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『ねぇねぇ、蒼汰君?』
『なぁに!マジナイなら知らないよ!』
ヤケに多い…。昼休みになると決まって聞きに来る…。知らないヤツやらなんやらで…。頭が痛い!俺を癒やしてくれるヤツはいないのか…
『蒼汰、どしたん?悩みなら…小真希がのったげる!』
『……ありがとチャン!でも気にすんなぁ。』
俺は、いつも昼休みになると決まって屋上に行く。小真希も、いつも一緒にいてくれる。凄く優しい子なんだ。気付いたらいて当たり前の存在になっていた。
まだ告白はしていないけど…
『小真希は…何もしなくていいよ。ただ、側にいてくれればいいよ。時間来たら教えてね。…おやすみ☆』
『蒼汰好きぃ。』
そういえば、小真希ってマジナイやったのかな…。まぁ、後で聞くか。今は寝よ…
あれ…
また変な人だ…夢か!
『願いが大きければ大きい程、リスクも高くなります。注意して下さい。取り返しの付かない事になります!』
え!ヤバいじゃん…ヤス…
今日こそは聞くぞ!
蒼汰……
あれ?小真希の声?
『蒼汰!時間だょ!起きなさい!』
『……あれ?おはよ…』
また聞けなかった…
いつも大事な所で夢から覚めてしまう。まぁしょうがない…
小真希と教室まで行き、B組の前で別れた。そして俺は自分のクラスへ…
『蒼汰!何か怪しい雰囲気だぞ!』
『何が?』
『台風!』
『……まだ天気は良いけどなぁ!』
隆弘は、携帯の天気予報を見せた!
『来週には直撃だってよ!このサイズはヤバいぞ!ヤス…あいつ今週末行きそうだな!』
『だってマジナイ折れたって…やべぇぞ!』
俺は急いで知らせに行こうとした!
『おい!どういう事なんだよ!』
周りのざわめきが隆弘の声で消えた。
『リスクしょってんだ……!』
先生!
『はいはい、何処に行く椎名!これから授業だろ!』
クソッ!
明後日には行ってしまうだろう!明日までに言わなきゃ…