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Blade:5

最近、更に気温が高くなって参りました。

どうも、夏生まれなのに夏が苦手なみっちゃんです。


もうなんなのでしょうね。

太陽は眩しいし、蝉は煩いし、テストの結果は微妙だし。

………最後のは勉強しなかった自分のせいですが。


まあ、とりあえず最新話投下します!



「殺す!お前は絶対殺す!」


女騎士イリーナが俺に向けて剣を突きつける。

それほど俺がおっぱいを揉んだのが気に食わなかったらしい。まったく度量の小さいやつだ。一回くらいのもみもみは大目に見てくれてもいいじゃないか。


「決闘を貴様に申し込む。公衆の面前であのような辱めを受けたのは初めてだ!貴様は私自ら八つ裂きにしてやる!!」


「イリーナ、やめなさい!あなたが本気を出したらカイル様が死んでしまうわ!!」


慌ててイリーナを止めに入るソフィア姫。しかし、完全にイリーナは俺と戦う気でいやがる。こんな従者をもって姫様も大変だなあ。

でも、ごめん。姫様。


「その決闘受けた!」


「カイル様!?」


止めようとしていた姫様には悪いがこの勝負引くわけにはいかない。面白そうだし。


「大丈夫ですよ、姫様。俺は貴女の為にも勝ちます」


「あうぅ……」


ここで口説いておくのも忘れない。

ふう、ナンパも楽じゃないぜ。


「姫様を惑わすような言葉をかけるな!害虫が!」


「……弱い犬ほどよく吠える」


「なんだとっ!!」


イリーナが敵意剥き出しで俺に吼えるが全然怖くないね。シェオルのそれと比べたら月とすっぽんだ。


「カイル様、やめて下さい。イリーナは我が王国騎士の中で一番の実力なのです。貴方では勝てません、絶対に」


姫様が断言する。ふーん、そんなに強いのかあいつ。

でも『絶対』ね……。そこまで言われちゃうとなおさら引くわけにはいかないな。


「先ほど言った通り私は引く気はありませんよ。必ずや勝ってみせます」


真っ直ぐとソフィア姫に向けて言い放つ。

俺も男だからな。カッコつけたい時があるのさ。


「……分かりました。その固い意志に敬意を評して決闘の場はセウスバルト家が用意させて頂きます。……ご武運を」


「ありがとうございます。姫様」


さてと、久々の対人戦だ。

気張っていくか。













「で、これはどういうことなのかしらカイル?」


決闘の場がセウスバルト城の中にある決闘場になったので一回シェオルに諸々の事情を説明しに帰ったところ吊るし上げられた。あー、頭に血が昇るー。


「ホントにあなたはバカね。後先考えないで行動するからこんなことになるのよ」


腕を組んでやれやれといった感じでシェオルがため息をつく。

だってしょうがねえじゃん!絶対勝てないって言われてすごすご引き下がるわけにはいかないっつーの!


「それで勝算はあるのよね?」


「ああ、まあな」


帰り際でイリーナは魔法と剣を同時に扱う〈魔導騎士(パラディン)〉と聞いた。相手の戦い方さえ分かれば対処法はいくらでも思いつく。


「今回は魔法戦も入ってくると思うから早速昨日アインから受け取った『あれ』を試してみようと思う」


「〈断魔の白刃(パニッシャー)〉ね。新作なんでしょ?うまくいくといいわね」


「まあ、どうにかなるさ。……ところでそろそろ下ろして頂けないでしょうか、シェオル様?」


「………まあ、今回は時間が無いからいいわ。でも帰ってきたら覚悟しておきなさい」


「うえっへぇ」


嫌だわー。


「返事は?」


「はい!」


ビシィッと敬礼をする。

くぅっ!逆らえない自分が悔しいっ!


こうして俺は城へと向かった。あーあ、帰りが億劫だなこりゃ。













セウスバルト決闘場にて。


「逃げずに来たことは褒めてやろう。だがここがお前の墓場だ!精々抗うがいい、ケダモノが!!」


「おいおい、それじゃあ悪人だぞお前。もう少し騎士っぽくしたらどうだ?」


今の台詞でこいつが騎士だと思うやつはまずいないだろう。


「うるさい!お前こそなんだその格好は。倒されにきたのか?」


イリーナは完全にその身を鎧で覆い重装備している。それに対して俺はその辺の商人が着ているようなペラペラの服。

普段から俺はこの服、もしくはこれに似たような服でギルドに通っているのだが、あの堅物女騎士さんにはふざけているように思われたっぽい。まあ、確かに戦闘で着るようなものではないな。


「ほっとけ。これが俺の勝負服だ。ほれ、パンツも新品だぞ!」


ズボンを捲ってイリーナに見せつける。色は黒だ。セクスィーだぜ、俺。


「こら、下着を見せるな!この決闘は国王様も見ておられるのだぞ!ちゃんとしろ!」


えっ、なんかどんどん話が大きくなっていないか?

キョロキョロと周りを見渡すと特別席みたいなところにソフィア姫とゴツいおっさんが座っていた。なるほど、あれが国王様か。


「おーい!」


特別席に向けて大きく手を振る。

すると座っていた国王様とソフィア姫が軽く手を振り返してくれた。おお!なかなかフレンドリーだな国王様。


「ななな、なにをやっている!?国王様だぞ、礼儀をわきまえろ!」


「きゃー!わきまエロとかイリーナちゃんったら昼間からダ・イ・タ・ン♩」


「殺すぞ、貴様!」


おっと、いけないいけない。

ついついイリーナの反応が面白くてかまってしまう。

さて、そろそろイリーナ弄りをやめて始めるとしますかね。


「今から王国騎士団長のイリーナ=フォルテシモと傭兵カイル=アルヴァルトの決闘を始めます!ルールはどちらかが降参するまでの一本勝負。両者とものご武運をお祈りします」


ソフィア姫の開始の挨拶とともに湧き上がる歓声。てか騎士団長だったのかよ、あいつ。騎士団長があんな軽い挑発に乗っているようじゃダメだろ、この騎士団。


「泣いても遅いからな、ケダモノ!」


イリーナが剣を構える。ハア……熱くなりやすいのも考えようだな、まったく。


「ケダモノじゃねーよ。俺はカイル=アルヴァルト、王国最強の傭兵(多分)だ!覚えておけ!」


こちらも魔法耐性の高い革手袋を装着し、〈機巧式魔術武装(アーティファクト)〉シリーズの新作、双剣〈断魔の白刃(パニッシャー)〉に手をかける。頼むぜ、今回の相棒。


「両者とも準備はいいですね?」


「おっけー!(ああ!)」


「では、両者位置に着いて……始めッ!!」


審判の号令によりこの決闘の戦いの火蓋は切って落とされた。

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