表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
85/248

辺境伯家と隠遁願望

こじいんにつれてこられてなんにちかたった。

たべものはおいしくておふとんはふかふかで、あたらしいともだちはわたしよりひどいところからきているのにあたらしいわたしたちのことをしんぱいしてくれている。ばかなの?


むらからいっしょにきたこどもたちはここはしあわせだとおもっているけどわたしはそうはおもわない。


ちいさいおじいさんはつくえのうえでうなりながらなやんでいるし、いかついおじいさんはわたしたちによみかきをおしえてくれているのだけどやせていたりからだのいちぶがなかったりするこどものことをいつもきにかけている。そのことでからかうこがいたらかべにたたきつけていた。


「ままならないことで馬鹿にするなんて人の子の為すべき事ではない!」

とほんきでおこっていた。

もともとえらいきぞくさまだったんだけどなぜここにいるのだろう?

きぞくさまならばうえからふんぞりかえってぜいたくしているものだとおもっていたけど・・・・・・・・・・・・・・



ひとさらいかとおもっていたおじちゃんたちははなしてみるとやさしいいいひとたちだった。

とおいくにだったり、わたしたちとくらしかたがちがうからかんちがいされやすいんだとか・・・・・・・・・・・・・・

こわらがせてごめんねとあたまをなでてくれた。


ひざのうえとかかたにのっけてくれたときおとうさんよりたかいふうけいにびっくりした。

うまにのせてもらったときもかぜがこんなにもつよいとおもわなかった。

うまからうまへのいどうはほうりなげるのがふつうだとしらなかったからなげられたときびっくりした。

あとでうまのおじちゃんたちはおんなのひとになぐられていたけど・・・・・・・・・・・・

ぶんかのさがどうだとかぶつぶついっていた。


けがわのおじちゃんはさけばっかりのんでいるけどわたしたちがくるとあそんでくれる。わたしたちがおなかがすいてうごけなくなったこをおいていったというはなしをするとおおきなこえでないておおきなさけびをあげてかなしんでいた。

つぎのひ、ちゃんとたべろとおおきないのししをかついできたときはびっくりした。でもどうしてかおがぼこぼこなんだろうか?それをきいてもこたえてくれなかった。


くさりのおじちゃんはこどもたちにたたかいかたをおしえてくれている。

なんでもおじちゃんたちのおじいちゃんのおじいちゃんのそのまたおじちゃんたちはひとさらいにあってどれいというものにされていたらしい。

そこからたすけられてそのくさりのおじちゃんのおじいちゃんの(略)はかわいそうなひとやどれいにされたひとをたすけることをちかったのだとか・・・・・・・・・


わたしたちのおやがおかねをわたしておうとにいけとおかねをわたしたはなしをするとおおきなこえでさけんでおこってつるぎをうちならしていた。

うごけなくなったこをおいていったとはなしたら、つるぎをもったおとこのひとがたくさんきてこどもたちをむかえにいくとかけあしでいった。

どうすればあれだけはやくはしれるのだろうか?



どうぶつのかおをしたおじちゃんたちもみためはこわいけどいいひとだった。

びょうきのこがいたらよくきくくすりをとってくるととびだしていった。

つぎのひびょうきのこがけろりとなおったあとにぼろぼろになってやくそうをもってきてくれた。

どこまでいったのだろう?


こじいんのおんなのひとはとてもやさしい。

よごれていたわたしたちをあらってくれた。

あたたかいごはんをたべさせてくれた。

つかれてねつをだしたこにはひとばんじゅうついていてくれた。

おんなのひとたちもけんじゃさまにたすけてもらったらしい・・・・・・・・・・


でもたすけてもらったからってひとだすけするりゆうにはならないとおもうけど?


ここのひとたちはみんなおひとよしのおおばかなんだろう。


そのことをおとこのこにいうと、けんじゃさまがばかだからそれがうつったのだという。


わたしはばかがうつらないようにきをつけないと・・・・・・・・・・・・


それをきいたけんじゃさまのけらいのおねーちゃんはわらっていた。

やさしいおとこのこもわらっていた。

けんじゃさまもわらっていた。


おとこのこはわたしのあたまをくしゃくしゃなでてくれた。

このきもちいいじかんのためにばかになるのもわるくないとおもったがこえにださなかった。


おなかがいっぱいでおふとんふかふかでいまはしあわせ。

でも、おとーさんやおかーさんやむらのおとなたちもいっしょだともっとしあわせなのに・・・・・・・・・・

さて、子供達よ本家に挨拶に行こうか・・・・・・・・・


「御主人様、そういえば守護辺境伯家に挨拶に行くのは初めてなんですが。」

「でも、守護辺境伯(あにうえ)には何度か会っているだろう?皆、君達に会いたがっているから心配するな。」

「でも、どうして今更いくんですかぁ?」

「まぁ、孤児娘達の件で極北に喧嘩売ったから挨拶回りするのと孤児弟が厄介事拾ってきたから根回しに・・・・・・・・」

「厄介事って、小さい子達を保護しただけじゃない。あれを見捨てることなんて出来ないわ。」

「そんなことが出来たら、苦労しないけど・・・・・・・”おにーちゃん”だしね孤児弟は。」

「確かに、子供を見捨てる孤児弟なんて俺は信じられないしな。」

「・・・・・・・・・・・・・・・私達の中で一番の愛すべき大馬鹿者。」

「護衛官様の財布狙ったのも弟妹達のためですものねぇ・・・・・」

「そう考えれば今の私達がいるのも孤児弟が馬鹿をやったからなんだねぇ・・・・・・」

「馬鹿馬鹿言うなよ!!」


私達は孤児弟をからかいながら辺境伯屋敷に向かう。

領地は王都から馬車で十日程行った所にあるのだが、屋敷は王都の外れにひっそりと建っている。


「だんな、どうして実家があるのに寮にいるんだい?」

「単純に寮のほうが近いのと、実家だと仕事を手伝わせれるからだよ・・・・・・・・私は独立した一家を構えているのに・・・・・・・・・・本当に兄上達の人使いの荒さといったら・・・・・・・・・・」

「単純に使えるのがいるから、手伝わせようとする怠け根性では?」

「それは否定しない・・・・・・・・・・・我が家族ながらあの隠居願望の強さといったら・・・・・・・・・」

「それは御主人様もいっしょでは・・・・・・・・・」

「否定しないよ。」


貴族街を抜け市民街を越えたあたり、王都の城壁を越えるか越えないかのあたりに我が辺境伯屋敷がある。

城壁のそばだから練兵場とか私兵団を抱える辺境領主の屋敷が続いている・・・・・・・

ある意味城壁の内側に貴族私兵団の壁があると思ってくれればよい。もっとも、私兵団の矛先が王城に向かうことも多々あったのだが・・・・・・・・・・・

「矛先向けた最新がだんな達だったというのが笑い話だけど・・・・・・・・・・」

「一番数が多いのも我が一族だぞ!」

「歴史は繰り返すなんて言葉あったけど、反乱の原因っていらん役職押し付けられて酒が飲めないと切れたとか?」

「・・・・・・・・・・よくわかったな。」

「賢者様の一族らしいけど、良くおうちが続いていたね・・・・・・・・」

「そりゃ建国以前からの一族だし、王家の弱みもそこそこ握っていたからねぇ・・・・・」

「賢者の旦那みたいなのが代々いたわけだ!」

「私は其処まで酷くないよ。補佐見習、君の私に対する評価というものは酷すぎるのだが一度話し合おうか?」

「話すまでもないだろう。邪魔する奴等は王でも神でもぶん殴る。単純じゃないか。」

「・・・・・・・・・・・・・・・・もっと簡単、酒と女を適度に与えておけば大人しい。」

「傷跡娘・・・・・・・・・・・・」


そんなこんなで馬車で半時、辺境伯屋敷につく。

屋敷の門には家旗が掲げられ、そこには

【王家は預けた、私は面倒だ!】と書かれている。

あいも変わらずふざけた文面だ・・・・・・・・・・

「御主人様のご実家らしいですわ。」


うるさい!



屋敷に入ると応接室に通されて実家の面々と対面となる。

兄上たちは何度か顔を合わせているから簡単な挨拶をする程度だし父上もゆるりとするとよいとのんきな調子で茶と茶菓子を進める・・・・・・・・・・

一番うるさかったのは母上だった。


「この子が、補佐見習? 女の子の為に無茶をした男の子なのね?」

「俺はそんな大したもんじゃない。あの糞野郎の言い分が気に食わなくて喧嘩を売っただけだ!」

「またまた、謙遜しちゃって・・・・・・かわいいんだから。(抱」

「奥方様・・・・・・・むぐむぐむぐ・・・・・・・・」


ああ、補佐見習母上に抱きしめられて窒息しかけてる・・・・・・・・・

「・・・・・・・・・・・・・・・むぅ。」

傷跡娘も文句を言いたいのだけど相手が我が母上だから文句が言えない・・・・・・

「あらあら傷跡娘ちゃん、貴方の大事なこの子を取ったりしないから心配しなくて良いのよ。」

母上は補佐見習を開放して傷跡娘に近寄ってその顔を見る。

傷跡娘は顔を見られるのが恥ずかしいのか身を捩らせようとするのだが母上はそれよりも早く顔をがっちりと捕まえる。


「うん、傷があっても可愛いじゃない。この子が貴女の為に立ち上がった理由がわかるわ。」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・」

「傷を理由に内向きになる必要はないわ。貴方はこの子の好意を受け取るに十分すぎるほどいい子なんだから。」

「・・・・・・・・・・・・・・・うん。」

「そんでどこまでいったの?口付け?それとも・・・・・・・・・・・きゃ☆」

「母上、このへタレに其処までする度量なんてないですよ。一度なんか二人きりで一晩過ごさせたんですが何もなかったですし。本当に男なんかと思えるときがありますよ。」

「賢者の旦那!あん時は隣で聞き耳立てていた出刃亀が沢山いたじゃないか!!」

「・・・・・・・・・・・出してくれても良かったのに・・・・・・・・」

「息子、そんな雰囲気もないところで二人きりにしても手を出せないじゃないの!もう少し考えなくては。」

「そうでした母上、今日は二人だけ離れに部屋を用意してもらえませんか?」

「あら、いいの?まだ小さいでしょう・・・・・・・・・」

「問題ないでしょう、へタレだから。」

「へタレへタレ言うな!!」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・へたれ(小声で」

「傷跡娘まで・・・・・・・・・・・・」


へタレ発言連発で落ち込んだ補佐見習は置いといて、母上は娘たちと談笑している。

久方ぶりに可愛い小娘を弄れるとあって嬉しそうだ・・・・・・・・・・・・・

「賢者の旦那、奥方様って・・・・・・・・・」

「まぁ、母上は甘ったるい騎士道物語とかの類が大好物だからな。お前のような現実にかっこつける馬鹿を見て舞い上がっているのは否定しない。でも、我が家で一番の権力者だから気に入られて損はないだろう。」

「次は傷跡娘と一緒に遊びに来い、補佐見習。末弟の言うとおり母上はお前を気に入っている。屋敷に部屋を用意するから住み込むか?」

「そうしたら色々な意味で逃げ出せなくなりそうだから・・・・・・・・・・」

「それは元々だろう補佐見習。お前が他の女に見向きするとは思えん。」

「遠慮は要らんぞ補佐見習、お前は我々の一門と認められたんだから・・・・・・・・・」

「そう言えばだんな、孤児娘達の件の挨拶とかは良いのかい?」

「この状態を見て挨拶とかいらないだろう・・・・・・・・・・・・」


母上は傷跡娘に色々質問して真っ赤になるのを楽しんでいたり、それに孤児娘達が追加情報を与えて火に油状態にしたり・・・・・・・・傷跡娘が身の置き所がなくなったら孤児姉がたしなめたり・・・・・・・・・・・


もう、今更だな・・・・・・・・・・・

「ある意味王妃様と同じ状態だね・・・・・・・・・・」

「今日一日は付き合ってもらおう、何時来るのかと煩くてかなわなかったからな。長男は男の子ばかりだし、次男は結婚すらする気がないみたいだし、末息子は遊郭通いばかりで嫁の連れてくる気配もない・・・・・・・・・・・娘とか孫娘が欲しいと常々ぼやいていたからなぁ・・・・・・ なぁ、息子よ。この子達をうちに置かないか?」

「父上、自分の精神衛生のためだけのこの子達を置いとくわけにはいきませんよ。仮にも王宮の官僚として働いているんですから・・・・・・・・・・・・」

「どうして王室はいつも人手不足なんだろうな?お陰で我が家がいつも仕事押し付けられる!」

「参ったものですよねぇ・・・・」「本当に・・・・・・・・・・・・」

「私程度の実力を持った貴族が一家くらいあっても良いのに・・・・・・・・・・・」

「末息子、我々を追い落としてくれるくらいの実力を持った貴族は?」

「父上、今のところないですな。この子達を仕込んでいるんだけどモノになるまで暫くかかりそうだし、なったらなったで後見とか言ってわれわれもこき使われますぞ。」

「由々しき問題だ・・・・・・・・・・・・」




「だんなの仕事嫌いは家風だったんだなぁ・・・・」

「賢者の旦那諦めて仕事すれば良いのに・・・・・・・・・」

「意地を張らないで仕事したほうが楽なのにおいら達を仕込んでいる時点で余計に仕事している節があるけど・・・・・・・・・」

「あらあら、我が家の男たちは仕事をすればある程度以上に有能なのに仕事したがらないから困ったものだわ。私もこの家に嫁ぐとき禅譲の聖賢が一族だからどんだけ凄いのかとドキドキだったんだけど、蓋を開けてみたら隠遁癖を隠そうとしない人型の怠け者でしょう。がっかりしたわ。」

「奥方様・・・・・・・・・・・・・・・」

「息子達もそろいもそろって、仕事嫌いだし・・・・・・・・・・・挙句の果てには仕事したくないと内戦寸前まで起こすでしょう・・・・・・・・・・・・・この一族どこで間違えたのかしら。」

「俺達のような子供に問いかけないでください。ついていって良いのか考えてしまいそうですから・・・・・・・・・」

「よいではありませんか。御主人様の一人くらい、私達で養いましょう。」

「まぁ、賢者様にはそんくらいの恩があるしね。」「市場で酒盛りさせて置けばご機嫌だから安いもんですわね。」

「時々性愛神殿で運動させないと・・・・・・・・・・」

「まぁ、それは私達が成長したら交代で相手すれば・・・・・・・・・・」

「あらあら、末息子がヒモになりそうですわね・・・・・・・・・・」

「まぁ、今の御主人様の資産状況ならば私達主従を連れて隠遁しても問題はないのですけどね・・・・・・・・・・・寧ろ私達の稼ぎを受け取ろうとしないでしょうし・・・・・・・・・・・」

「変なところで堅いからねぇ・・・・・」「変なところは堅くないのに・・・・・・・・・・」

「こらこら娘達、へんな事言わない・・・・・・・・・・後で説明するのが面倒になる。」

「末息子?もしや貴方、この子たちの稼ぎあてにしてないでしょうね?」

「大丈夫ですよ、前に投資した部分で食っていけますので。」

「それなら良いけど・・・・・・・・・・・・・・・ちゃんと仕事しなさいよ。」

「わし等も隠遁するだけの準備はあるんだがなぁ・・・・・・」

「はいはい、寝言は寝て良いなさいな。」

「何時になったら隠遁できるのかなぁ・・・・・。」



ゆるりとした雰囲気の中、隠遁したい男達のつぶやきは聴くものがなかった。

こじいんにきて、なんにちかたったあるひ。

わたしはおにーちゃんをたづねにこじいんからしんでんにいった。


しんでんはきれいでここならばだれもかれもすくってくれるとおもえたがそれはうそである。あぶないあぶない、だまされるところであった。


せいぎなんてなくただあるのはおもいのつよさだけだとけんじゃさまはいっている。


それはともかくこじいんよりひろくふくざつなたてものをにーちゃんをさがしてあるく。

しんでんのなかでおんなのひとがいたのできいてみるとあんないしてくれた。


ここがおにーちゃんのへやか、げんきになったのかな?


とびらをあけてみるとおにーちゃんとおとこのひとふたりがだきあってきすをしているのをみた。


どあをしめてまわれみぎしてはしってかえった。


ああ、おにーちゃんはしんだとおもおう。

たびのあいだにこわれてしまったのだろう・・・・・・・・・・・・・

ごめんねおにーちゃん。


さいごにひとめみようとのぞいてみると(以下作者の文章力というか精神力が続きませんので削除。そういう行為と思ってくれれば。自己補完でお願いします。)



やっぱり壊れてしまったとしか思えない・・・・・・・・・・・・・・・・


ああ、何か色々とすまん(by性愛神)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ