孤児弟と酒盛市場
あらすじなんてものは意味がないので別の話を
俺は貧しいが父母と妹と共に過ごしていた。
貧しいながらも父母は俺達が飢えないように命を削って働いてくれた。
村の皆も貧しいがわずかな大地にへばりつくように大地を耕し得られる恵みに感謝して生きている・・・・・・・・・・・・
貧しくても皆優しくて分かち合いながら俺達子供を慈しんで生きていた・・・・・・・・・・
それでも世界はままならないものである年日照りが襲ったのだった。
畑も森も干からびて全ての生き物が飢えていく・・・・・・・・・・・・・
大人達は俺達子供に飯を与え次々に飢えて死んでいった。
まずは年寄りから飯を絶って朽ちていき、育てきれない赤子には塗らした布で苦しまないように息の根を止めて泣きながらおばさんたちがごめんねといい続ける・・・・・・・・・・・
実りのない秋を迎えて、森に食い物を探しに言った男達が戻ってこないし俺達子供は飢えていく。
領主の配下達が俺達の村に来て少しの大人と子供だけを見てダメだと判断したらしい・・・・・・・・・・・・
俺達は村を捨てて街に行く羽目になった・・・・・・・・・・
街の連中は冷たくて、村から来て俺達を無駄飯食い扱いする・・・・・・・
実際そうなのだが村の収穫で生計を成り立たせる商人達が俺達を真っ先に見捨てるのは如何なのだろうと思う・・・・・・・・・・
雪の季節が来て、大人達は子供達に食わせるのが精一杯で次々に倒れる・・・・・・・・・・・
俺達子供は食わせてもらうのが悲しくてせめて大人達に手助けしたくて色々な売り子の手伝いやなんかをするのだが大人どころか自分達すら守るのが精一杯・・・・・・・・
妹分が物言わぬ躯で見つかった日には神の助けのないことをうらんだりもした・・・・・・・
貧しくても満足する小さな村ですら神は容赦なく刈り取るのだろうか?
そんな時俺達はうわさに聞いた。王都と呼ばれる大きな都には全裸賢者と呼ばれる聖者がいて貧しいものや奴隷や孤児達を助けるために命を削っていることを・・・・・・・
大人達は自らの稼ぎの中から少なくない金を俺達に渡して都に行って全裸賢者を頼れと言った。
大人達は飢えて痩せこけているのに俺達のために金を用意してくれた・・・・・・・・・・・
女衆は春を売りながら稼いでいるし、男衆は身を削って俺達が前に進むために金を用意してくれた・・・・・・・・・・・
領主はもはや当てにならない・・・・・俺達子供は王都目指して進むのである。
俺は子供の中で最年長だ。
村の子供達をできるだけ多く王都に導かなければならない・・・・・・・・・
俺達孤児のために命を削るなんて戯言は信じられないが王都の孤児院ならばせめて飢えないですむだろうと信じてチビ共を騙すようで悪いのだが街から足を進ませる。
途中で足を止めた子供を負ぶって進むけど、足を止めた子供は三日と立たないうちに物言わなくなった・・・・・・・・・・・
途中の村々では俺達に同情して飯を食わせてくれるけど、俺達はそれに頼ってはいけないと知っている。
頼って村の子供となっても余所者だから最初に切り捨てられる。
それだけならいい、下手すれば奴隷として扱われても文句が言えない立場になるのだろう・・・・・・・・・・
俺一人ならば耐えられるが、託された小さい者達のために歯を食いしばって王都へと足を進める。
金がなくなればゴミをあさったり、俺の尻を欲しがる酔狂な酔っ払いに任したりして王都への道を進む・・・・・・・・・・・・
大人の足で10日程の道なのだが半月ばかりかかる・・・・・・・・・・
俺の尻は血が流れてとまらないし、託された子供のうち5人は路上に放置する羽目になった・・・・・・・・・・ごめんよ・・・・・・・・・俺がもっと速く尻を売れば助けられたのに・・・・・・・・・・・
それでも10人近い餓鬼共を連れて王都近辺といわれる場所までたどり着く・・・・・・・・・・・此処まで来れば何処かの農家の市場に向かう馬車とか乗せてもらえるのだろうか?最悪俺の尻を売ればちびどもを王都まで届ける事ができる。王都まで行けば衛士なり誰かに頼んでちびどもを幸せに満ちた全裸賢者様の元に送る事ができる・・・・・・・・・・・・
そうすれば俺の命なんか如何でもいい・・・・・・・・・・・
やっと、報われる・・・・・・・・
村の大人達の願いを命を削って俺達に金を用意して幸せになれと血を吐いた父母の思いに報いる事ができる・・・・・・・・・・・・
王都に近づいた俺達に、胡散臭い男達が近づいてくる・・・・・・・・・・
俺達が王都に向かうことを知って、捕まえようとする残忍な顔をした馬上の戦士に上半身裸で大剣を持った男。その下っ端らしいモヒカンや眼帯の男達・・・・・・・・・
俺は噛み付き持たされた短剣で切りつけながらチビ共に逃げろと時間を稼ぐ・・・・・・・・・・・
こいつらは奴隷商人だ・・・・・・・・・・・一人でもいい、王都にいる賢者様の元に行って幸せになれと叫びながら俺は男達の邪魔をする・・・・・・・・・・・・・・
一人一人捕まえられる・・・・・・・・・・・・・・そいつに向かって俺は短剣を振るうのだが、相手は大人。それも訓練を受けた連中だ・・・・・・・・
何人か王都に向かって逃げ出せたのを確認して気が抜けたところで男達の一撃を受ける・・・・・・・・・・・・
薄れ行く意識の中で・・・・・・・・・・・一人でもいい、王都にたどり着いて俺達の村の記憶を持って幸せになってもらいたいと願うのであった・・・・・・・・・・・・
いつもの通り私達主従は市場に遊びに来ている。
孤児娘?極北の馬鹿共に弄ばれた心の傷を忘れるかのように王宮で働いている。
結局極北連合からは詫びの品物が来たのだが孤児娘達は送り返してしまったのだ。
「あたりまえでしょう、やったことを品物で済ませるなんて不誠実受け入れる気はありません。」
「本人が土下座で謝っているから謝罪は受け入れますよ。官僚様方の事は国の面子ですから知ったことではありませんが・・・・」
「実害はないけど、見たくはないですわ極北連合の民なんて・・・・・・・・・・・」
私自身、可愛い娘達に戯れに手を出した馬鹿に対しては意趣返しをしなくてはいけないかなと思ったりもするが、その辺は兄上達が切れてしまって街道筋を抑えてしまったのだった。
「弟よ、可愛い義理の姪っ子たちが辱められたのだろう?極北連合に麦が一粒たりともいかない様に街道筋を抑えたから心配しなくて良いよ。」
「兄上、港も押さえないと・・・・・・・・・・・・・ とりあえず諸国の港の港湾管理官に賄賂渡して極北連合を一番後回しにするようにお話していきましたが・・・・・・・・・・・」
「子供達よ、生ぬるいぞ!王国法に極北の民がいたら即死刑にする程度の条文を提案しなくては・・・・・・・・・・」
上から長兄(現聖域守護辺境伯)、次兄(聖域守護辺境伯城代)、父(前聖域守護辺境伯)
如何して見ず知らずの娘のために・・・・・・・・・・・・・
「あのなぁ、お前が庇護下に置くと宣言したときから、この娘達は我々の一門だ!それに対して理不尽を行うならば、王家だろうと神だろうと喧嘩を売るぞ!」
「父上は孫娘に恵まれていなかったから、弟の娘達に目をつけたのだろう。母上も孤児娘たちを可愛がりたくて仕方ないから一度顔を見せに来い。」
「そうだな、主に俺達の精神衛生を守るために・・・・・・・・・・」
即、極北連合が詫びいれに来た・・・・・・・・・・
大使夫人が態々王都まで来るなんて・・・・・・・・・・・
「あら、其処のダメ男達の教育ついでですからお気遣いなく・・・・・・・・・」
大使公邸の壁の修理が増えた気がするのは気のせいだろうか?
「見なかったことにしてください王室顧問。」
泣きながら極北戦士が土下座するので見なかったことにする。
大使夫人は孤児娘たちを抱きしめ、
「うん、こんな可愛い子供達を戯れに求婚するなんて・・・・・・・・・・・・・・」
極北連合の武官が著しく減少した件については私は何も見てないよ・・・・・・・・・・・・見たくはないよ・・・・・・・・・・
話を戻そう、私達主従は市場で補佐見習の母君の店に邪魔になりながら市場の賑わいを楽しんでいる・・・・・・・・・・・・
ちなみに補佐見習夫妻は仕事中である・・・・・・・・・・・・
私が市場で民草が幸いなやり取りをしているのを見ながら茶を楽しんでいる。孤児姉は端切れ屋に向かって色々相談している。私は孤児弟とのんびり茶と茶菓子を楽しんでいるのである。
補佐見習の母君は私達主従が茶を飲んでいるのを尻目に小物の商いをしているのだが売れていないようである。
息子の稼ぎは一般市民の数倍になっているからある意味趣味に近いのだろう。その嫁を合わせれば一般市民の年収を半月で稼いでいる計算になるのだが・・・・・・・・・・・・・・
「私はそんな贅沢に慣れるわけいきませんから・・・・・・・・・」
でもこの分だと孫の面倒で引退なんて・・・・・・・・
「あと3年・・・・・・・もとい4年待て欲しいですわ・・・・・・・・・・・二十代で祖母なんて・・・・・・・・・・・」
いくらか複雑な思いがあるようだ・・・・・・・・・・・
そんな市場見物の間・・・・・・・・・・・ぼろきれをまとった餓鬼を見つける。
今時珍しいな、飢えた子供なんて・・・・・・・・・・・
私を見つけると
「何で全裸賢者なのに服着ているの・・・・・・・・・・・・」
勝手な事をいって倒れる・・・・・・・・・・・・
「おいおい!大丈夫か?」
餓鬼を見ると腹を鳴らしている・・・・・・・・飢えと疲れか・・・・・・・・・・・
私は孤児弟に命じて食い物を用意させるのだった・・・・・・・・・・・・
本当に誰だ!!こんなに飢えさせて大丈夫だというやつは!!
飢えて倒れた餓鬼の介抱を補佐見習のご母堂に任せて色々考えるのだった。
わたしはにげる
わたしはにげる
わたしはひっしににげる
おにーちゃんがにげてぜんらけんじゃにたよれといったから
わたしはしっている。おにーちゃんがまちについたらいやいやおとこのひととへんなことをしていることを・・・・・・・・・・・・
それをしられたくないおにーちゃんのおもいをしっているからわたしたちはだまっている。
ときどきおにーちゃんはつらそうにしている。こしをいためているのかひきづりながらわたしたちをおうとにつれていけばしあわせになれるといいながらみちをすすんでいることを・・・・・・・・・・・・
ちいさいこたちはみちでたおれてうごかなくなる。
それをみちばたにおいていくときのおにーちゃんのかおはなきたいのにわたしたちのまえだからないてはいけないとがまんしている。
そしてわたしたちにむりやりあるけあるかないとおいていくぞとおどしている。
わかっているんだ。うごけなくなったものをおぶったりするとこんどはじぶんまでうごけなくなると・・・・・・・・・・・・
おにーちゃんはかばうならばさきにすすめとおこりながらすすんでいる。
でもおにーちゃんはうごけなくなったちびをじぶんでできるだけせおっている。
これをむじゅんというのかな?
そうしてなんにちもなんにちもみちをいくととおくからおおきなかべがみえる。
あれがおおとだとがんばってあるけという。
そのみちをいくとおおきなひとがたちふさがってどこにいくのときく。
おおとまでだとおにーちゃんがいうとおくってやろうとおおきなひとがいう。
おにーちゃんがえんりょすると、おおきなひとたちはわたしたちをかかえてつれていこうとする。
おにーちゃんはひとさらいだ!かまわずにげろといいながらないふをわたしたちをにがそうとする。
おおきなひとたちはうまのうえからくさりをまとったはだかのうでからわたしたちをつかまえようとする。
おニーちゃんはないふがだめならばかみついてあしどめをする。
わたしたちはおうとにむかってにげだすのだがおにーちゃんはひとりでとめるのもひとりがげんかい。
つぎつぎにむらのこどもたちがつかまる。
わたしはこわくなってこわくてまもれないくやしさをかかえながらにげだす。
どれだけにげたのだろう?おうとのもんがみえたときあんしんしてないてしまった。
でもあんしんすることがわるいことだとおもった。
どうしてうごかなくなったのがいるのだろう?
どうしてわたしをにがすためにみんなかみついたりしたのだろう?
どうしておにーちゃんはまちでおとこたちとといっしょにいやなことをしたのだろ
う?
どうしてどうしてどうして?
まちでけんじゃさまにあえばわかるだろう。
まちでやりをもったおじさんにぜんらけんじゃさまにあいたいといったらいまはいちばにいるとおしえてくれた。
いちばといわれるばしょにいった。
おとなたちはいろとりどりのふくをきてしあわせそうにいろいろなことをしていた
こどもたちはきれいなかっこうでおなかがすいていない
どうしてわたしはおなかがすいていておなかがすいていないのがいるのだろう?
いちばでけんじゃさまがどこにいるのときいたら
おばちゃんがおかしをくれた。
おじちゃんがかおをふいてくれてくだものをくれた。
おねえちゃんがここだよとつれていってくれた。
そしてけんじゃさまにあった・・・・・・・・・・・・・・・
ぜんらけんじゃなのにふくをきている。
わたしはしんじられなかった。
しあわせそうなこどもをつれてけんじゃさまはさけをのんでいたから!
だからわたしはぎもんのさけびをあげた。
「何で全裸賢者なのに服を着ているの!!」
さけんだらいのちのほのうがきえたらしくわたしはきがとおくなる・・・・・・・・・
ごめんね、むらのきおくをひきつげなれなかった・・・・・・・
しあわせになれなくてごめんね・・・・・・・・・
わたしはやみにしずむ・・・・・・・・・・・・・・・・・




