レルベ村に到着。
アイテムボックス、鑑定はファンタジーの中でも、チートになりますよね?
アイテムボックスは、リアルに欲しい(´・ω・)
アイテムボックスと鑑定の内容を確認した2人は斉木を起こす。
一「斉木~おきろー」
玉「斉木先輩起きてくださいよ!」
斉木が寝ている木の根本のところに行き、わさわさと体を揺らしてやっと反応があった。
斉「ん・・・うーん・・・ここは?」
玉「やっと起きた!もう心配したんですからね!」
一「良かった。斉木が起きてくれなかったら、次の村までお前を担がないといけないところだった」
斉「おう。。。わりーな。ってかやっと思い出した!玉谷!お前のせいでこうなったんだろうが!」
玉「テヘッぺろッ」
斉「テヘペロですむと思うなよ!!!」
玉「まぁでもこうして起きてくれたわけですし・・・斉木先輩。すみませんでした。」
斉「ったく・・・まぁもう起きてしまったことはしゃーねーか。しかしよく寝た気がする。」
一「そうだな。この世界に来たのが朝の9時ぐらいだったが、今はもう12時ぐらいだ。」
斉「なんで、こんな異世界で時間がわかるんだ?あーそっかスマホあるんだっけか。」
一「そうだ。てかそろそろお腹空かないか?」
斉「あーたしかにそうだな。で?食料はあるのか?」
玉「あるわけ無いです!さっきまでスキルの確認してましたし。」
斉「それもそうか。てか俺は寝てたから仕方ないとして・・・・お前ら何やってたんだ?」
玉「一ツ橋先輩とイチャイチャしてました!」
一「おぃ、それは違うだろ。」
斉「ったく。んで?これからどーすんだ?」
一「とりあえずあっちの村が見える方に歩こうかと思う。」
斉「そうだな。。。ただこんな獣道・・・何が出てきても不思議じゃねぇぞ・・・」
一「確かに。でも武器とかも何も用意していないからな。唯一あるのはさっきも確認していた魔法だな」
斉「そだな。。。てか思ったんだがぶっちゃけこのメンバーパーティとしては厳しいよな?」
玉「なんでです?」
斉「考えても見ろ、俺ら全員魔法は使えるけど、それ以外のものに関してはからっきしなんだぞ。」
玉「あ、たしかに。めちゃめちゃバランスの悪いパーティですね。」
斉「だろ。普通だったら、騎士、戦士、槍、盾とか前衛ってのがいて、その後ろに弓、銃士、魔法使い、僧侶ってのがいるってもんだろ。一ツ橋に限ってはヘルパーなんてわけのわからん職業だしよ。」
一「確かに。そういえば誰も触れなかったけど、そもそも俺の職業のヘルパーってなんだ?」
斉「しらねーよ。あの神は俺より適当だからな。多分前職ヘルプデスクってだけで適当な職つけたんじゃね?」
玉「私ホームヘルパーの検定3級持ってますよ!」
一「タマ・・それは違うと思うぞ・・・」
玉「まぁたしかに一ツ橋先輩の職については疑問ですね。なんか備考的な項目ないんですか?」
一「それが何も書かれていないんだよなぁ・・・一つ言えることは戦闘では全く役に立ちそうじゃないってのはわかった。」
斉「ダメダメじゃねーか・・・」
てくてくと喋りながら歩いているうちに、少し開けたところに出た。
広場みたいになっていて、誰かが焚き火をしたであろうあとまで残っている。
周りの草もその部分だけきれいに刈られていて、5~6人ほどが腰を掛けられる大きな丸太が準備されていた。
机はないが、座る椅子としてはちょうどいい感じのところだ。
斉「ここで休憩するぞー」
玉「おなかすいたよー(泣)」
一「マジで手ぶらできたことを今後悔している。。。」
斉「まだ村まで結構遠いだろ。んで?どーすんのこれから。このまま歩き続けたら俺たちのたれ死ぬのを待つだけだぞ。」
一「とりあえずできることは探そう。鑑定使って食料になる食べ物ないか確認するぞ。」
斉「まぁたしかに今できることはそんぐらいだな。」
周りをウロウロしながら、手当たりしだいに鑑定スキルを使い、食用の草を集める。
草だけでなく、木の実とかも集まったがこれをどうやって食べるかはなかなか難しいところだ。
なんせ、3人共手ぶらなもんで調理器具なんて高等な道具はないのである。
生の草を口に入れたが、苦くてとても食べられたものではなかった。
玉「とりあえずあるだけ集めてきましたけど・・・これどうするんですか?」
一「俺も集めながらそのこと思ってた。」
斉「俺ははじめから気づいてたぞ!ほんとサバイバルナイフ携帯しておいてよかったぜ。。。。」
斉木はマルチツールを携帯してたようだ。
さすが厨二病は考えていることが違う。
一通り、3人の両手がいっぱいになるぐらいの植物やキノコ、木の実が集まった。
一「よし、アイテムボックスにそろそろ入れるぞ。」
斉「俺そういえばアイテムボックスの使い方知らないぞ。」
玉「大丈夫ですよ。心のなかでアイテムボックスって唱えれば、目の前に出てきます。
唱えたら、使用者の目の前だけ出てきて、ほかからは見えないみたいですね。」
斉「なるほど・・・おお!これはまじでゲームのインベントリだ。」
一「とりあえずさっき手に入れたものをしまうぞ。」
みんなそれぞれアイテムボックスに先程手に入れた草とキノコ、木の実を入れていく。
玉「とりあえず集めることはできて、整理もできたけど、こっから先どうするかですね・・・」
一「一つの案はこのままこれをあの村に届けて調理してもらう、だ。」
斉「正直歩いてどのぐらいかかるかわからないぞ・・・」
玉「でも一番無難だと思います。」
一「二つ目の案は早速ここで切り札に近いもんを切る。」
玉「まさか・・・」
一「神に電話する。」
斉「まぁたしかに何もしないよりマシだな。それは名案だ一ツ橋。」
玉「なんでそれもっと早く言わなかったですか~~~!」
一「いや・・・だって神に頼るのってちょっとインチキ臭いじゃん?」
玉「まぁそうですけど・・・」
斉「んなこと言っても何も始まらねーよ。ある意味これは緊急事態だ。
神に電話するのに俺はためらいはネーゼ」
一「ちょっと待て、一応俺が神ワロス様に電話する。」
斉「わかった」
trrrr
一「もしもし?」
ワ「はいはい。こちら神のワロス。いやー、一ツ橋くんたち楽しそうだねぇ。
他の神も色々注目しとるよ。」
一「もう、そんな話になってるんですか。てか他の神も見てるんですね・・・」
ワ「まぁね。だって久しぶりの転生者じゃもん。こんな楽しいイベント他にないよ?」
一「そうなんですね・・・てかそんな話はどうでもいいんです!ぶっちゃけ今困ってるんですよ!」
ワ「あーごはんがなかったの~。まぁ確かにそこらへんはなにもない場所じゃからな・・・。」
一「わかってたんですか!」
ワ「いや・・・逆に人混みにいきなり現れてごらん。それこそいきなり注目の的じゃよ?それでも良かったのかい?」
一「う~ん・・・まぁ、たしかにスキルとか確認する時間をいただけたのはありがたかったですけど・・・」
ワ「そうじゃろ?まぁそんな事はよい。たぶんそのまま歩いていったら、日が暮れてしまうの。
とりあえず今から村の近くまでワープホールを作ってやるわい。」
一「おお!わかりました。ありがとうございます。
ワ「村についてからは適当に色々とやってくれ。そうすれば道は開ける。」
この神ホント適当だよなぁ・・・・ッテジト目で見つめながらふと疑問に思った。
一「てかこれから行く村はどんな村なんですか?それすら知らないんですけど。」
ワ「そうじゃな。事前知識なしは辛いよな。それぐらいは教えとくかの。」
ワ「その先の村はレルベ。人口は30人~40人ほどの小さい村じゃ。
特産品はレルベの実という、あの村だけで取れる特産の木があるのじゃ。
別名レベルアップの実とも呼ばれ、その実をある特定の時期に食べるとステータスがレベルアップするというスグレモノじゃ。」
一「へぇ~なんとも面白い実ですね。」
ワ「そのレベルアップする能力はランダム。でもただ食べるだけでレベルアップするんじゃからそれはそれは他の人間もこぞってその実を求めてくる。」
一「ものすごく観光客が多そうですね。」
ワ「いあ、それがそうでもないのじゃ。。結局食べればレベルアップするなんて、冒険者や魔法使いにとってはまさに夢のような実での。それはそれは高い金額で取引されておる。欲望にまみれた怠け者が集まるとんでもない街になっているのじゃ。ある意味困っている人はめちゃめちゃ多いじゃろうよ。」
一「なるほど・・・欲にまみれた人間が集う村・・・いきなりハードな村にきちゃいましたね。」
ワ「・・・」
一「もしかしてわかっててここに落としました?」
ワ「・・・ まぁそうじゃの。お主たちなら、苦しんでいる民を救ってくれるかと思っての・・・
頼まれてくれるか?」
一「わかりました。できるかわからないですが、頑張ってみます。」
ワ「頼んだぞい!まぁわからないこととか、詰まることがあったら電話してくるのじゃ。流石に初心者には厳しいことも儂ら神はわかっておるぞ。全力で主らのことを応援するのでな。」
一「心強いお言葉感謝します。それでは。」
ワ「達者でな。」
(プチッ)
一「・・・」
斉「どんな感じだった?」
一「とりあえずワームホールを出してショートカットしてくれるって。」
玉「そんな話になったんですね!さすが一ツ橋先輩」
一「まぁ、聞いてよかったのか悪かったのか・・・ とりあえず君たちにも今聞いたことを話すよ。」
そして俺はさっきワロス神から聞いたことを、斉木と、タマに話したのだった。
玉「なるほど・・・欲望が渦巻く村。。。なかなかハードですね。」
斉「ったく。。。まぁ神が遣わすんだから、たしかにそれぐらいのハードルがあっても仕方ないのかもしれんな。」
一「全力でサポートはしてくれるってさ。まぁ何かあったら神にまた電話しよう。」
そんな話をしていると、横にワームホールの穴ができていた。
前に現世で見たワームホールとほぼ同じ大きさ、形のものだ。
やっぱりあの神に俺ら無理やり連れてこられたんじゃね?と心の中をよぎったが、結局入ったのは自分たちなのでその件は頭の片隅においておく。
一「よしっじゃぁ行くぞ!」
斉「よしきた!ワームホールくぐるのは2回めだな。」
玉「あのときめまいがひどかったです(泣)」
斉「我慢しろ・・・今度のはマシなはずだ・・・せーので行くぞ。」
一・玉「「わかった。」」
斉「せーの」
一斉にジャンプして穴に飛び込む。
しゅいぃぃぃぃ~~~~ん!!!
「「「バッ!」」」
いきなり地面に放り投げられた。
全「「「はぁ、はぁ、はぁ。」」」
一「今回はそこまで酔わなかったな。」
玉「けどやっぱ慣れないです。」
斉「俺もあんまりこれは得意じゃないぜ・・・」
目の前に門が見える。ちょうど門番から死角になっているところに出たようだ。
一「とりあえずいってみるか。」
玉「てか今更ですけど、私達の言葉って伝わるんですかねぇ?」
斉「まぁなんとかなるだろ。」
大きな門だが、門番は二人だ。
今は誰も受付にいないのか、ものすごく怪しい目線でこちらを凝視している。
着ている服が3人共地球のスーツだからな。。。。
たしかに怪しいかもしれない。
門番の前につくと、いきなり声をかけられた。
門番A「何者だ!怪しい奴め。」
いきなり疑ってかかってくる。
門番B「ここはレルベの村ですが、今入ってもなにもないし、見るものなんて何もないですよ?」
一「えーーと・・・わくたし一ツ橋と申しまして、横にいるこの二人と旅をしているものです。」
玉「ヒーラーの玉谷です。」
斉「ウィザードの斉木だ。」
門番A「ヒトツバシと、タマヤと、サエキだな。随分と変わった名前だ。それに服もあまり見慣れない服だな。」
一「だいぶ遠いところから来ましたので。。。」
門番B「なるほど。とりあえず別室でお話を聞きましょうか。」
門番A「ついてこい。」
一「かしこまりました・・・。」
玉「どうなるんだろう(泣)」
斉「まぁなんとかなるだろ。」
一「ここで対応間違えるとあとがヤバそうだな」
次回。
門番とバトル!(嘘)
むしろどうやり過ごすかがポイントかもしれません。