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宿屋の店主はニャンコ!?

宿屋って異世界では定番かなと。

猫耳店主は見てみたい\(^o^)/

詰所からでてきた3人はマッツから紹介された、宿屋:猫のしっぽ を目指す。


異世界について、初めて村の門をくぐったあと、様々な光景が目に飛び込んできた。

先程までは門番二人の人間しか見ていなかったが、村の中には人間だけではなく、獣耳がついた所謂獣人と呼ばれる種族が複数いたのだ。

猫耳、犬耳、ウサギ耳・・・意外とこの村は人間と獣人半々ぐらいの比率らしい。

目の前の少し開けた通りには、宿屋だけでなく、酒屋、八百屋、パン屋、魚屋、馬宿などが並んでいた。

建物はだいたい2階建てぐらいの店が並んでいる。

その中の宿屋である猫のしっぽは、看板がひときわ目立っていた。


猫のしっぽの入り口に立ち、タマが扉をノックする。


コンコン。ガチャ。

玉「こんにちは~♪」

ミーヤ(以下ミ)「こんにちは!待ってたわよ!君たちがマッツが言ってた異世界人ですね。

どうぞ入って~」

小柄な猫の獣人のミーヤがカウンター越しに3人に声をかけた。

玉「うわぁ~♪」

一「すごい・・・でも語尾はニャじゃないんだ・・・」

斉「これが獣人・・・もふもふだ・・・猫耳・・・しっぽ・・・いい」

ミーヤの顔は紛れもなく猫なのだ。当然しっぽもある。しかも毛並みのきれいな三毛猫だ。

ただ現実世界と違うのは、2足歩行でちゃんと言葉を喋れること。

3人は初めて見る猫の獣人に感動していた。

ミ「なんなの?まじまじと見て・・・ちょっと居心地悪いんですけど。」

一「いやぁ・・・すみません。人間以外の獣人というのを始めてみたので少し感動してました。」

玉「同じく!前の世界でも猫大好きだったから・・・めっちゃ感動してる!」

斉「物語だけの存在だと思ってたからな。。。すまんまじまじと見てしまった。」

ミ「そういうことね。まぁいいわ。改めて、私はミーヤ。ここの猫のしっぽの店主をしているわ。」

一「ユウキです。どうぞよろしく!」

斉「ヒトシです。同じくよろしく!」

玉「玉谷 有です。ちょっと!なんで先輩たち下の名前で自己紹介してるんですか!?」

斉「女の子には下の名前だろ。常識的に考えて。」

玉「斉木先輩はわかるとして、なんで一ツ橋先輩まで・・・」

一「いやなんとなく・・・」

ミ「まぁいいじゃない。とりあえずユウキさんに、ヒトシさん、タマヤさんね。」

玉「私だけ苗字(泣)」

ミ「じゃぁタマちゃんでいいかしら?」

一「猫にタマと言われるこの違和感・・・」

斉「だいぶ新鮮だな」

玉「むきゃー!!!先輩たちは黙っててください。

タマちゃんすごいいいです!私もミーヤちゃんって呼びますね!」

ミ「わかったわ。みんなよろしくね。」

一「こちらこそよろしく。」

ミ「因みにマッツさんからあなた達が取ってきた食材こちらで預かってるわよ。

勝手に調理させてもらってよかったの?」

玉「はい!むしろやっちゃってください。私達だと調理できないんで・・・」

斉「俺は火魔法は使えるけど、間違いなく食材に使ったら消し炭になるからな」

一「恐ろしい調理法を使うな!」

ミ「わかったわ。では3人の手続き済ませたら裏で調理するわね。」

玉「はい!待ってます♪」

ミ「あなた達の部屋は201~203よ。鍵はこれね。とりあえず台帳に3名記載しておくわね。

身分証ある?」

一「これですか?」

先程門番の二人に作ってもらった身分証を見せる。

ミ「そうこれ。」

玉「はい。」

斉「・・・」

玉「どうしたんですか?出さないんです?」

斉「お前なぁ・・・・ まぁいいやもう・・・はい。」

ミ「プッ。なかなかユニークな身分証ねw」

斉「だから見せたくなかった。。。これから毎回こんな感じになるのか・・・身分証でこれはハードすぎるぜ。」

ミ「確かに身分証はずっとついてまわるわね・・・いいセンスしてるけど流石にこれは結構可愛そうよ?

タマのサンドバックは秀逸だけどwww」

玉「自信作です!えっへん!」

ミ「あなたが考えたのね。センスあるわw」

斉「もうどうにでも・・・煮るなり焼くなり好きにしてくれ」

ミ「まぁ安心しなさい。身分証の名前、性別以外の部分は変更可能よ。」

斉「まじか!後で絶対変更してやる。」

玉「え~もったいない。」

斉「こんな文章引っさげて周りに挨拶できるか!」

玉「それもそうかw」

一「良かったな斉木。」

斉「これも全部玉谷のせいだ!責任取れ!」

玉「この下りが見たかったので私は満足です。」

斉「ホント性格悪いやっちゃなぁ・・・」

ミ「よし。これで手続きは済んだわ。お部屋は201~203号室。鍵はこれね。

値段は一泊3000ベル(3大銅貨)ね。」

一「承知しました。じゃぁこれでお願いします。」

先程門番二人からもらった金額をそのまま渡し鍵を受け取った。。

あとの二人も同様にして鍵を受け取る。

一「まぁ斉木の身分証は後で変えるとして、とりあえずミーヤさんにご飯を作ってもらおう。

すみませんが、あとはよろしくおねがいします。」

ミ「わかったわ。タマちゃん美味しいの期待しててね~!」

玉「わぁ!めっちゃ楽しみw」

斉「腹減ってるからもうなんでもいいから早く食わせてくれ・・・」


ミーヤさんはそのまま調理場に向かった。

なんやかんや色々あって、結局今の時間は17時だ。もはや夜ご飯のレベルである。

朝から何も食べずにここまで来ているので、3人ともお腹はペコペコだ。

3人が取ってきた食材がどのような形で調理されるか楽しみではあった。

ただし3人が取ってきたのはあくまでも森で生息している草ときのこと少量の木の実だ。


せいぜいできて炒めものだろう・・・

肉や炭水化物がないから逆にどうなるか楽しみではあった。


料理ができるまで、3人それぞれ別部屋でくつろぐことになった。

流石に異世界生活1日目。

3人共クタクタで疲れ切っていた。

そんななか、一ツ橋は今日あったことをノートにまとめている。

本当にマメな人である。


○月☓日

今日から異世界生活1日目。

玉谷さん、斉木、俺の異世界生活が始まった。

いきなり神と呼ばれるやつにあって色々教えてもらった。

やはり異世界定番の魔法はすごい。特に斉木の詠唱有りの魔法はすごかった。

俺も土、光、闇の3つを覚えたけど・・・ライト以外正直使い所がなかなか難しそうだ。

俺はこの異世界に来て何ができるんだろう・・・

ある意味自分探しの旅でもあるな。

それと気になるのは職のヘルパー

ぶっちゃけ何ができるのか未だにわからない。

これからに期待だ。また何かあったらこの日記には残そうと思う。



呼び鈴が鳴った。

玉「一ツ橋せんぱーい。ミーヤちゃんがご飯できたって呼んでますよ!」

一「わかった~今行く。」

斉「早くしろよー。」

一「ちょっとだけ待ってこれ片付けたらすぐに・・・

おまたせ。」

玉「ミーヤちゃん待ってますよ。早く行きましょう。」

斉「もうお腹が空きすぎて、ギュルギュル言ってる。」

一「わかったよ。」


3人は食堂まで歩いていった。

そこには俺たち以外にも複数のお客さんが来ていた。


ミ「あ、皆さんお疲れさまです。タマちゃんたちはこっちの席ね。」

玉「ありがとうございます。あ~いい匂い~♪」

斉「本当にうまそうな匂いだな」

一「確かに」


ミ「今日は腕によりをかけて作りましたよ!頑張っちゃいました。」


そう行って出された料理は以下の通り。

「山菜のサラダ」

「きのこの肉厚ソテー」

「山菜の和え物」

「魚とキノコのボイル焼き」

「鹿肉に山菜と木の実が添らえた一品料理」

「山菜の天ぷら」

「山菜のおひたし」

「山菜とキノコとベーコンの炒めもの」

「雑穀米」


めっちゃ和食だ!

これはご飯がめっちゃ進むやつですね。


3人は実を輝かせながら席についた。

一・玉・斉「「「いただきます!」」」


バクバク、ごくごく、もぐもぐ、むしゃむしゃ・・・

3人はしばらく無言で、勢いよく食べ始めた。

その横でミーヤも食べている。


ミ「うん。うまくできたわね。あなた達が大量の山菜を取ってきてくれたおかげでいい料理になったわ」

一「やばい・・・想像以上に美味しい。あの俺達が取ってきた山菜がこんな形になるなんて・・・

持ってきてよかった」

玉「これ全部ミーヤちゃんが作ったの?すごすぎ!そしてめちゃめちゃ美味しい!」

斉「やべぇな。腹が空いているせいもあるが、本当にうまいな。特にこの天ぷら最高だぜ」

一「めちゃくちゃ和食でびっくりだ。異世界だと洋食想定してたから、これは結構嬉しい誤算だな。

キノコのソテーんまー」

玉「ホントですね。これなら前の世界の料理が食べたい・・・なんてホームシックになることなさそうです。魚のボイル焼きも美味しい。。。」

一「そのとおりだな。もはや料亭の料理と言っていいだろう・・・ミーヤさん感服しました。」

斉「本当にうまかった!感謝だぜ。」

玉「ミーヤさんのことが大好きになりました!」

ミ「お口に合って良かったわ。あなた達、よくあれだけの山菜とってこれたわね。普通は探してもそんな簡単には見つからないのよ?どこで取ってきたの?」

一「えっと・・・あっちの東側に見えている山ありますよね?そこの途中に少し開けた場所があって、そこを拠点に2時間ぐらい集めてました。」

ミ「2時間であの量!? あなた達・・・それはとんでもないことよ。いくら3人いるとはいえ、あの量だったらほぼ丸一日ぐらいかかっても不思議じゃないわ。」

玉「そうなんですか?」

ミ「えぇ。私達も食材が足りないと山菜採りに行くからわかるけど・・・・その日に採れる山菜は大した量にならないのよ・・・まず見つけるのがなかなか一苦労でね。」

斉「ふむ。まぁ俺たちには全員鑑定スキルがあるからな」


斉木・・・鑑定ばらして大丈夫なのか?


ミ「鑑定ですって!それはなかなか手に入らないレアスキルじゃない。」

玉「そうなんですか?」

ミ「だってそのスキルは・・・どんなものを見通す森羅万象のスキルと言われてるのよ・・・

ぶっちゃけ鑑定持ちっだったら、それはもうお役所が抱えてもおかしくないスキルなのよ。引く手あまただわ。」


やっぱりレアスキルだったか。それが3人も・・・確かにチートだな。

斉木をにらみながらも俺は話を続ける。


一「やっぱり鑑定はすごいスキルだったんですね。ミーヤさんここはどうかご内密に・・・」

ミ「わかったわ・・・異世界人ってだけでも驚いたけど、更に鑑定持ちとは・・・世の中色んな人がいるものね。」


3人とミーヤは話が弾み、いろいろな話をしながら食事を楽しんだのであった。


一「ふぅ。うまかった。ごちそうさまです!」

玉「本当に美味しかった!また食べたいです。ごちそうさまでした。」

斉「今まで食べた山菜料理の中で一番美味かったぜ。ごっそうさん。」

ミ「お粗末さまでした。では私は片付けてきますね。」

一「ありがとうございました~」


一段落して、3人は今後のことについて話し合うことにした。

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ミーヤ:猫のしっぽの店主

猫の獣人で非常に可愛らしい三毛猫。




猫がしゃべればきっと可愛い。

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