7 キウイ先生
深いうっそうとした森の中を、かあくんは ずみ先生とオオゲラと一緒に歩いていました。もう大した運動もしていないのでとても息が切れます。
それでも胸を張って歩いていると、目の前にとても大きな、そうカラスが20羽翼を広げても足りないような木の株が現れました。台風で倒れたんでしょうか。上はポッキリと無くなっています。
その大きな株に小さな扉がついています。その扉に書かれてるのは、
「つぼ、あんま、はり」
そっけないお店の名前です。
「おおい!いるか!?」
ずみ先生はどんどん扉を叩きました。
ゆっくり扉が開きます。
そこには長いくちばし、とても小さな翼の、キウイがいました。
「入りなさい」
かあくんたちは木の株の中へ一列になって入っていきました。
ぐりぐり。ツボ師のキウイ先生が長いくちばしをかあくんに突き刺しました。
かあくんは思ったよりも痛くないことに驚き、肩も軽くなっていくことに更に驚きました。
「だいぶ硬くなっとるわ」
「しばらく通わせるからよろしくな」
「いきなり訪ねてきてまったく…」
カラスの ずみ先生とキウイ先生は互いに健康診断をしあう間柄。長い付き合いなのです。
ぐりぐり。白い診察台の上に座ったかあくんは身体中をくちばしでつつかれていました。オオゲラは痛そうに、キウイ先生のくちばしが かあくんの身体にめりこむたびにビクっと震えています。
「ありがとうございます」
診察台から かあくんが降りると、
診察室の扉が開き、
「先生!まだ準備していないんですか?」
すごい勢いでクイナが入ってきました。
「すぐするわい」
キウイ先生は診察道具をカバンに入れています。ずみ先生が声をかけました。
「いきなり来て悪かったのう。どこまでいくんじゃ?」
「赤岩岳の麓まで」
「そんな遠くまでどうやっていくんじゃい!?」
(え?) かあくんもオオゲラも目を丸くしました。赤岩岳はこの森から更に平野を超えて、とにかく遠いところにあるのでした。
今からじゃあ、着くまでに日がとっぷり暮れてしまいます。とても小さな翼のキウイ先生。そう、キウイ先生は飛べないのです。
出て行くキウイ先生についていくと、
丸い2つの輪っかの上に椅子の付いたものにクイナがまたがっていました。
「はやく!」
キウイ先生がクイナの後ろにまたがると、クイナは勢い良く足を回転せました。
びゅーーーーん!
すごいスピードでそれは三羽の目の前からいなくなりました。




