自由戦士と孤児院
あらすじ 孤児弟は男となった。
自由戦士は食欲旺盛である・・・・・・・・・・・・
がつがつがつがつがつはぐはぐはぐはぐはぐはぐはぐ・・・・・・・・・・・
凄い勢いで食べている。
三人前ほど食べてから一息ついたのか
食後の祈りをささげる。
「いやぁ、助かりました。ちょいと路銀が足りなくて切り詰めていたか。」
「またこのお人よしはただ働きをしたのかね?」
「そんな、庭園公みたいなことを言わないでくださいよ。」
「はいはい、君も庭園公と同類とわかっているから、どこの村かね?」
自由戦士は素直に吐いた。
そもそも山賊とかの懸賞金は国が管理するのもであって村が独り占めしてよいものではなかったはず。
しかも、功労者に金を払わないなんて・・・・・・・・・・・
ふむ、これは手加減抜きでいじめないとよくないだろうな・・・・・・・・・
そういえば先に保護した子供達の村もこの近くだったな・・・・・・・・・・・
では、査察の旅に行こうかね。
まずは王城だな・・・・・・・・・・
自由戦士は旅の疲れが出たのか眠っている。
彼には後で役に立ってもらうから今は疲れを癒してもらおう・・・・・・・・・・・・・
王城にて、
「宰相閣下、査察礼状をください無期限無制限の。」
「王室顧問いきなり来てなんだ?」
私は分けを話した赫々云々と・・・・・・・・・・
「無制限の礼状なんて出せるか!」
「ならば内戦覚悟で私兵隊出しますが。」
「せめて陛下の許可を得ろ!」
国王執務室に押し入って
「陛下、赫々云々でこの近辺の調査したいので査察礼状ください無制限の物で良いので・・・・・・・・」
「お前に無制限なものを渡したら向こう百年間貴族が育たないではないか!!」
「向こう百年間民が育たない事に比べれば大したことではないでしょうが。」
「・・・・・・・・・・・少なくともお前みたいな危険人物に・・・・・・・・」
「では危険人物は去りマース。弟子達を全部引き上げて・・・・・・・・」
「ま、まて、お前は危険人物でも弟子は国に必要な・・・・・・・・・」
「ことは我が弟子である孤児弟が神でも世界でもぶん殴ると宣言してますんで師匠としては叶えてあげないと・・・・・・・・とりあえず守護辺境伯私兵団全部と荒野の民から1000ほどと解放奴隷戦士団から500ほど、人外公異族兵団から300ほど出してもらえるらしいから内乱覚悟で進みますけど。」
数字は希望数だけどね。
「どうしてそう極論に走る!」
「では、陛下即解決してください。」
「事実関係を・・・・・・・・・」
「遅いので進めますね・・・・・・・・・・ことによっては陛下の責任を問います。その首をもってね。」
「・・・・・・・・・・・・・・・無制限は無理だが軍監付でよければ出そう・・・・・・・・」
「仕方ないですな・・・・・・・・・・・・それで手をうちましょう。但し解決するまで私の弟子たちは全部引き上げますよ。」
「まて、それは・・・・・・・・・・・・」
「後見がいない状態で仕事なんてさせたら何されるか判らないじゃないですか。陛下達は信用出来ませんし。」
私は孤児娘達と補佐見習を引き上げて孤児院に戻る。
「だんな、また陛下に喧嘩売っているんですかい?」
「喧嘩?孤児弟の喧嘩を彩っているだけだ。」
私は今までの事を説明した・・・・・・・・・・・
大まかな事を知ってるだけに誰もが乗り気である。
査察には経理部隊が必要だし、孤児娘達や補佐見習が役に立つのは言うまでもない・・・・・・・・
子供たちは自ら飢えた経験を持っているだけあり、飢えさせて何もしない貴族に対しては本気で怒りを感じているようだ・・・・・・・・・・・
其処でも補佐見習が一人残るという。
「旦那の怒りもわかるし、意義もある。それでもここを放置したら困る人があるから俺は残る。」
ふむ、一人前に言えるようになったな・・・・・・・・・
馬鹿弟子が・・・・・
それに応じて傷跡娘も残るという・・・・・
これはまぁ、言うまでもないな・・・・・・・・・
では王城の事は任せておいて私達は査察の旅にいくとしよう・・・・・・・・
おらっ!自由戦士起きろ!
「どうしたんですかい?王室顧問様?」
「お前を突っぱねた地方に査察礼状を取った。お前を護衛に雇うから、ついて来い!」
「えっ!そんなことしてもらわなくても・・・・・・・・・」
「お前の報酬はついでだ、コレコレこういうわけで・・・・・・・・・」
「ついていかせてください!! 餓鬼を飢えさせる領主に鉄槌を!!」
こいつは単純馬鹿か・・・・・・・・・
そして馬鹿はもっといた
「孤児弟、お前の喧嘩彩ってやろう 荒野の民王都在住騎馬隊総勢100。一族の者の叫びにより参戦する。」
「このガキたちは俺達のいつかあった姿だ。古の誓いにより解放奴隷戦士団より100、孤児弟に馳せ参じる。」
「人外公異族兵団より70。いつぞやの奴隷商人捕縛作戦による同属救助の借りを返す。」
其処に乗り遅れた極北戦士たち・・・・・・・・・・
「白き世界より極北戦士団、この場にいる15名。飲み友達の喧嘩に乱入させてもらう。」
おい、良いのか外交問題だぞ・・・・・・・・・・
「外交なんてどうでも良い、それは大使たちが考えればよい事だ。俺達はこのガキを泣かせた大人にぶん殴らないときがすまない!!」
幼女達を抱いて滂沱の涙を流しながら叫びを上げる。
「いざとなれば王国に帰化すればよいだけだしな。」
えっと、実は大使夫人から逃げたくない?
「多少は・・・・・・・・・・(汗」
それは無理だと思うが・・・・・・・・・・・
帰ったら壁の染み確定かな?
性愛神殿にて手当てして貰っている。
俺の体は大分回復した、一度は死んだと思ったチビ共も大分元気になった。
ああ、性愛神様。貴方様にお陰で死んだチビ共を弔う事ができましたし、生きていたチビ共を生きて幸せにする事ができる機会を与えられた・・・・・・・・・
俺は性愛神殿で奉仕の日々を送っている。
ここにくるものは傷ついた者が多い、俺の体と習いたての神術で救うことが出来るのは本当にごくわずかなんだが女神官様が言うには、人の子でそのわずかでも出来るのは大事な事だという・・・・・・・・・・
傷口を清めたり、ままならぬ世界の嘆きを聞いたりして日々を過ごす。
そして助けてくれた男娼たちはこんな取るに足らない俺でも気にかけてくれる・・・・・・・
「馬鹿言っちゃいけないよ。君は神に喧嘩を売るほどに僕達の事を気にかけてくれたじゃないか。」
「あの状況で助けようとする誰かを気にかけることが出来る君は馬鹿でほっとけないよ・・・・・・・・・・」
男娼の兄さんたちは俺を抱きしめて全てを受け入れてくれる・・・・・・・
罪も怒りも何もかも・・・・・・・・
俺よりも酷い思いをしたというのに・・・・・・・・・・・・
「だからといって君を助けなくても良い理由にもならないだろう」
「僕たちは君という存在を助けようとする事ができただけでも幸いなんだよ・・・・・・・・・・・誰かのためだなんて馬鹿を救えばその列らなる誰かも幸いに出来るだろう・・・・・・・・・・」
「はいはい、君を助けたいがために馬鹿やっているだけなのにかっこつけない。」
嗚呼、涙がこぼれてとまらない
どうしてこんな優しい馬鹿がこの世に存在しているのだろうか?
出来る事ならば俺もそんな馬鹿になりたい・・・・・・・・・・
そんなある日、全裸賢者は兵を集めて俺達の村へ大人達を救いに行くという・・・・・・・
なんでも賢者の弟子である黒髪孤児が妹の惨状を見かねて貴人聖域法を発動して世界へ喧嘩を売り出したのだ。
その叫びに国内外から兵達が集まってくる。しかも手弁当だというから驚きだ。
世界にはそんな馬鹿が沢山いたのか・・・・・・・・・・
俺達の問題なのに俺が出なくて如何するのだろう?
俺は短剣を手に馳せ参じようとする・・・・・・・・
「君はまだ体が治っていない、孤児弟に任せて寝ていな。」
「全裸賢者様は君が出来る事は戦場ではないとおもっているよ。」
それでも、それでも・・・・・・・・・俺達の問題に俺たちが出ないのは間違っている。
俺は一歩神殿を出ようとする。
その前に立ちはだかるのは女神官様・・・・・・・・
「男の子、椎の実の王室顧問様の心を無にするのですか?」
「無碍にしようと、俺の俺達の問題だ!! 弱いからといって逃げることはしたくない!どうして助けなかったのか領主の馬鹿に問いかけたい!どうして俺たちが・・・・・・・・・・・というかチビ共が死ななければならないのかさけびたい!女神官様貴女が相手でも俺は進みたい!!」
「本当にばかだねぇ・・・・・拾った命を・・・・・・・」
「賢者様と進むのは死にに行くようなものだよ。その体でいくなんて馬鹿も良いところ。」
男娼の兄さん達も加勢してくれる・・・・・・・・・・・・
女神官様は留まるように言う・・・・・・・・・
俺達は邪魔といって・・・・・・・・・・・
それでもいきたい!! 行かねばならない!!
俺が先に進もうとすると女神官は俺のことを一撃で叩きのめす。
「黙って救われて幸せになっていなさい!!」
だまれだまれだまれだまれ!!
俺は俺の幸せは・・・・・・・・・・・・・自分で掴むんだ!
そして、チビ共のためにも俺が立たねばならないんだ!!
死んだ村人達のためのも死んだチビ共のためにも、生き残っているチビ達の為にも俺が立って自分の力で進もうとするところを見せなくてならないんだ!!
立ち上がる俺に女神官は
「本当に馬鹿な子」と嘆きながら・・・・・・・・・
街娼達を娼婦達を男娼達を並べる・・・・・・・・・・・・
「我等性愛神殿神官戦士団、全裸賢者の弟子である黒髪孤児が檄に応じ参戦いたす!!君も共に来るかな?」
と問いかける!!
この大馬鹿野郎共!!どうしてどうしてどうしてどうして!!
「簡単な事ですよ、不幸の連鎖は我々で止めたいからですよ。君まで来られたら我等の願いが一つ遠のくからね・・・・・・・・・・・・・我等の願いを押しのけてでも君は来るかな?」
俺の答えは一つだ!!
「勿論!俺の代で不幸の芽を止めて見せる!!」
性愛神殿戦士団は泣きながら本気の悔し涙を流しながら俺を受け入れてくれる。
ガキである俺を戦いの場所に送り出すことに・・・・・・・・・・・
そして自分達の世代で不幸の芽を摘み取れなかった事に・・・・・・・・・・・・・
嗚呼、優しい馬鹿者達の一団に受け入れられて俺は俺は・・・・・・・・・・・
彼等こそ失わせるべきではないと本気で誓うのであった。