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ブックマスター  作者: けいえむ
1章 召喚されて異世界
14/21

13 30層攻略

30層攻略組と捜索隊のお話です

新しい朝が来た希望の朝だ




昨晩和也と話し合った事を、桃子は朝一番でアンリエットに伝えた。

アンリエットは念話の事と、和也の能力をある程度は知っていたので、和也の提案を受け入れた。

地上では、偽救助作戦が開始された。




地下


「水木君本当に強いね……羨ましいなぁ」


「神崎だって強いじゃないか。俺の回復魔法は初級だけだし、なんか器用貧乏になりそうだよ」


「そんな事無いんじゃないかな?想像力で技をどんどん作れるなんて私達にうってつけじゃない?」


「それは言えてるけどな。とりあえずまず、ボス手前の安全ゾーンを抑えて拠点にして、その後レベル上げや、ボス確認してから余裕あれば技開発かな?」


「そうしよっか。どのぐらいでクリアー出来るかな?」


「ボス見ないと何とも言えないけど、あんまり長く迷宮に居たくないから、出来れば2~3日で終わらしたいな」


「そうだね。とりあえず、水木君の魔力あるうちにドンドン進もう」


「うーい」




地上


大木達が、またあかりに話しかけている。


「夢野さん。捜索隊に加わるのかい?俺達も一緒に行って守ってあげるよ」


「捜索隊とか行ってほしくないけど、いつも一緒に居てあげるって言ったしね。俺達と一緒に行こう!」


「俺達と行った方が安全だから一緒に行った方が良いと思うよ」


あかりは怒りで顔を赤くしている。だが、爆発して暴露してしまうと計画が台無しになると思い我慢している。

大木達は怒って赤くなってるのを、恥ずかしがって赤くしていると勘違いしているだろうが。

そこへ、里香が割って入った。


「大木君。あかりさんは、私達がしばらくケアする事になりましたんで、あなた達は結構ですよ」


「なに言ってんだ!俺らが守るんだよ!」


「そうだぞ!いつも一緒に居るって言ったんだし、俺が一緒に居るよ。委員長達こそ攻略してれば良いじゃないか!」


「その攻略も、2人の安否をどういう形にせよ確認するまでは中止ですよ」


「そんな勝手な言い分通るわけがない!お前らは、いいから夢野さんから離れろよ!」


「勝手では無いですよ。先生とアンリエットさんの間で、話し合いされて決定されてますし」


「ならそれで良いから、夢野さんからは手を引けよ。魔法使いじゃ守り切れねーだろ!力でわからせてやろうかぁ!?」


「それなら更に、心配ご無用ですよ。裕子さんと由紀さん、先生もケアに回る事になってますから」


メンバー名を聞いて顔を青くした。


「ちっ!何があっても知らねーからな!」


と捨て台詞を吐き去って行った。


「ごめんね里香ちゃん」


「かまいませんよ。しかし前の時より更に酷くなってますね。やはり水木君が居ないからでしょうかね?」


「多分そうだと思うよ。里香ちゃんとかも、穴に落とされたりしないか心配になって来たよ」


「十分に気を付けましょう。水や食料も自分の以外は、取らない方が良いかも知れませんね」


「うん。かずくんの異次元ポケット羨ましいなあ」


「ですね。さてそろそろ行きましょうか」




迷宮前には、捜索隊が集まっている。有馬が号令をした。


「では今から、楓の捜索を開始します!捜索隊のみなさんもクラスのみんなも宜しくお願いします!」


和也の名前は言われなかった。

何人か顔を赤くして怒っているが、文句は言わなかった。


「では、アンリエットさん行ってきます」

 

「はい、カ ズ ヤ 様 と楓さんの捜索お願いします」


アンリエットからの言葉に、有馬は少し顔を顰めたが


「では出発!」


と号令して迷宮の中に入って行った。

桃子やあかりも、アンリエットと目を合わせうなずき合い迷宮に入って行った。




地下


「ここが最後の安全ゾーンみたいだね」


「ああ、ボスも確認したし間違いないだろう」


30層のボスは、ボス部屋のドアを開けて中を少しだけ確認して、逃げて来た。


「敵はウッドゴーレムか。弱点は間違いなく火だろうな」


「水木君火の魔法とかは?」


「火は火纏ってのが使える。火を腕や体に纏わせて、攻撃や防御をするんだ」


「それって火拳みたいな?」


「爆発はしないけどそんな感じだな」


「じゃあ攻撃は平気そうだね。後はザコかぁ。私攻撃はあんまり強くないから、水水木君任せになっちゃうなぁ」


「神崎は、回復系だから仕方ないさ」


「一応ザコは瞬殺出来るとは思うから平気だろうけど」


「指からビームで?」


「それでも良いけど、体を雷化して素早く動く技があるんだ。それならザコはすぐ殲滅出来ると思う」


「それって、どっかの神様みたいなみたいな?」


「いや、どっかの魔法使いに近い感じだな。あそこまでは強くないけど」


「水木君が好きな魔法使いって言うとあれかな?」


「ああ。多分その想像であってる。ただ魔力と俺の体がついていくのに精いっぱいだから、回復薬と息を整える時間が必要かも」


「その時間は私がなんとか稼ぐよ」


「そうして貰えると楽になるな」


「それならいけるかな?じゃあ明日辺り戦ってみる?」


「今晩もう少し考えてみてから決めよう、もしかしたら良い技や魔法を思い出すかも知れないし」


「そうだね。ならしばらくレベル上げでも行こうか?」


「そうするか」




捜索隊


29層をしらみつぶしに探したが、手掛かりになりそうなものは30層への階段のみだった



「では30層のボスフロアを捜索する!」


有馬がそう号令した


「有馬君それはダメです」


桃子は反対した。


「なんでですか!29層に居ないんじゃ、落とし穴で30層に落ちたに違いない!早く楓を助けに行かないと!」


「でもあなた達の力では、30層のボスにはまだ勝てないでしょ?ここまで来るのもやっとだったじゃない」


「でも、楓が苦しんでるかも知れないんだ!泣いてるかも知れないんだ!」


「でも、入ったら帰って来れないのよ?もし、中で死んだりしたらどうするの?誰が神崎さんを助けるの?」


「そっそれは……でもっ!」


そこへ裕子が入って来た。


「私も先生に賛成かなー。行くのは良いけど、勝てない敵にどうやって勝つのさー」


「時間をかけてでも勝てば良い!下に楓が居るなら、合流も出来るしちょうど良いじゃないか!」


「食糧や水はどうすんのー?」


「そんなの気合いで!」


「「「「「却下!」」」」」


クラス中から、一斉に却下された。


「それにさー水木君とかえでっちが無事で、2人で居るかもしれないでしょー」


「そんなの許さない!楓は俺が守るんだ!」


「いやーだから例えだってー」


「そんな不愉快な例え止めてくれ!」


そんな、不愉快な事になってんだけどねと思う一同だった。


「とにかく捜索隊の人に手がかり探してもらいつつ、レベル上げをしてから下の階層目指せばいいんじゃないのー」


「それしかないのか……そうと決まれば、ボサボサしないでレベルアップに励むぞ!」





地下


「今日はそろそろ止めるか」


「そうだね。レベル2上がったよ。水木君は?」


「俺は、経験値倍増あるから4上がった」


「本当チートだよね……私にもなんか無いかなー」


「どうだろな?俺は本読んでユニークスキル得たけど、他の称号の人はどなんだろう?城に帰ったら調べてみるか」


「うん。私も調べるしよろしくね」


「さてそろそろ飯にするか」


「オーク肉も飽きてきたけど、これしかないもんね」


「美味いんだけどな。そろそろ、米とか醤油が恋しくなってきたな」


「あー言わないでー我慢してたのに……」


「悪い悪い。でもこの世界には日本から召喚された人や、帰れなかった人の子孫が居るみたいだから、もしかしたらどこかに米とかあるかも知れないぞ?」


「そうなんだ……帰れない人も居たんだね」


「ああ、そうみたいだ。度々暗い話にしてしまって悪いな」


「平気だよ別に。そっかー帰れない人の子孫かー」


チラチラ和也を見る。なんだか少し顔も赤い。


「ん?どうした?」


「い、いや何でもないよ!さ、さあ腕によりをかけてオーク肉の料理作ろうかな!」


「お願いします神崎シェフ!」


「と言っても、今日も塩味の焼肉だけどね」


「まあそこは言いっこなしで」



楓は胃袋掴んでやるぞ!と料理を始めるのであった。





こうして、30層と捜索隊の1日が過ぎていった

フラグがたってるよビンビンだよ

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