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かあくんの自転車  作者: 佐沢会
1/8

1 カラスのかあくん

カラスの かあくんは空飛ぶ競争選手です。

どんなカラスよりも早くお空のコースを駆け抜けます。

「かっかっか。今日も一位だ!!」

林の一番高い木の上で かあくんは春一番賞レースの優勝トロフィーを掲げます。

「わしに勝てるカラスはいない!」かあくんは自信いっぱいでした。


ある日のこと。

「青嵐賞レース開催いたします」

春まっさかりの青山峠は名前通りに青々と若葉が茂っています。

多くの鳥達が集まって、レースを今か今かと待っていました。

「第3番レース、カラス級!」司会者が大きく声を張り上げます。

「かあ号!」「かあ!がんばれ!」「絶対勝て!」

観客からの大声援に応えて、ゼッケン7番のかあくんは鍛え抜かれた両翼を高く高く上げたのでした。


「パン!」

スタートの合図とともに飛び出したかあくんは皆の先頭に躍り出ました。

峠を一直線!はやいはやい!!

(ふっふっふ、もうこれは誰も追いつけないな!)

後ろはもう見えません。

そして前をはっきり見た時でした。

ドン!!

なにが起こったかなにもわからないまま、かあくんは気を失ってしまいました。

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