紗々羅、学校に行く。そして出生の秘密。
今回、主人公の紗々羅は学校に赴きます。
そこで起きる虐め。
それと出生の秘密・・・。
学校に向かう紗々羅は重い沈黙の中
ちりちりと照り付ける太陽を避ける様に日陰を歩く。
「行きたくない・・・。」
別に不登校というわけではないのだが、
彼女の不遜な(に、他者には見えている)態度が
癪に障るという不埒なクラスメイトが多々いるので気が重い。
校門を跨いで黙々と教室に向かう。
教室に入る前に親友の立木 都という少女に
呼び止められて立ち止まった紗々羅。
「どうしたの、都。」
「入らない方がいいよ。紗々。またあいつら・・・。
藤3人衆が嫌がらせしてるから・・・・・。」
彼女が言う「藤3人衆」とは、
紗々や涼に嫌がらせや陰湿ないじめを繰り返す外道たちのことだ。
1人、「峰藤あやさ」
2人、「須藤 健斗」
3人、「荒藤 千絵美」。
都の助言を無視、というかスルーして意を決して
教室に足を運びドアをするりと開ける紗々。
すると、やはりというか・・・。
机の上にバカという落書きや花瓶に花が入れられている。
縁起の悪いことに菊の花だ。
(今時こんなありふれた使い古しのダサい虐めをやらかすのは
あの阿呆共3人か・・・。おーおー。3人してメンチ切ってら。馬鹿じゃん。)
心の中で悪態をつく。呆れかえってものも言えない紗々羅は
顔の顔面半分が引きつっていた。
クスクスと笑う「藤3人衆」は虐めっ子らしい醜悪な顔をしている。
「こっち見んな!ぶーす!!!」ケラケラと嗤いながら悪態をつく。
まるで幼稚で相手にならないのでとりあえず机の上の花の花瓶を
窓の外に投げ捨てた。
すると。都は驚いて両頬に手を当てて青ざめた顔をした・・・。
「ちっ!つまんねーの。もちっと怖がって泣きゃあいいのによお。」
須藤 健斗が悪態をつく。思う様に彼女がブレないのに立腹している。
「もっと泣くかと思った。タフな奴・・・。」
荒藤 千絵美と峰藤 あやさがひそひそと紗々羅をなじった。
「化け物神社の捨て子の癖に生意気なんだよ、お前。
そのまんま死んでたらよかったんだよ。お前なんか生きてる価値ゼロw」
須藤がとんでもない毒の様な暴言を吐き散らす。
「ねえ。捨て子の紗々羅さん。今日は恋人の「有巳原」は
一緒じゃないのーお?ラブラブしながらここでエロイことでもしなよww
スマホで撮影して全世界に拡散してやるからさーあ。」
峰藤は女とは思えない様なえげつない侮蔑の言葉を吐く。
(有巳原とは従兄弟の涼の苗字である)
紗々羅はぐっと堪えて吐き気がしそうな暴言に耐えながら席に着く。
(こんなくだらないことで挫けてる程、私はヤワじゃない。
世の中にはもっと大変な思いをしてる人が何千何万と居るんだし。
こんな奴等、関わるだけ時間の無駄だわ・・・。)
鞄の中から参考書を取り出して息を大きく吸い込んだ・・・。
ちなみに従兄弟の涼は学校が嫌いなので現在は不登校・・・、
というかサボりである。
都は見ていて不快だったのか吐き気がして思わず小さくげっぷをした。
(よく耐えられるね・・・。紗々。あんたほんと強いよ。
私なら吐いて泣いて帰るよ・・・・・・・。)
参考書を眺めながらため息をつく。
妹の事と一連の変死事件、そして自らの生い立ち、
これからの未来・・・。全てが彼女を苛む。
彼女は学校の虐めなんかとは比べ物にならない程の試練を抱えた身。
世の中の悪鬼悪霊、つまりは「天帝」と呼ばれる謎の不気味な敵と
戦って世の中の平穏を守らなくてはならないのだ・・・・・。
紗々羅は今住んでいるオンボロ神社に捨てられていた。
宮司の祖父に当たる老人に助けられて養子となったのだ。
しかし・・・。
ただやみくもに捨てられていただけではない出生の秘密がある。
彼女は何千年も前に日本で戦っていた戦士、「ササラ」という名の
女神だった・・・・・・・・・。
つまりは・・・生まれ変わり転生した今の姿とは考えられない程の
力を持ち合わせた最強の女戦士だったと宮司の祖父は言っていた・・・。
本人もその自覚があり、妹の「庵南」の身を案じていた。
庵南は紗々羅と同じ場所で置き棄てられた捨て子だった。
だが、ただの捨て子ではなく、神社に祀る様に「現世に与えられた身体」なのだ。
つまり2人に実の親はなく、竹取物語のかぐや姫の様に光り輝きながら
其処に誕生した女神だったのである・・・・・・。
続。
従兄弟の涼の話も後に細かく書いていきます。
神社ものでもこちらは物の怪神社~とは打って変わって
シリアス一辺倒な展開にしています。




