I hate you.
こんにちは、葵枝燕です。
短編『I hate you.』をお送りします。タイトルの意味は、「あんたが嫌い」ですね。
タイトルを見てもわかるとは思いますが、明るい作品ではありません。保育園から高校まで同じだった私の幼馴染みのことを書いたものです。結構題材に使っているヤツなのですが、何というか、こいつを題材にすると結構満足できる作品が書ける気がするっていうのが、腹立たしくもありますね。
それでは、どうぞご覧ください。
思えばずっと昔から
あんたのことが きらいだった
一人乗りのブランコをすぐに横取りするとこも
お笑い芸人のギャグをするとこも
家が反対方向なのについてくるとこも
私の家に居座ってなかなか帰らないとこも
私以外とは喋らないくせに 私と二人きりだと偉そうな態度になるとこも
そして何より
あのとき 私を裏切ったことを
そのあと あんたがとった態度を
私は ゆるさない
幼かったあの頃から
本当はずっときらいだった
仲良くできていたのはきっと
互いに話せる人がいなかった
ただ それだけのこと
どうして つながってしまったんだろう
あのとき 声をかけなければ
今も絡みつくこの糸なんて
なかったかもしれないのに
ねえ いいかげん気付けよ
きらいなんだよ
ずっと ずっと
もう いいでしょ?
解放してよ
かかわりを つながりを
もう私に求めないで
きらいで きらいで 仕方ない
あんたのことも
あんたとかかわってしまった私のことも
きらい きらい きらい きらい
なんで私が
こんな思いでいなきゃいけないの?
もう二度と あんたの顔も見たくないって
声も 字も 言葉も 何もかもに
であいたくないって
気付けよ
『I hate you.』、ご高覧ありがとうございます。
この詩の原型を書いたのは、二〇一七年三月三十一日のことです。何かきっかけがあったのかもしれませんし、気紛れに書き殴ったのかもしれませんし……そのへんはもう憶えていません。
こちらが直接の明確な意思表示をしてないから、相手も絡んでくるのだとは思うのですがね……。それに向こうからしたら、「いつまでそんなこと気にしてるんだ。もう何年も前のことだろ」ぐらいにしか思ってないかもしれませんし。私は、どうでもいいことはしぶとく憶えているタイプなんです。根に持つタイプともいえますけど。だから多分、この先もヤツのことは嫌いなままでしょうね。
さてと。こんな暗いものを読んでいただいて、ありがとうございました。