酒合戦と乳酒
あらすじ 酒びたり
作者からのお願いだ、お酒は楽しく適量を・・・・別に二十歳になるまで飲むなとは言わないけど自分で稼いだ金で飲もうね。
果実酒一樽飲み干した参加者たちは次なる酒に取り掛かる。
次は乳酒である。見た目はヨーグルトなのだが、僅かに酒精が入っている。
これは一人丼一杯づつ飲んでもらいましょう。(他のものに飲んでもらうのは可)
「さすがにこれは好みが分かれる飲み物ですねぇ・・・・・」
匂いも酸味も強く飲みづらいのだが健康と美容によいよー(by酒精神)
神の言葉で口をつける者たち。
飲み口があまり宜しくないから一気に呷る者が多発。
口からたれる乳酒は・・・・・・まるでせい(略)・・・・・・ありがとうございました。
特に極東の姫巫女や西岸騎士団領の女騎士等女性参加者の口からたれている姿は・・・・・・・・・(略)
参加者見物者問わず男性陣の大半が乳酒を選んだ私に対して賛意を示す!
一部女性陣が私に賛意を示しているけどこういう意味かは知りたくない。
あらあら王室顧問、わかっているくせに(by文芸神)
「わかりたくないだけだぼけぇぇぇぇ!!」
どげしっ!!ぼくっ!!
ごむたいなぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーー!(by文芸神)
きらっ☆
よし、邪神は成敗した。
私が神秘緋金属張扇を構えて残心を解かない姿に王侯貴族は見世物かとやんややんやの喝采!
一部神気の辿れる技能を持ったものは私が打ちのめしたものの正体をある程度は見極めて驚き怯えている。
「何で神々の一柱を叩きのめせるんだ!!」
「恐れ多い・・・・」
「最近神々が泣きついてきているのはこの事か・・・・」
「ああ、私達の守護神様が・・・・・・・」
いくつか問題発言があったが進行には関係ない。
この酒はほとんどのものが飲んだねー(by酒精神)
飲みづらさだけ除けば胃腸の助けにもなるよきものだからな(by馬族神)
そういえばどうして酒にするのかな?ヨーグルト状態でも十分じゃないか!(by風の神)
それはな酒にすることによって乳の成分が我等の子の体に受け入れやすくなるからだ(by馬族神)
「解説の神々には感謝いたします。皆様方一献どうぞ。」
私が合図すると孤児娘たちが神々に酌をする。
うれしそうに喉を鳴らす神々。この場に降臨されている神々は人形に合わしているがそれぞれに個性があるな・・・・・やはり趣味?
もちろん(by大地神)
「乳酒で胃腸の一休めができたところで次の酒に参りましょうか。次は極北連合や北国に欠かせない酒。彼らの燃料火酒だ!!今回は極北連合の極光商会のご好意により最高級の火酒をご用意いたしました!」
うおぉぉぉぉぉ!!
と盛り上がる極北連合および北国の方々。やっと自分の得意分野にありつけると大喜び!
めったにここまで入ってこないからねぇ・・・・・極北連合産の火酒は・・・・・
「これはとても酒精が強いので慣れない者には胃を焼く辛さがあると思いますので割り水や果汁等を用意いたしました。お好みで調整してください。なお、今回に限り時間内で飲み続けた者のうち上位半数を次の試合に進めるものとします。では皆様方宜しいでしょうか?」
「うっし!飲むぞ!!」「初めてですわこんな強い酒は・・・・・・」
「滾る様な酒とは始めてであるな。」
それぞれに気合十分である。
酒合戦開始!
「さて、解説の酒精神様。今回はどう見るでしょうか?」
順当にいけば馴染みの強い極北連合がぶっちぎりかなー。いまだ殆ど飲んでいない魔王国や北部沿岸地方の諸国の大使なんかもがんがんいくかねー。どっちにしろこれは割って飲むか生のままで飲むかで勝負が分かれると思うねー(by酒精神)
これは一気に呷るのが通だろ。とはいえ軟弱な民ではそれに耐えられまい。これは極北の酒だ!!(by極北地方担当地域神)
「ささ、極北神様も一献!」
うむ、やはり酒はこれくらい強くなくては(by極北地方担当地域神)
こっちもちょうだいー(by酒精神)
観戦中の王侯貴族達にも火酒が振舞われる。
馴染んでいる北国の諸侯はくいっと呷るが、馴染みのない地方の者は一口なめてこれはきついと氷や何かで割って飲んでいる。一気に呷ってむせる剛の者もいる。
慣れるとこれくらいじゃないと酒じゃないと思えてくるものだ。(by極北地方担当地域神)
試合会場を見てみると生のままで呷るのが北国の大使達と我が官僚達。他の国々の参加者達は氷で割ったり果実を加えたりしている。変わっているのが異世界人の組で色々と組み合わせてグラスには種々の混合酒が出来上がっている。
「解説の酒精神様、異世界人の組は何をしているのでしょうか?」
それはねー 異世界の飲み方で雄鶏の尻尾という楽しみ方なんだよー。色々な酒を果汁や香料と混ぜ合わせることによって飲みやすくしたり、彩りを楽しんだりするものなんだよー(by酒精神)
「なるほど、強い酒を量飲むために薄めるだけではなくて味付けにもこだわっているのですね。」
そだよー(by酒精神)
これはこれで面白そうだな。後で異世界人に聞いてみるとしよう。(by極北地方担当地域神)
でも、火酒を基本にして果実酒とか色々混ぜているけど酒精分はあまり気にしていないのかな?
旨そうに飲む異世界人を真似して色々な味わいを作ろうとする他の国家組・・・・・・
「あっ!自作の混合酒を造ったは良いがあまりの不味さに便所に駆け込むのが出ました!!何を混ぜたか聞いてみましょう・・・・・・・・・・・ ふむふむ、果実の蒸留酒を何種類か混ぜてそこの火酒を加えたら・・・・・・・えっと自爆としか言いようがないです。あまり酒精分が変わっていないです。強い酒を強い酒で割っても変わらないでしょう。そこに香りの混合が直撃となれば・・・・・・・・・ご愁傷様です。」
それでもいくつかの国家代表は自作ながら受け入れられる組み合わせを見つけてそれを飲み始める。
生のまま飲んでいる北国の連中は自ら持ち込んだつまみをつまみながらぐいぐいと楽しんでいる。
「がははははっ!胡瓜の酢漬けが一本あれば一杯飲めるわ!!」
「となると五本あれば五杯飲めるのですな?」
「そのとおり!」
「では十本あれば十杯飲めるわけで・・・・・・」
「馬鹿野郎!そんなに胡瓜が食えるか!!」
「極北神さま、貴方の民は酒の量ではなくてつまみの量で飲酒量が決まるのですか?」
そ、そんなことはないと思うが・・・・・・・・(by極北地方担当地域神)
他のつまみがあればまだ飲めそうだねー(by酒精神)
他の北国の面々を見てみれば・・・・・・・・・
何だ、あの厳重に封印されている壷は!!口を覆っている皮が膨らんで暴発しそうだ!!
風上に避難するが良いよー(by酒精神)
私は神の教えに従い風上に逃げる。そこで壷の口を開く北国の某国大使!
ぶしゅーーーーー!!
腐臭が当たり一面に漂い、腐汁が飛び散る!!自身にかからないようにしている某大使だが周りに対する配慮は一切なかった。
くさいくさいくさいくさい!!
うわぁ! きゃー!!貴婦人達が逃げ惑い気を失うものが出てくる。
かわいそうなのは飛び出した汁を顔面に受けたものだ。
とてもくさい汁を顔一杯にぶっ掛けられて目にしみるらしく転げまわる・・・・・・・・・
あわてて従者が水をぶっ掛けて洗おうとするのだがそれだけでは匂いがこびりついて落ちない・・・・・・・・
あれは悲惨だねー(by酒精神)
まさか、この場に持ち込むものがいるとは・・・・・・(by厨房神)
「あれは何なのでしょうか?厨房神様。」
あれは北国沿岸の保存食で魚の塩漬けをとろとろの汁になるまで発酵させたものだ。腐らないように厳重に封をするのだがその中で圧力がたまって封を開けるとこのように暴発するのだ!
これを食べるときは周囲に人がいないことを確認しろとか室内で開けるなとか汚れてもいい服を着ろとか注意事項が沢山ある危険な食べ物だ!!
この味は好みが分かれるが病み付きになる者は好きだが、嫌いなものは食べた人間おそばにも近寄ろうともしない独特な風味が特徴である。まさかここに持ち込む剛の者がいるとは・・・・・・・(by厨房神)
あれは癖があるが旨いものだぞ。おい、そこの北国諸侯大使、俺にも一口くれ!(by極北地方担当地域神)
あれが食べ物だとは・・・・・・・・・・北国恐るべし・・・・・・
本当に食べているよ、あんなくさいものを旨そうに・・・・・・・・
芋とか麺麭に塗りつけて火酒で流し込んでいる。
その臭気に他国の者たちの中には逃げ出すものが出てきており、酒合戦の妨害ではないかという苦情もでる・・・・・・・・・・・でも規則の裏をかいているとはいえ違反ではない。
あっ!便所に駆け込んでいっるものがいる。それにつられて便所に駆け込むものが・・・・・・
これは同時多発ゲロ!!
これを反則とするかは悩みどころだ!!
って、いうか北国諸侯大使団の一人が気絶しているではないか!!
「退場ーーーーーー!!」
私の掛け声に騎士達が北国諸侯大使団を水場に連れて行き洗う!
そして、例の危険物を魔術師達が風の呪法で匂いを閉じ込めてから大甕に封印する。
これはどこか地中に埋められるのだろう。
あれは北国の連中の中でも好みが分かれるから嫌いなものは気絶するほど嫌うからねぇ・・・・・(by厨房神)
なんとももったいない(by極北地方担当地域神)
「もって言っても良いですけど王国内で食べないでよう願います。」
好き嫌いはよくないぞ王室顧問。(by極北地方担当地域神)
よくよく考えたら北国諸侯の大使に対して無体しているよなぁ・・・・・大丈夫かな外交面?
「いや許す!!」「悪いが北国諸侯のつまみは酷すぎる!!」「我々が責任を持って君を守ろう!」
「我が細君が気絶したままなんだが・・・・・」
「あんなにおいしいものを!」「「本気か!!」」
喧々囂々・・・・・とりあえず、北国諸侯大使団の負けと言うことで火酒勝負終了としますか・・・・・・・・
外交問題については私は知らん・・・・・・・・・
酒合戦は続く?のか?
その前に会場の洗浄からでしょう・・・・・・・・
周辺住民から苦情がきそうだ!
酒合戦ネタ勝負の会でした。
北国諸侯大使は本国で査問を受けてしまう羽目になりますが、北国の民は旨いものと思うのが大半だからあまりたいした罪にならなかったようです。
外交上もそういう食べ物があるというネタが増えたと表面上は許してもらえたようです。規則上はだめじゃないからねぇ・・・・
次回からの酒合戦では禁止されるでしょう。
あの危険な食べ物の元ネタは世界で一番危険なあの缶詰です。
一度食べたことがありますが臭かったです。
酒と胡瓜の酢漬けも元ネタは露助冗句であります。
ああ、酒が飲みたい。