みやびちゃんと名乗る幼女。その2
また少しずつ小分けにして書いてます。
「みかづきのよぞらさまにあってほしいの・・・。」
そう言われて嫌な汗をかく紗々羅。
「お嬢ちゃん、どうやらこの世の者じゃないわね?
悪霊の類かしら?!」
「あたってる。みやびちゃんゆうれいさんだもの。」
「浄霊してあげるわ!!!」
紗々羅はババッと体制を構え、指を縦に立てながら呪文を唱えた。
「あしきをはろうてたすけたまえ!!般若波羅蜜多!!!」
その瞬間ゴオオー!!と竜巻の様な渦が舞い、幼女の体を覆う。
「なにこれ・・・!!いやだ!!くるしいよお!!」
苦しみだす幼女・・・。
その隙に、勇丞の介抱にまわる紗々羅。
「勇丞くん、しっかりして!!・・・!!血が出てる!!
止血しなきゃ!!意識は・・・?!」
「ささ・・・ちゃん・・・。俺・・・、だいじょぶ・・・。
生きてるから・・・。へへ・・・。」
苦しそうな顔をしつつも笑顔を作ろうとする勇丞。
「無理しないで!!あの死霊は私が浄霊してるから!!
今のうちに治癒の術を使うわ!!少しじっとしてて!!」
手を当てて傷口を霊力で塞ぐ。
少しずつだけれども治癒していく勇丞の体の傷。
「あの子・・・。死んだ子みたいだ・・・。」
「わかってる。御ヵ月ノ夜空がどうとか言ってたけど
私は動じてないわ!!会ってたまりますか、そんな奴に!」
続。
次回に続きます。
もっと早いペースでお話を進めたいと思うので頑張ります。




