人身御供の運命。そして新たな仲間。
少し描写が不足気味ですが、続きをどうぞ。
真夏で暑い日だった。
妹の庵南が「アイスが食べたい」とせがむので、
紗々羅は冷凍庫を開けた。
その時に放った言葉が忘れられない・・・。
「ねえ・・・。お姉ちゃん。何で冷凍庫は凍らせられるの?」
「・・・何でって・・・・。」
唐突な質問に戸惑う姉の紗々羅。
戸惑うのには理由があった。
そう。数千年も昔からササラガミの妹君に当たる「庵南」は
南方の鳥居の中にある神殿に氷漬けにされて「人身御供」にされるという
むごたらしいしきたりがあったからだ・・・・・。
まさに庵南の質問は回答に詰まる言葉だったのだ・・・。
「いいから。ほら。パルムとハーゲンダッツどっちがいい?」
少し投げやりに問いかける紗々羅。
「ガリガリくんのソーダ味が良かったんだけどな・・・。」
「あんた・・・。質素な方を選んだわね・・・。いいわ、
それもあるから食べなさいよ。」
無造作にガリガリくんを渡す。
庵南は「溶けかかってる・・・。冷凍庫壊れてるんじゃないの?」
と少し悲しそうな顔で言う・・・。
ふう、と溜め息をつく紗々羅。
その時、ピンポーン。と音が鳴った。
紗々羅が外に出ると、
黒髪を立てて盛ってある少し粗野な髪型で、
黒いタンクトップにジーンズを穿いた少年が立っていた。
「勇丞!!」
「よ!!紗々!!久しぶりだな!!」
勇丞と呼ばれる少年は八重歯を目立たせながら
にいっと微笑んだ・・・。
続。
新しいキャラを少し最後の方に出せたので良かったです。
彼も次回から戦いに参戦します。宜しくお願いします。