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フラフラと前を歩く静。そんな静に何を話しかけたら良いのか………
灯り一つない道をゆっくりと歩く。バイクが置いてある場所まではさほど遠くはなかった……はず……
さっきまでの幸せな時間……
そして…
今、二人の間には重く辛い時が……比べようのない程ゆっくりと流れていた……
辛い…
その時だった!
前を歩いていた静が急にしゃがみ込んでしまった!
『おい!』
急いで静に駆け寄り肩を抱いた。
『……なんか……疲れちゃったね…』
静はそう呟き、微笑みながらゆっくりと目を閉じた。
そして意識を失った……
静?……熱い?
……なんかおかしい
慌てて抱え込んだ肩。自然とその温もりを感じ静の顔を見つめる。そして、体に触れている手のひらから異様な感触が伝わってきた!
汗?……いや…
え!!
『おい!静!』
温もり…
その温もりは人の体温から感じるものではなく、静の頭から流れる血の温かさからだった!
後頭部から背中にかけて大量の出血!
この量……ヤバい!もしかしてあの時……
静を強く抱き締めながらポケットから携帯を取り出した!そして…
プルルル…
早くかかれ!
早く!
早く!
早く!
『クソ!早くしろ!』
片手で抱き締めながら次のコールで出る。そう願い、ただひたすらに鳴らし続けた!
早く早く…
静、ごめんな…
早く出てくれ!
手に汗握りしめ携帯を強く握り締めていた!
早く早くしろ!は……プッ
…もしもしこちら…
『は……頼む!早く来てくれ!静が、静がやべえんだよ!お願いだから………』
今も少しずつ流れる時間。さっきまでゆっくりと流れていた時間は急激に加速していた!
そう、静のタイムリミットは誰よりも早く進み始めていたのだ……