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ありきたりな第2話
新学期。それはもっとも面倒くさいものである。
ましてや、新学年ともなると最悪だ。
そんな、最悪の年を俺は今、迎えようとしている。
「なぁ悠、なんで新学期なんてものが存在しているんだよ。訳分かんねー。」
そう呟くとすぐさま悠は、
「カナちゃんのほうが訳分からないよ!なんで急にそんなこと言うのさ。もう学校の目の前だよ。」
などと最悪な現実を伝えてくる。
「悠は真面目だな。学校なんてどこがいいのやら。」
そう問えば、
「それは……その、……カナちゃんと一緒に居られからだよ///。」
顔を赤らめて答えてくる。
そんな幼なじみにもはや定番と化した言葉を伝える。
「だから男のお前がそんなこと言うな。」
俺は時々、コイツは実は女なんじゃないかって思う時がある。
今もそうだ。
だからそういうときは必ず、素数を数えるようにしている。
え、そんなことをしても意味がないって?
そんなはずはない。
現に俺はそうやって対処している。
そして、そういう時、決まって言うセリフが一つある。
「俺は、女が好きなんだ!」