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孤児娘達と午前の執務

あらすじ、皆で食事。

初日以来、孤児娘達の寝泊りする場所が寮になっている。

初日酒場で食事を取った私たちは寮母に食事を用意したのにと怒られ(寝床だけと言ったのに)

小売商の息子の殴られたあとを見て、何故止めなかったと叱られる。


その辺は予想の範疇だったのだが、そのまま娘達の部屋を用意されてここで寝泊りしていけば良いと勧める。

断れる雰囲気ではなかったな・・・・・・・・


そういうことで今、寮にいる。

勿論私達主従も寮の元の部屋に住まいを移している。

「だんな、古巣に戻ったような気分だ。」

「古巣か、お前の古巣は孤児院だろう。」

「そりゃ、そうだけどさぁ・・・・・・・・ だんなとの暮らしや教えがここから始まったんだなと思うとさ、なんて言うかおいらが始まったのもここからなんだなと・・・・・・・・・・」

「そんなものかね?」

「確かに孤児院が古巣なんでしょうけど、ここもまた戻ってくる場所なんだなと思いますわ。」


面白い感性だ・・・・・・・・・・


孤児娘達もフカフカの寝床を宛がわれてはしゃいでいる。

「わー、フカフカ!」「ここで寝ていいのかな?」

「・・・・・・・・・・むぐむぐ、すはー」

「zzzzzzz・・・・・・・・・・」

「これが貴族の暮らし・・・・・・・・・!」

「二度と戻りたくないなぁ・・・・・・・・・・・・・孤児院の暮らし・・・・・」

「孤児院だって最近まともになったじゃない。」

「そうなんだけど、自分で稼いで生きていけるって・・・・・・・・初めてだし捨てたくない・・・・・・・」

「そうだね。」

「・・・・・・・・・・・・・・・・誘いに乗る?」

「継続の誘い? 賢者様に相談してからのほうがいいかもね。」

「もっとかっこいい男のいる働き場所ないかなぁ・・・・・・・・・・・・・せめて賢者様くらいの・・・・・・・・」

「だね、孤児姉ちゃんがうらやましいよ。」

「二号さんで良いから、受け入れてくれないかなぁ?」

「やめときな、孤児姉に叩き殺されるよ・・・・・・・・」

「あの子も嫉妬深いから・・・・・・・・・・」

「ふふふ・・・・・・・・」


「なぁ、何で俺までこの部屋なんだろうか?凄い居辛いんだけど・・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・・大丈夫。小売商の息子の事、男としてみていないから・・・・・・・・・・」

「げふっ・・・・・・・・・・」

「よしよし・・・・・・・・・・・私は信じてるから・・・・・・・・・・」


「まぁ、弟みたいなものだしねぇ・・・・・」

「雑魚寝していたし・・・・・・・・・今更・・・・・・・・・小部屋で別れているから問題ないでしょ・・・・・・・・・」

「そうなんだけど複雑だ・・・・・・・・」

「かわいそうにお姉ちゃんと一緒にねるぅ?」

「むぅ、駄目!」

「傷跡娘ちゃん、とらないから心配しなくて良いよ。君の勇者様と共に寝る?」

「ちょ!まてよ! 男と女はそう簡単に一緒に寝てはいけないよ・・・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・どうして?」

「・・・・・・・・・・・そりゃ、えっと・・・・・・・・・ごにょごにょ・・・・・・・・・」

「私ならば問題ない。温もりを分かち合うと落ち着くし」

「ぶっ!!」




何か小売商の息子が追い込まれている気がするけど、あくまでも気がするだけな・・・・・・・・・・・

部屋も違うし・・・・・・・・・・


「腐れ賢者!この部屋割りが悪意あるだろう!!」


何か言われているが聞こえないなぁ・・・・・・・ 男一人で女性に囲まれているなんてうらやましい環境じゃないか。

それとも、傷跡娘と二人が良かったのかなぁ?それは許可できないけど・・・・・・・・・・・



そんなこんなしているうちに夜が明けて次の日・・・・・・・・・・ 仕事して・・・・・・・・ 帰って・・・・・・・

なんて数日が過ぎる。

仕事自体も慣れてきて資料整理や部屋の掃除なども出来る程度の余裕が出てくる。

一番変化があったのが官僚達である。同じ職場に子供とはいえ女性がいるから身だしなみに気を使ってくるようにしている。不潔な環境で篭っていたから体調を崩して仕事の能率が悪くなるんだ・・・・・・・・・・・・

少しは私を見習って身奇麗にしておけば良いのだ・・・・・・・・


「でも、ご主人様の出奔で官僚達がボロボロになったんじゃ・・・・・・?」

「孤児姉、こいつらは最初から襤褸雑巾だったんだよ・・・・・・・・・・・・」

「法務官、君も酷いもんだったじゃないか・・・・・・・・・半月ほど風呂にも入らずに篭っていた君の言い分とは思えないな。」

「仕事をやめて健全な生活をしているから余計に判るのさ・・・・・・・・・・・」

「早く隠居生活がしたーーーーい!!」

「無理だな近衛文官!ただでさえ、近衛には文官を出来る能力のあるものがいない・・・・・・・・・・・・」

「そうだなぁ・・・・・・・・・・計算ですら頭の中の筋肉を鍛える行為だという馬鹿ばかりだし・・・・・・・・・・」

「戦神(決闘神等肉体派の守護神含む)肉体賛美派がまぎれてないか?」

「否定はしない・・・・・・・・・・・・ 」


だんだん清潔になってくる官僚部屋、我が元の古巣であった法務官室も例外ではない・・・・・・・・・・

私がいなくなってから書類置き場でしかなかったのだが、今となっては執務室として機能している。

そうなれば仕事の能率が上がるのだ・・・・・・・・・・・・・


そんなある時、新しい書類が運び込まれる。


なになに・・・・・・・・・・・・外交文書だな? 

「外務官、これお前宛だぞ。」

「どれどれ・・・・・・・・・・・・ ぶっ!」

文面を見て噴出す外務官・・・・・・・・・ 一体何を見たのだろう・・・・・・・・・・・・


「法務官見てみろよ、これお前の案件だよ。」


どれどれ・・・・・・・・・・・・


貴国に於きましてはますます反映の事まことに喜ばしく存じます・・・・・・・・・挨拶は省いて・・・・・・・

貴国の鋭才法務官殿が我が国に出奔成されると言う話しを聞かれたのですがこれはまことなのでございましょうか?

法務官ほどの人材を放出されると言う事は貴国に置かれましては何か事情がありましたのですか心配になります。

世界平和のため、貴国の繁栄の為法務官殿を留め置きその才を振るえる様伏してお願い申し上げます。


危険人物を国外の野放しにするな・・・・・・・・・


勘弁してください、自国のごたごたを他国に輸出しないでください・・・・・・・・


うちの貴族たちが泣いて怖がるから勘弁してください。


何の脅しでしょうか?


・・・・・・・・・・・・・・・・・なんだこれは・・・・・・・・・・・


「だんな何かやらかしたんですかい?」

「そのつもりはないが」


「嘘はいけないなぁ・・・ 奴隷商人を山ほど捕まえたときその所属国に奴隷は神の教えに適っているのですかと神殿協会経由で公開質問状を叩きつけて諸国を宗教戦争一歩手前まで落としこんだ危険人物の科白じゃないな。」

「うわぁ・・・・・・・・・・・ だんな、それは酷い・・・・・・・・・」

「賢者様、その頃から私達のために・・・・・・・・・・・・」

「それも無駄足だったけど・・・・・・・・・・・・・ でもここまで拒否られる理由ではないのだが・・・・・・・・・・・」

「ご主人様他国の人たちにも私達程度の教育をしたとか・・・・・・・・・・・・・」

「何人か個人的に家庭教師をした事があるなぁ・・・・・・・・・・・・・皆泣いて喜んでいたけど・・・・・・・・」

「それ、帰れる歓喜の涙だと思うが・・・・・・・・・・・・」

「賢者様のあれを国外のものに・・・・・・・・・・・・・うわぁ、そりゃ近寄りたくないよなぁ・・・・・・・・あれは二度とうけたくない・・・・・・・・・・・・・・」


其処まで酷くないのに・・・・・・・・・・・・・外務官、一応和解しているから観光で遊びに行くとき宜しくと言う文面で送っといたら・・・・・・・・・・・・・・・


「法務官、それ嫌がらせだから!!」


何か酷いいわれようだ・・・・・・・・・・

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