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孤児娘達と酒場

あらすじ 小売商の息子と孤児弟は王妹殿下の犠牲となる・・・・・・・・

野良犬にかまれたと思って・・・・・・・・諦めろ。

使いのものに寮の部屋を用意して置くようにお願いした後、我等主従は夜の酒場に向かうのである。


「おいしぃ!」「これなんだろう?」「これちょうだい!!」

「・・・・・・・・・・・うまし」「むぐむぐ・・・・・・・・・・・ごくん」


これこれ、子供達料理は逃げないからゆっくり食べ・・・・・・・・・


「おばちゃん、これおかわり!!」「これ、ほしい・・・・・・・・・・」

「これ、かぁちゃんに食わせたいなぁ・・・・・」

「給金入ったら食いに行けば良いじゃないか・・・・・・・・・・だんなは支払いはケチらない方だから食べに行くくらい払ってくれるよ・・・・・・・・・・」


もぎゅもぎゅ、がつがつ・・・・・・・・・・

旺盛な食欲である。


私の来る前は食うや食わずの生活だったし、私が着てからも孤児院は改善されたとはいえ大量に作る料理が多く手間隙かかったものなどは食べる機会はなかったのだろう・・・・・・・・・・

始めてみる料理に好奇心が動かされ、美味に心奪われている・・・・・・・・・


酒場の給仕の女性もはじめは酒場に子供をつれてくるなんてと白い目で見ていたのだが美味しそうに食べる子供等を見て厨房に気合を入れさせる・・・・・・・・・・・

孤児姉弟を拾う前日に来た店なんだが店、相変わらず美味でよい・・・・・・・・・


鳥の辛味煮込みに乳酪を掛けて焼き上げた物とか素揚げした野菜に酸味の効いたたれを絡めたものとか干した魚を戻して炊いたもの・・・・・・・・・料理の種類数はさほど多くないが手間かかっているからなぁ・・・・

私は腸詰を肴に酒を飲んでいる・・・・・・・・・・・・


子供たちも酒に興味を示しているのだが給仕の女性に叩かれて手を引っ込める。

「貴族様も子供を夜の酒場につれてくるなんて・・・・・・・・・・・」

なんて苦情もあるが聞き流してどんどん食べさせる・・・・・・・・・・・・


「そういえばご主人様、王宮にも職員向けの食堂とか会ったはずですがどうしてここに?」

「そりゃぁ、酒が呑みたかったのと食堂も閉まる時間帯だったからな。」

「簡単な夜食くらいは用意してもれたはずですが・・・・・・・・・・」

「この食欲を見てみなよ。感動するくらいの食いっぷりだぞ。この欠食児童の一個小隊を連れて行くのは食堂の連中に酷だ。」

孤児姉がついでくれる酒で唇を湿らせながら孤児達の食欲を眺める。

皿がつみあがり、これでもかと食べている・・・・・・・・・

食べる量から言えば大人顔負けである・・・・・・・・・・ろくなもの食っていなかったからなぁ・・・・・


周りの客たちも見事見事と食いっぷりを見ている。



「・・・・・・・・・・・これ、美味しそう。」

「旨いよ、食うか?」

「じゃぁ、一口・・・・・・・・」

「旨いか?」

「うん、こっちもおいしいから・・・・・・・・・・ たべる? あーん。」

「あーん・・・・・・・ むぐむぐ・・・・・・・・・・ ちっと、染みる。」

「大丈夫・・・・・・・・・・?」

「大丈夫だって、そんな顔をするなよ・・・・・・ ほれ、もっと食べろよ・・・・・・・・・・食ってないだろうが・・・・・・・・」

「うん・・・・・・・・・・・」

「ほれ、ソースが頬についているぞ・・・・・・・・」

「/////」




なんて言うか、檄甘空間を作り上げているのが約二名ほどいますが・・・・・・・・・・


「甘いねぇ・・・・」「だだ甘だわ。」「良いなぁ・・・・」

「これが伝説の二人の世界・・・・・・・・・・・!!」

「だんな、これどうします?」

「どうもこうもないだろう・・・・・・・・・・こんなのは食えないぞ。」

「微笑ましいじゃないですか・・・・・・・・・」

「そうなんだけどね、くっつくにはまだ早い!!お父さんは許しませんよ!!」

「はいはい、賢者様。邪魔しない!」

「そういう君達は如何なんだい?」

「賢者様がオッケー出してくれれば今夜にでも押しかけますが。」

「ははは、君たちだけで足りるかな?私は絶倫だから大変だぞぉ!!」

「きゃー、孕まされちゃう!!」「いやーん!」


ぼかっ!

給仕の女性に殴られた・・・・・・・・・・

「小さな子相手に馬鹿なことを言ってるんじゃないよ!!あんたたちも男を見る目を養いなさい!!こんな道楽貴族じゃなくてまっとうな男を捕まえないと!!」

「えー!賢者様はいい男だよ!!」「ぶーぶー!!」

「私は貴族で君は平民。平民の分際で手を上げるとは覚悟は出来てるだろうね給仕!」


ぼくっ!

「酔っ払いは黙ってな!!」

「貴族に対して・・・・・・・・・」

「黙れ椎の実!!」

「げふっ!!」

「本当にこの貴族様は・・・・・・・・・・・」


いつの間にか来た客たち(平民)は私が殴られている様を見て笑っている。

中には孤児娘達にちょっかいを出しているのがいるのだが給仕に殴られている。

それを見て更に笑い出す客達、殴られた客もいたたと頭をさすりながら笑っている。


孤児たちも私が殴られている様を見て笑っているので悪くないと思うことにする。

しかしこの給仕、遠慮しないなぁ・・・・・

「酔っ払い相手に遠慮してたら店が成り立たないわよ!」

そりゃそうか。


そんなこんなしているうちに追い立てられる。

「はいはい、存分に食べたでしょう。夜も遅いから子供たち連れて帰った帰った!!」


まぁ、治安は良いとはいえ酔っ払いとかが多いからなぁ・・・・・・・・・

心配するのも当然か、帰るとしよう。


会計を済ませ、孤児達をつれて寮に向かう。

腹がくちくなった子供達は眠たそうにしながらついてくる。


さぁ、帰ったら眠ろう・・・・・・・

明日も仕事で大変だぞ!


「うちは昼もやっているから、子供つれてくるときは昼にしな!!」

寮に戻ったときには寮母に飯を用意してのにと怒られるのは別の話。

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