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ラブワールド  作者: ササデササ
年下の旦那様
25/64

料理できるもん!

 3連休2日目、私は一度ログアウトした。

 が、リアルの私も暇だった。

 本当ならば、ゴーダ君と一日中遊ぶつもりだったのである。

 私は思う。

 芽生え始め所か、ケッコー重症なじゃない? この恋の悩み。

 さて、私は復習のため、目玉焼きをつくり、食べてみた。

 どう考えたって、私は料理が上手なはずだ。

 狙って、この丁度良い半熟具合を出せるのだ。

 ゲーム内の私は、料理について過小評価されている。

 その分、他の部分で大きく過大評価されているのだけれど、そこはそこ。あれはあれ。

 全くのべつ問題なのである。


「おいしいもん!」


 私は独り言。

 そして、料理スキルについての不満に、あれ以降連絡をよこさないゴーダ君への不満も重なり、持て余す暇もあって、不貞寝。


 目を覚ましたのは、夕方だった。

 不満は綺麗に消え去っていた。ちょっと体も元気になった気がする。

 そろそろ丁度良くゲーム内の疲労度も回復している頃だろう。

 私は二回目のログインをした。

 

 

 

 まずは、買いだめしてあった卵で料理スキルをあげた。

 次に、お仕事。もちろんSランクで1400円とちょっとを稼いだ。

 そして、最後に向かったのはスキル屋さんである。

 肉じゃがレシピを買うためである。


「コマンド、コマンド、コマンド、料理レベル3で作れるレシピを見せて」


 私はコンピューターに話しかける。

 コンピューターはずらずらと、多すぎる候補を提示する。

 えっと、こう言うときはっと……。

 ゴーダ君との会話を思い出しながら、私はコマンドを唱えた。


「肉じゃがを見せてよ」


 コンピューターは無反応。

 おっと、忘れていた。コマンドと唱えなくては。

 いちいち、面倒臭いな。

 割と柔軟にデタラメの言葉で、コマンドを読み取ってくれるくせに、いちいち面倒臭いやつだ。

 そう思いながら、言い直す。


「コマンド、コマンド、コマンド、肉じゃがを見せてよ」


 コンピューターは4種類の肉じゃがを提示した。

 初心者用肉じゃが、後味さっぱり肉じゃが、コクのある肉じゃが、とろ~りあんかけ肉じゃが。


 ちなみに、とろ~りあんかけ肉じゃがが料理レベル3から作れるらしい。

 私は迷わずこれを選んだ。


 8000円だった。

 家の改築が1万円の世界で、8000円だった。


 なんだかんだで、結構出費をしている私は、ちょっと足りなかった。

 でも、レシピは見れる。作れないだけ。

 必要な材料をメモしスーパーで買い、自宅に戻った。

 することもないので、ベッドに横になり、放置。

 リアルの買い物に出るのだ。

 今日は、肉じゃがにしよう。

 とろ~りしたやつなんて、食べた事なかったな。

 

 

 

 私はメモを参考に、リアルスーパーでも同じ材料を買ってみた。

 もちろん、作り方は簡略されているので、正直当てにならない気もするが、そこは勘で作ってみよう。

 

 

 

 買い物から帰宅すると、丁度ゲーム内の朝だった。

 私は再びお仕事をして、かなり気合を入れてお仕事をして、自己レコードの90人を記録。つまりは1800円稼いだ。

 

 これで、買える!

 

 急ぎスキル屋さんに向かい、とろ~り肉じゃがのレシピを買った。

 これまた急ぎ自宅に戻り、早速作ってみた!

 色んな人に、と言っても3人だけれど、とにかくこのゲームの才能を褒めてもらえた。

 だけれども、どうやら半オートの料理にはいかせないみたいだ。

 私は肉じゃが作りに失敗した。

 焦げ焦げとろ~り肉じゃがになってしまった。

 食べてみる。

 空腹度は満たされるものの、疲労度が5下がった。

 食べると疲れる料理って何だよ。

 ちくしょう。

 私は成功するまでとろ~り肉じゃがを作った。

 それは3回目だった。

 良し。

 成功品を冷蔵庫にしまい、今日はここまでにした。

 



 早くゴーダ君帰ってこないかな。

 楽しみだな。

 そう思いながら、リアルでもとろ~り肉じゃがに挑戦した。

 うん。美味しい。空君以外なら、みんな美味しいって言ってくれそう。

 私は少し寂しくても、満足して、眠りに付いた。

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