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ブックマスター  作者: けいえむ
1章 召喚されて異世界
2/21

1 勇者召喚

召喚されました

土地や人物の名前は、適当に検索などしてつけました

光が消えて目を開けたら、まったく見たことない部屋に立っていた。


「あかり大丈夫か?」


「うん大丈夫だけどここは?」


(とりあえず離れ離れにはならなかったみたいだな…やっぱりどっかの異世界に召喚されたのかな?)


周りを見渡すと、クラスメイトは全員居るようだ。

部屋は石造りの大広間で床には、さっきの魔法陣と同じ(多分)が書かれていた。


「わからないけど、教室じゃ無いことは確かだな」




みんながザワザワ騒いでいると部屋にあった扉が開き、そこから綺麗な女性が現れた。


「勇者の皆様初めまして!」


その女性は、やはりかと思う言葉を吐き出した。


「勇者?」「どこここ?」「誘拐?」「なんだあの綺麗な人」「犯りてえ」「異世界キター!」


みんな流石に落ち着かない様子で、色々な疑問を声に出し始めた。いくつか変な言葉も聞こえたが

収拾つかなくなってきたのを感じたのか、先生が代表してその女性に話しかけることになった。


「初めまして、私はこのクラスの担任の結城桃子と申します。皆の代表として話をさせて下さい」


「こちらこそ初めまして、私は皆様を召喚させていただいたアンリエット・F・ユースティアと申します。アンリエットとお呼びください」


と、ぺこりと頭を下げて言った。


「ここでは落ち着いてお話が出来ませんのでこちらへどうぞ」


外に出ると、本やゲームなんかでよく見るお城みたいな場所だった。

クラスメイトもザワザワと見回しながら、アンリエットという女性に着いて行く。



どっかの大企業の、会議室みたいな感じの部屋に入れられて、それぞれ空いてる席についた。


「あかりもう腕離しても良いんじゃ無いか?」


「えっ?……あっ」


顔を真っ赤にして腕を離すあかり。

大木達が憎らしげに見ていたが、まあ今は気にしないでも良いだろう。

まだ服の裾を掴んで震えてるあかり……不安なんだろうなと思い手を握ってやった。


「ありがとう」


こっそり耳打ちされた。




そうこうしてたら、アンリエットと言う女性から話があった


「改めて初めまして。私はアンリエット・F・ユースティア。この国ユースティア王国の第三王女です」


この女性は王女だったようだ。通りで綺麗なわけだとか思っていたら、なんか手をギリギリされた……あかりさん痛いです。

結城先生が代表して、アンリエットさんへ説明を求めた。


「ではアンリエット王女。私含めてみんな、訳が分からないよって気分ですので、説明をお願いしたいのですが……」


「王女も様もいりませんので、もっと気軽にお呼び下さい。では皆様に説明をさせていただきます」


アンリエットさんの説明によると

ここは、アースガルドと呼ばれる世界で、イザヴェルと言う大陸にあるユースティア王国である。

今大陸の所々で争いが起きていて、その戦争に生き残るために、古より伝わっている召喚魔法を探して俺たちを召喚した

俺たちが元の世界に帰るには、他の4つの国の城に奉られている宝玉が必要。

その玉を集めると、どんな願いでも叶うらしい(ドラゴ○ボールかよ)とこんな感じだった。




みんな話を聞いた後も声を出せずにいた。

かく言う俺も声を出せなかったが、あかりの手が震えていたのを感じた為、いち早く立ち直る事が出来たので質問をすることにした。


「質問良いですか?」


「はいどうぞ」


アンリエットさんは、俺の顔を見ながらにこやかに言った。


「召喚出来たのに、この国の力では返還することは出来ないんですか?」


「はい申し訳ありませんが、文献を紐解いてやっと見つけた術で、返還する術はまだ発見されておりません」


「まだと言うことは、発見される可能性もあると?」


「はい。宝玉が手に入らなかった場合に備えて、全力で探しております」


「その宝玉と言うのがあれば、確実に帰れるのですか?」


「過去にも召喚された方は居るようで、その方々は宝玉で帰ったとされる文献が見つかっております」


「分かりました。では、次に聞きたいんですけど、俺たちは普通の一般人です。戦う力はあるとは思えませんが……」


「異世界の方は、この世界の住人より能力が上とされています。文献や絵本に残っている勇者様の中には、異世界から召喚された方も多いようです」


「チートキター」誰かが声を上げた(気持ちはわかるがうるせーよ!)


「えっと……なら聞きたいんですが、絵本の勇者とかはおそらく、魔王とかを退治する話ですよね?」


「そうですね。魔王やドラゴンなどを倒すお話が多いですね」


「ならなんで俺たちは戦争なんですか?俺たちは殺し合いなんてしたことも無い学生だ。戦争なんて出来るとは到底思えない」


その言葉にはアンリエットの顔は曇った。


「それについては誠に申し訳ありません…もう後が無いために、後先考えてる余裕がありませんでした。自国の民が殺されたり、奴隷になる姿をもう見たくは無いのです」


(やはり奴隷制度もあるのか)


思わず、あかりの手を握る力を強めてしまった。


そこで言葉を区切り皆を見回してから


「自国のため民のため、どうか皆様のお力をお貸しください」


と頭を下げた。




納得はいかない、がとりあえず「わかりましたとりあえずは」まで言った時に有馬が声を上げた。


「水木そこら辺にしとけよ!アンリエットさんが困ってるじゃないか!」


(いや困ってるのはこっちだろ……)


「アンリエットさん。困ってる人達を助けるのは勇者の役目です!俺達を国の為に戦わせて下さい!」


(俺達ってなんだ俺達って!)


有馬の台詞には、流石にみんな開いた口が塞がらなかったようだ。


「有馬、勝手な事言うなよ!」「戦いとか人殺しとか嫌だよ!」「異世界!チート!ハーレム!」


「みんな何を言ってるんだ!俺たちは勇者として召喚されたんだぞ!?困ってる人を見捨てることなんか出来るわけないじゃないか!」


更に開いた口が塞がらなくなった。


(下手したら、今日一番驚いた言葉は有馬の台詞じゃねーか?)


そんなことを思っているとアンリエットさんが


「ありがとうございます。ですが強制は出来ません。戦いたくない方達も、城で保護する事をお約束致します」


(戦いたく無い奴は城で保護してくれるのか…それは少し朗報だな。だけどこの国を信じすぎるのも怖い気がするな)


とあかりを見ながら思った。


つーかなんかアンリエットさん、賛同した有馬より俺の方見て微笑んでるのがなんか気になるんだが……


「ご質問はもう無いでしょうか?それでしたらお部屋を用意させましたので、まずはおくつろぎ下さい」


部屋にメイドさんが入って来た。


(おお!リアルメイドさんだ!)


つい感動して見入っていたら、ギリギリと手を握られた……痛いですあかりさん。


「部屋にはメイド達がご案内させていただきます。しばらくくつろいだ後父との謁見、晩餐会を予定しております」


(父って言うと国王様か……跪いたりするのかな?)


と思ってたら結城先生が


「アンリエットさん。私たちは王様とかに会ったこと無いので、礼儀とかはわかりませんが……」


「いえ。皆様は国賓ですので、必要以上に畏まる必要は無いですよ」


(跪いたりはしなくて良さそうかな?少しやってみたかった気もするけど)


「それと明日ですが、皆様のステータスカードの作成を行わせていただきます」


「ステータスカードですか?」


「はい。皆様の能力値や称号、スキルなどが記載されるカードです。これは念のため、戦いたくないと仰られる方の分も作成させていただきます」


「えっと……それを作るのに、危ない事とかは無いですか?」


「それは平気です。この世界では子供でも持っている身分証だと考えて下さい」


「そうですかわかりました」


(皆の安全を考えるのは、新任とはいえ流石先生だなぁ。俺は最悪、自分とあかりが生き残れば良いけど)




その後メイドさんの案内で、用意された部屋に移動した

あかりが手を離してくれないから、みんなにジロジロ見られたけど、もう開き直っちゃうかなーとか考えた。

とそこへ神崎が寄って来た。


「あかりちゃんは甘えん坊さんだなー」


とあかりのほっぺたをつついてる。


「もう!やめてよ楓ちゃん」


そう言いつつ顔を赤くするも手を離さない。


「まあ、こんな状況じゃ仕方ないよね…私達どうなるんだろうね」


「まだわからんなー。明日のステータスカード作り次第じゃないか?」


「そうだよね……水木君あかりちゃんの事守ってあげてね?」


「神崎も有馬に守って貰えよ、幼なじみなんだろ?」


「鋼君の場合、色々突っ走っちゃうからねぇ。さっきだって……」


と苦笑いした。


「あー流石にみんな開いた口が塞がらなくなってたな」


と俺も苦笑い。


「だよね……なんかあると、昔からああなんだ。自分の正しいと思ったことは、みんなも同じだと思っちゃうの」


とため息をついた。


(昔からあれのそばにいたんじゃ疲れるだろうな)


「つーか神崎、こう言う話結構好きだったろ?内心ワクワクしてるんじゃないのか?」


そう、俺と神崎はあかりの事もあるが、それ以外にも本の趣味がそこそこあうのもあり結構話していたんだ


(ウザいのが居るから、こっちから積極的には行かないけどな。つか神崎ってこう見えて、ラノベとか好きなんだよな)


「まあ、少しだけね……でも自分の身に起こると、不安の方が大きいよ。そういう水木君こそワクワクしてるんじゃない?さっきの質問も凄かったよね」


「俺も多少はな……さっきの質問は、本とかで見たこととか聞いただけだよ。自分もそうだけど、あかりも守らなきゃいけないしな」


「あかりちゃん顔真っ赤だよー」


またも、ほっぺたをつつき始めた。


「あうー」


あかりがうなり声しか出せなくなってきた。


「これで俺が主人公なら、チート能力で守る!とか言えるんだけどな。正直、俺がそんなこと出来るとは思えないけど、あかりの親友だし神崎のことも出来る限り目をかけるぞ」


「ありがとう。あかりちゃんが羨ましいなぁ」


またもプ二プ二してる(少しやりたくなってきたぞ)


「もうまた!でも皆で早く帰りたいね」


「だな……あとこんなこと言いたくないけど、異世界って事でタガが外れるのも出てくるかも知れないから、一応クラスメイトにも用心した方が良いぞ?」


「うん」


あかりと楓が神妙な顔で頷いた


「なんかあったらすぐ言えよ」


俺は二人の顔を見てそう言った。



そんな事を話つつ、メイドさんに案内された部屋についてしばしの休憩する事にした。

会話が長すぎないか心配

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