孤児娘達と午後の執務
あらすじ そんなもの必要なのか?
午前中に私の存在にダメだし出されたが私ほど国益に適う人材はいないよ。
おかげで隠居生活も遠のく遠のく・・・・・・・・・・・・
「他国に行って隠居したいと言って見たらどうだい、だんな?」
「どこの国でも喜んで受け入れてくれるだろう!」
「寝言は寝て言え法務官!!、どこに出奔するだけで他国から干渉される貴族がいるんだ!!」
「ここに!」
「うがぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーー!話が通じねぇぇぇぇぇぇぇぇぇーーーーーーーーーーーー!!」
「ご主人様、外務官様如きをからかうのは置いといて、どこの国に亡命するか考えませんと・・・・・・・・」
「そうだったな、孤児姉。どこの国が今の王国に一番衝撃を与えるか検討するよ・・・・・・・・・・・・」
「待て待て待て待て・・・・・・・・ 世界大戦を引き起こす積りか!!」
「まさか、勇者と魔王が田舎の祭りに思える程度の大騒ぎを起こそうかと・・・・・・・・・・・・」
「ご主人様は迂闊過ぎますので従者である私が、ほころびをタップリ繕って差し上げますわ。」
「だんなにねーちゃん、それ洒落になってないから・・・・・・・」
「冗談だ、わらえ!」
「笑えるかぁぁぁぁぁっぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁアーーーーーーーーーーーー!!」
「ご主人様の高潔さに比べれば世界などたちの悪い冗談ですわ!」
「孤児姉、それ冗談だよな。」
「勿論ですわ、ご主人様の下劣さと下品さは下町の娼婦でさえ舌を巻くほどですし、悪辣さにいたっては悪魔が泣いて逃げ出すほどですから・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
そんな冗談みたいなやり取りはさて置いて、私の自筆で遊びに行くからと各国の首脳宛に手紙を認めて昼飯を食べに行く。
今回は王宮食堂である。
私のような下っ端貴族や侍女や洗濯女、従者や近衛の下級兵士等が銘々に飯を喰らいに行くところである。
質より量、な所があるがあたたかいものを暖かいまま食えるのはありがたい。
毒見されて冷え切った飯なんて食いたくないときにはうれしいものだ。
其処でも孤児娘たちは旺盛な食欲を見せる・・・・・・・・・ 太るぞ!
「賢者様って乙女心わかってない!」「ひどい!」
「どこにお肉があるか夜の寝台で調べて貰って良いですか?」
「・・・・・・・・・・・・・あたし、でぶなの?」
「そんなことないよ。お前は可愛いからそんなこと気にすることはない!!」
一部檄甘空間があった気がするか非難轟々である。
「これはだんなが悪いと思う。」
「法務官様、酷いですわね」
「少女はふっくらしているほうが良いものさ。」
「今までがやせすぎでしょうに、ちゃんと世話しているの王室顧問様!!」
「大丈夫ですわ、ご主人様がどれだけ敵を作ろうと私だけはついていきますわ。ですから夜私に突いてください・・・・・」
孤児姉、それは何か間違っているぞ・・・・・・・・・・・
そんなこんなで飯がすみ食休みを取った孤児娘達が帳簿と格闘をする・・・・・・・・・・
「ねぇねぇ、この数字毎回同じ間違いしているけど、数年前を見てみたらどうなるの?」
「どれどれ? うわぁ、ここ20年ばかり同じ間違いしてるよ。しかもそれが通過してるし・・・・・・・・」
「他に穴はないかなぁ?」
「みてみて!こんな間違え子供でもしないよねぇ・・・・・・・・・・」
「本と本と・・・・・・・・・・・なんで、これで通るのかが問題だよねぇ・・・・・・・・・ 一桁違うし・・・・・・・・・・・・」
「もっと、あらを探してみない?」
「これを私たちが指摘すれば・・・・・・・・・・脅して、がっぽがっぽ・・・・・・・・・・・・・いたい!!」
脱線しかけた孤児娘の一人に拳骨を落とす。
「そんなことしなくても、これの報奨出るから。危ない橋渡らないの!」
「でも賢者様危ない橋渡りまくりじゃないですか!」
「それ以前に人としての道を踏み外しまくりですが・・・・・・・・・・・・」
「この貴族のあら捜しはいくらでもして良いし、潰してかまわないから危ない橋渡らないように」
「「「はぁい!」」」
「それで良いのか法務官師弟!!」
「べつに?孤児娘達に危害がなければ良いさ!!」
「うわぁ、親ばかで最悪発言。」
「そんなこと言うと私の可愛い娘たちを引き上げるぞ!」
「それは勘弁、って言うかお義父さん娘さんをください!」
「近衛兵、この馬鹿引っ立ててって!私の娘をたぶらかす悪党だから・・・・・・・・・・・」
「まてまてまてまて、働き手をとるな!!」
「この不埒物を排除したら娘達を寄越しますんで・・・・・・・・・」
「うむ、無事罪を償って更生するんだぞ!」
「ひでぇ・・・・・・・・・・・・」
そんな冗談を交わしつつ仕事をしていると王妃様が乱入して孤児娘達を連れ去る・・・・・・・・・・・・
多分、お茶会ついでに娘達を着せ替え人形にする積りなんだな・・・・・・・・・・
ついでだから宮廷礼法を仕込んでくれないかなぁ・・・・・・・・
孤児娘達の教育になりそうだし・・・・・・・・・・
「この書類は如何する法務官!」
「本来ならば娘達に頼らずにする仕事だったでしょう・・・・・・・・・・・」
「王妃め・・・・・・・・・・・ どれだけ仕事邪魔すれば・・・・・・・・・・・・」
「何で謹慎解きやがったんだ!」
何か反逆罪すれすれな発言が・・・・・・・・・・・・
「孤児娘達保護条例を発令せよ!!」
「王妃の魔の手から我々の貴重な戦力を守るんだ!」
「賢者の旦那、彼女らの仕事誰が・・・・・・・・・・」
「そりゃ、我々でするしかないのだろう・・・・・・・・・・・・」
「やっぱり」
取り残された小売商の息子と孤児弟はやりかけの山を見てがっくりするのであった・・・・・・・・・・
そして娘たちは夜になるまで解放されなかったのは言うまでもなく、官僚達が孤児娘を取り戻そうと近衛の一隊を率いて離宮に乱入したのは笑い話としておこう。
「ねぇねぇ、王宮顧問。貴方の娘達私に預けてくださらない?」
「それしたら、官僚達を敵に回しますよ。」
「いいじゃない、こんな可愛い子供達をむさいところで置いとくより健全ですわよ。」
「否定しないが、国が成り立ちませんよ・・・・・・・・・・・ って、言うか仕事の邪魔するな!!」
「孤児弟、菓子が有るから一緒に食べないか?」
「末王女様おいらは仕事中ですので・・・・・・・・・・・」
「そんなこといわずに遊ぼうよ・・・・・・・・」
「いけませんって、王女様・・・・・・・・・・・」
「お前の代わりに貴族どもをいくらでも放り込めば良いだろう・・・・・・・・・だから遊ぼう!」
敵は王妃だけではなかったか・・・・・・・・・・・・ 末王女、貴族の有象無象を入れられても邪魔ですからやめてください!
「あらあら、末王女ったら孤児弟がお気に入りなんですわね。」
「一見微笑ましいですが、孤児弟が捕食されるようで可愛そうです。」
「末王女様自重してください。王室顧問の外付け良心回路を・・・・・・・・・・・・」
「それは大変ですわ・・・・・・・・・・・ 末王女!!」
王妃と王女のやり取りを背に一寸ばかり聞きたいことがあるな、官僚諸君・・・・・・・・・・
「法務官目がマジだよ。どうしたのかなぁ?」
「まて、まてまてまてまて・・・・・・・・・・・・・落ち着け、話し合おうじゃないか!!」
「そうですね、話し合いましょうか・・・・・・・・・・・・・・・ 私に何故外付け良心回路が必要なのか・・・・・・・・」
「うわぁっぁぁぁっぁぁ・・・・・・・・・・」
「判るでしょう、末王女。王室顧問の暴走を抑えられるのは今の時点で孤児姉弟だけなんだから・・・・・・・・・・・・・」
「ううっ わかったのだ!」
そんな馬鹿な乱入者がいたのだが無事に仕事が終わるのである・・・・・・・・・
疲れ果てている官僚達と共に先日から民部官の下で働きづめになっている小間物屋・・・・・
「旦那方、やっと終わったんですね・・・・・・・・・・・・・・」
ばたり!!
小間物屋が倒れ落ちる
「うわぁっぁぁぁーーーーーーー! 小間物屋!!しっかりしろ!!」
「旦那、近衛呼んできます!!」
「それよりも葬儀屋だろう!!」
「まて、新婚なのにそんな不幸があって良いのか!!後家さんは任せろ!!」
「てめぇ、どさくさにまぎれ何を言ってやがる!!」
「医師、早く早く・・・・・・・・・・・・」
「はははっ、旦那方なに大げさな・・・・・・・・・・・・そ、そんなに・・・・・・・・・・・・・(がっくり」
「うわぁぁぁぁ・・・・・・・・・・誰だこんなになるまで働かした馬鹿は!!」
「貴人聖域法は勤労条件に当てはまるのか?」
「否、それでも逃げる権利はある恥だが・・・・・・・・・・・・・・」
「皆さん黙っていてください。患者の容態わからないでしょう!」
「「すいません」」
結果だけ言おう。
小間物屋の症状は【腎虚】だった・・・・・・・・・・・・・・
新婚で夜はがんばりすぎて、昼間はこき使われる・・・・・・・・・・・
これで潰れないほうがおかしいのだが・・・・・・・・・おかしいのだが・・・・・・
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「あんの小間物屋放置して酒でも飲みに行くか・・・・・・・・・・」
「そうだな・・・・・・・・・・・」
「サルかよ・・・・・・・・・・・」
「貴人聖域法解除しようかな・・・・・・・・」
男達は夜の街に消えるのである・・・・・・・・・・・・
小間物屋は嫁さんもらってハッスルしてます。多分、何度か倒れる予定です。