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麦秋老と王室顧問

あらすじ 事務官長は下痢ピーだ 以上!

麦秋屋敷になだれ込んだ我等一同、あいもかわらず事務官長はお腹を下している。

二日酔いと腹部への打撃とどちらがとどめさしたのだろう?


そんな田舎貴族達を放置して私は王宮へと向かう。

「だんな、辺境貴族連合を放置して宜しいので?」

「大丈夫だ!ど田舎者に王室に弓引く度量などない!!」


「ど田舎言うな!!」


今日は孤児娘達が働いているだろうから後見にいかないとな。

「御主人様、妹共はしっかりとしているから大丈夫だと思いますが?」

「大丈夫だと思うが王妃の一件の後だ、警戒するに越したことはない。」

「わかりました支度の方は整っておりますのでいつでも向かえます。」


孤児姉は気働きが出来る。これだけ出来る従者と言うのは得がたい者だ。

私は孤児姉の頭をなでると孤児姉はくすぐったそうにそれを受け入れる。

では向かおうか・・・・・・・


爺と下痢のおっさんと田舎者ばかりでむさいところから可愛い私の娘達のところに・・・・・・・・・・・


「後で陛下にご機嫌伺いしたいから段取りを組んでくれ。」

「判りました麦秋老。」


王都の道は石畳ででこぼこだ・・・・・・舗装したそばから馬車が通り人が通り磨耗していく、その轍の跡が足跡が王都の歴史を物語る・・・・・・・・・・・この通りの轍は塩が通る馬車の者が主でとか色々話しながら向かう。姉弟もたかが轍なのに其処に刻まれた歴史や経済活動を聞いて不思議な話しを聞くかのよう耳を傾ける。


王城に着く、門衛は私達の顔を覚えているから敬礼して通してくれる。

門の中では竜がのんびりと寝そべっているし、その上では小鳥が鱗についた虫をついばんでいる・・・・・・・・・・・のんきだなぁ・・・・・

竜の鼻先からこぼれる火花を避けながら官僚部屋へと向かう。


官僚部屋は相変わらず混沌としているが官僚共の顔色は良い。

孤児娘達が勢ぞろいしているからか?

「いやぁ、王室顧問。王妃が仕事の邪魔しないから楽で良いよ。」

「その割には仕事量が凄くないか?」

「王妃の仕事がこっちに回っているのだが、王妃が仕事滞らせていないし邪魔もしないからはかどるはかどる。」


財務官、表現が露骨だな。

孤児娘達も普通に仕事している。傍らには菓子の包みとか花とかが置かれているが・・・・・・・

「ああ、これですか?貴族の皆様方が私達にどうぞとくださるのですよ。流石に装飾品とかは遠慮しているのですけど食べ物は断りきれなくて・・・・・・・・・・」


ああ、多分引き抜きのための段取りだな。

「あまり受け取り過ぎないようにな。貴族は下心タップリだからな。」

「賢者様も?」

「勿論だよ、可愛いお前達が王国を乗っ取って私を養ってくれると言う下心がな。」

「ささやかな下心ですわね。」

「賢者様くらい私達で養うから、でんと家で構えていて。」

「ついでに可愛がってくれると嬉しいんだけど。」

「何時だって猫可愛がりしてあげよう。皆で別室いっていちゃつくか。」

「「「はーい」」」


「おい、王室顧問孤児娘たちを連れて行くな!」「もげろ!」

「仕事終わった後だったら・・・それでも許せん!」

「羨ましすぎるぞ!」「お前は孤児姉がいるだろう。更に求める積りか?」


旗で聞いている孤児姉が真っ赤になっている・・・・・・

収拾がつかない官僚共に軽く神秘緋金属張扇(オリハリセン)でなでて正気づかせる。

若干壁にへばりついているのとかいるけど気にしない。しばらくしたら復活するだろう!!


「ぐふっ!我等死すとももてない男の嘆きは晴れず、王室顧問への呪詛を紡ぎ続けるだろう・・・・・・・・」

何馬鹿な遺言をはいているんだ!!(どげし!


「ほらほら、仕事!!」

官僚共を仕事に追いやって宰相閣下(たぬきおやじ)のところにいく。

宰相閣下はタタミイワシを炙りながら仕事をしている。


「閣下、タタミイワシの破片が書類に挟まって邪魔なんですが。」

「開口一番それか?てっきり麦秋老のこと出来たのかと思ったのだが。」

「麦秋老と田舎者達は事務官長を保護して満足していますし、陛下に一言二個と文句言えば収まるでしょう。」

「そう願いたいが、王妃を如何するかと言うのも悩みどころだ。」

「腕の良い処刑人と良く切れる斧が解決すると思うのですが・・・・・・」

「お前も護衛官と同じような思考回路しているのか?」


げふっ!私の心に剣が刺さる。潰してしまえば二度と問題起こさないから最良と思わないけど現実的な解決策だと思うのだが・・・・・・・・・・ これだから文明人は。

「だんなも文明人だろ!」

「いいや、私は野獣だよ。特に夜はな。」

「だんなの戦歴は性愛神殿にいる間に良く判ったから置いといて・・・・・・・・刃物でものを考えるなと宰相閣下が言いたいのでしょ。」

「うむ、王室顧問よりこの子供のほうが道理がわかっている。孤児弟、君なら如何王妃の始末をつける?」

「仕事をさせないで後宮?離宮?良くわかんないけどそんなところで謹慎して飼い殺し・・・・・・・・・・・公的行事の飾りとして使う以外は何もさせなければよいのでは?その前に見せしめの罰くらいは必要だけど・・・・・・・・・・」

「中々良い意見ではないか。独創的ではないが受け入れやすい、王室顧問に飽きたらワシのところに来い。」

「なにさらっと、私の従者を引き抜きにかかっているのですか!自分で育てなさい!自分で!!」

「よいではないか!二人いるんだから独りくらい!!」

「ダメです!!」


どうして人のものを欲しがるのかなぁ?

「おいら物じゃないのに・・・・・・」

「私は御主人様に全てを捧げた身ですから・・・・・・・・・・・・」

対称的な答えだな。


さて、問題は何時麦秋老を連れてくるかだな?

まずは事務官長のお腹を・・・・・・・何とかしないとか・・・・・・・・・

閣下、何時にしますかねぇ?


「近いうちに非公式の茶会か何かで呼ぶのが一番無難だろうな。」

「ですな・・・・・・・・・・・・」


私はゆるりと仕事に取り掛かるのであった。



酒が切れたから今宵は此処まで。

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