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コマキと二人、少し歩きながらショップを見て回った。
『ねぇねぇ蒼太?これめちゃ可愛い!』
『ん?……Cartier!』
コマキは Necklace にみとれてて、その場から離れようとしない…
『宜しければ、お付け致しましょうか?』
『えぇ!良いんですか?』
おぃおぃ…店員、余計な事言うなよなぁ…。
『お似合いですね。モデルが良いとより一層際立ちます。』
『蒼太!似合う?ねぇ蒼太!』
コマキ…目がNecklaceに負けないくらいに輝いてるよ……
『に、に、似合うよ。』
どもってしまった。
でも、ホントに似合うな…
『彼氏さんですか?Xmasにプレゼント、喜んで頂けますね。』
店員…笑えねえぞ!
値札を見ると…
Cartier Cハ-ト…\19800
『ぬ…ま、まぁ高くはないよね。』
『え!ホント?』
『こちら、\198000になります。』
はぃ?
……一桁違う?
『あ…まぁ…ね。他も見て見ようかなぁ…。』
店員はニコッと微笑み商品をガラスケ-スに戻した。
俺は周りをキョロキョロと…その場から急いで離れた。
『そおたぁぁ!似合ってた?』
『めちゃ似合ってたなぁ。』
『可愛いかった?』
『うん、可愛いかった!可愛いかったよ!』
『その言い方嫌だぁ!もっと心込めてよぉ……蒼太、コマキ可愛いい?』
『バァカ!早く行くぞ!』
『もぅ、蒼太のバカァ!』
コマキは俺のシャツをつかみ、ブゥブゥ言いながら歩く。
『ねぇ蒼太?』
『ん?』
『うちら、周りからどんなん見えてるんかなぁ?』
『どんなんやろねぇ!』
『いいも〜ん』
シャツを掴んでいたコマキ。俺の腕をとり寄り添いながら街を歩く。
違う店を見ては『可愛い?』コッチの店で『可愛い?』……
疲れるなぁ…
でも、こんな喜ぶコマキ…可愛いな…
結局、何も買わずにゲ-センに戻る事に…
ん?
店内が何か騒がしいな……
あぁ?有弥じゃね?