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帰り道、いつも皆で歩いてる道。今日は一人で歩いていた。
途中、いつも寄るゲ-セン…一人で入った。
コマキとやるメダルゲ-ム。コマキがいれば凄く盛り上がる。一人だと…
ただボォ-っとボタンを押してるだけ…つまんねぇな。
早々と店を出て夜の道を歩いて帰った。
さぶっ!
ヤケに寒く感じた。この寒さは季節的なのか、それとも……
『ただいまぁ!』
『おかえり、蒼汰!ちょっといい?』
玄関で靴を脱ぎリビングへ。
『ん?』
『うん…コマキちゃんだっけ?元気してる?』
『……うん、まぁね』
姉貴の事だから、ケンカしてるなんて知れたら何言われるか。
『んで?ご用件は?』
『蒼汰…何かあった?』
『はぁ?何だよいきなり!』
『今日さぁ、コマキちゃん…夕方見かけてさ。一人泣きながら歩いてた。いつも一緒に帰ってると思ってたからさ。』
そっか……
『ありがとよ!』
『オマジナイ、仲直り出来ますようにって書いてあげようか?』
『ガキじゃあるまいし!いんねぇよ!』
階段を上がり自分の部屋へ。
荷物を置き、床に座り込んだ。CDを流し、テレビを付けた。音楽を聴きたい訳でもないし、見たい訳でもない。気を紛らわしたかった。
分かりきっていたが、紛れるもんでもない…。
ベッドに寝転がったり、腕立てしてみたり…最後には机に向かったり…。
何やってんだ…
おもむろに開けた引き出し…そこには昔吸っていたタバコ…。封は開いてなかった。
そういえば高校入ってから止めたんだよな…。
あぁ…逢いてぇ…