でも二時間も待たされたんだからもう少しなんかないのか?と、俺の前を通り過ぎたスケルトンに目線で投げかけてみるも、もちろん返答はない。


・・・しょうがない、取り敢えず探索を再開す・・・!?

立ち上がろうとしたところで、ゾッと、いいようのない寒気に襲われる。

ハッと後ろを振り向くとそこには振り下ろそうと、頭上に剣を掲げたスケルトンの姿が。


「なっ・・・!」


慌てて、転がるように通路の奥に身を投げ出す。

瞬間、俺のいた場所にブオンッという風きり音とともに剣が振り下ろされる。


「あっぶなっ!」


俺は立ち上がると次の攻撃に備えて慌てながらも身構える。

どうすればいいんだ?!逃げるか?いや駄目だ。

逃げた先にもう一体いて挟み撃ちなんかになったら絶対に死ぬ。


そもそもここがどこかすら分からないのだ。

そんな場所で逃げ回れるハズがない。こうして思考に耽っている間もスケルトンはまた、剣を頭上に掲げこちらに近寄ってくる。


取り敢えず考えている暇はない!振り下ろされた剣を後ろに飛び跳ねることで回避する。


スキをみてコイツを倒すか、俺の生まれたあの部屋まで戻るか。部屋まで戻るにはコイツの横を通らないといけないし、どちらにしても自分からコイツに近づくことになる。


クソッどうすれば!悩んでいる間もコイツは先程と同じ様に剣を頭上に掲げ・・・掲げ?あれ?コイツさっきも同じことしてたような?もしかしてコイツ振り下ろししか攻撃手段がない・・・?


振り下ろされた剣を余裕を持ってかわしながら、ふとそんなことを考える。

試しに、スケルトンと距離を取ってその動きを注意深く観察してみる。

すると・・・。


やっぱりコイツの攻撃手段は振り下ろししかない!


同じ様に剣を頭上に掲げ、接近してきたのだ。

よし、コイツを倒す。殴って無理っぽいならそのまま逃げる!

そうと決まれば早速動く。

俺の前まできたスケルトンが同じ様に剣を振り下ろそうと剣に力を込めるのが分かる。


そこであえて後ろには回避せず、スケルトンの懐に飛び込む。それに驚いたスケルトンがバランスを崩す。


「オリャァ!」


バランスを崩して剣を振れないことを確認した俺はスケルトンの足を思いっきり蹴り上げる。

すると蹴り上げられて支えがなくなったスケルトンは完璧にバランスを崩し、片手の剣を手放し派手にすっ転んだ。

そして俺は素早くその剣を手に取ると


「よし、これで!」


起き上がろうとしているスケルトンの脳天目掛けて剣を振り下ろした。

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