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全裸賢者と国王陛下

あらすじ 王家から迎えが来た。死刑か?全裸法務官!!

神殿を取り囲む王国兵、指揮官は我が友である財務官。

少なくとも紳士的であろうとしているのはその布陣で見て取れる。

囲んでいるが必要であるものには簡単な誰何で通し続ける。


兵糧攻めとなればつらいものがあるが、そこまではかからないと見ているのだろう。


「我が友法務官。陛下の命である。急ぎ王宮に参られたし。」

「私は職を辞した身。今更王宮に参るつもりはない。」

「陛下も法務官の身を案じておられる。私の名誉にかけて貴殿とそれに関わる者の心身の安全を確約しよう。」

「では、上から無体を強いられたとき財務官君はどうする?」

「無論、盾となり力及ばずとも最悪共に逝こう。」

「男と共に逝くなんて美しくもない・・・・・・・・・ 陛下にお伝え申し上げよ。どの面下げてこの(元)法務官のことを呼びつける積りだ!と」


その日、財務官は兵を残しかえっていった。




次の日、来たのは宰相閣下。

「法務官、名誉も職位も元のままと陛下は確約なされた。必要ならば条件も話し合うとおっしゃられている。悪くない話だ。共に来るがよい。」

「断ります。好き好んで仕事の山に戻る馬鹿がいますか。」

「それについてもわしの権限で何とかしよう。戻ってきてくれないか?」

「いえ、民草を蔑ろにする馬鹿王族に愛想を尽かしました。」

「王妃様は謹慎なされておる。王族の方々も夫々に省みられて自身を律しておられる。それでは不満かね?」

「何故に前もって成されなかったのかききたいですな。」


その日、宰相閣下は兵を残しかえっていった。




その次の日、兵を引き上げさせ門前に立つは守護辺境伯にして我が兄上。

「弟よ、われらが一族の休暇は終わりだ!王族に喧嘩を売りに逝くぞ!!」

「怠け者の兄上とは思えぬお言葉、如何成されたのです?」

「そりゃぁな、弟の忠勤を言葉尻を取って無碍にする。我が一門にも意地があるし使えるべき主くらい選ばせてもらおう。だから爵位職位を返上しに参ろうではないか!!」

「で、そこに隠している守護辺境伯領兵団は?」

「恐れ多くも国王陛下相手の喧嘩だぞ、全身全霊でぶつかるのが礼儀であろう。」

馬鹿な兄上だ! 兵団の中には次兄がいるし、見知った顔がぞろぞろと・・・・・・・・・・・・・

「父上はなんと?」

「やっと、一族の宿願である平民としてのんびりとした暮らしが出来ると隠居所を兄弟分作って楽しみにしておったぞ。」

一族そろって引きこもる気満々だ・・・・・・・・・・・・

「さて、皆の衆。参ろうぞ!!この法務官が来なくても、喧嘩くらいは存分に出来る。勇者と魔王が戦った我等が建国の御伽噺が田舎の祭りと思えるくらいに派手にいこうではないか!!」

「「おおっ!!」」


「兄上、皆様方。そんな楽しい事を私抜きで行こうだなんて酷いですな。折角ですから、王の首でも狙いますか。」

「馬鹿言っちゃいけねぇよ!法務官様、王様は生かして仕事させないと。間違って王冠なんかかぶってみろそれこそ不幸だぞ!!」

「ちげぇねぇ・・・・・・」

笑いあう、辺境伯兵団の連中。何事かと伺う野次馬連中の中には元奴隷や元街娼、孤児達がいて一緒に行くとうるさい。

それにつられて姉弟も

「おいらはだんなの従者だから行かないと美しくないよなぁ・・・・・」

「ご主人様のために玉座をご用意して差し上げます。」

姉よ話聞いてないな。玉座なんか座ったら痔になってしまう。

「勿論冗談ですわ。ご主人様が玉座なんて座ったら過労死するのが目に見えて判っていますもの。」


・・・・・・・・・・・・・


そうして、我等は王族に喧嘩を売りにいく。

王城で一悶着あったが

「彼らは我が守護辺境伯の儀仗兵である。建国以前からの功臣である我等辺境伯家と王国の要石であった我が弟法務官の身辺を貴殿一人で守れるのか?守れなかったときの責任を一身に受け止める事ができるのか?」

守護辺境伯(あにうえ)がすごんでいると近衛の隊長格は無理だと言い合う。


結局のところ一隊のみという条件で王城内に入り謁見室に向かう。


王城正門前で陣取る辺境伯兵団及び野次馬達・・・・・・・・・・・

すごい迷惑だなぁ・・・・・・・・・・

威圧感あるし、殺気立っているし・・・・・・・・・・・・






謁見室に行くと王族が勢ぞろいし(王妃除く)護衛官も我が友以外の護衛が勢ぞろいしている。

文武百官に貴族達も見守る中、国王陛下が口を開く。

「法務官、孤児や街娼の保護の件、真に大儀であった。何か望みはあるか?」

「では僭越ながらお願いしたい儀がございます。このたびの一件のみならず民草が無体を強いられている現状それを見過ごす王族貴族全ての首を賜りたく存じます。」

ざわめく周り・・・・・・・・・そうだろう、ここに居る全ての首を遣せといっているも当然だから。

「それは叶えがたいので他にはないか?」

「でしたら、守護辺境伯家一門全ての爵位職位の返上をいたす事お許し願います。」

「国の要たる貴家一門がいなくなれば国が麻の様に乱れる事請け合いだぞ。それでも良いと申すのか?」

守護辺境伯(あにうえ)が答えて

「元より我等一門は世界に不平の叫びを上げた祖王に王権を譲りましたので、その責は受け取った王家が負うべきと思いますが如何に?」

「その瞬間にも反逆として受け取られて滅ぼされても構わぬと申すか?」

「今からでもやりあいますか?陛下の首くらいならば何とか取れそうですが(ニヤリ」


我等が儀仗兵(?)達も一気に襲い掛かるつもりで準備をする。

迎え打たんとする護衛隊。貴族達の中にも逃げ腰になるもの側面からつかんと剣に手をかける者様々である。


「静まれ!守護辺境伯。汝の本当の願いは何だ?」

「我等は御伽噺の住人として人知れず忘れ去られる事でございます。世界は何故理不尽ばかりだと嘆き正したい叫ぶ祖王に王権を譲った身。欲してなった王家ならば、今更失態の尻拭いに駆り出されるは勘弁願いたいのです。」

「わかった、二度と私の治世においてこのような事がない様に取り計らおう。」

「ありがたき幸せ。」


「で、法務官。汝の願いは何ぞ?」

「職を辞し、馬鹿王族に関わらない隠居生活であります。」


ざわめく周り・・・・・・・・・・・・・ そうだろう、自らの王を馬鹿呼ばわりしたのだから。

「それだけで良いのか?」

「では、今回の件で尽力してくれた者達に王家の感謝と費用を与えられん事を。そして保護されたもの全てに幸いの道を見つける手伝いを・・・・・・・・・・・ 費用についてはここに明細があります。」

私は費用の明細を護衛官を通して陛下に上奏する。


「高いがこれは本当にかかったものなのか?」

「はい、夫々の戦士たちは手弁当で参戦なされたのですが、それを正規の費用で雇うとなればこれ位は掛かるかと・・・・・・・・ 他にも情報提供者たちの保護費とか、保護された者たちの生活費や治療費等・・・・・・・・・・・ 金貨二千枚は安いかと思いますが・・・・・・・・・・・ これを蔑ろになさいませんよね?陛下?」

「戦士達の慈悲に頼ることは出来ないのか?」

「何をおっしゃいます陛下、元来陛下たちが行うべき事柄を代行してもらったのですよ。人にしりを拭かせて知らん振りというのは王族として如何なものかと?足りないならばそこらの貴族の二三家を潰して財産没収すればよいではないですか!」

「ちょうど、我等一門爵位と領土返上いたしますのでそこからどうぞ。兄上!功在るものに報いるのに領地を手放すけど構いませんよね。」

「いい考えだ、弟よ。では忠義の剣をお返しし致し後は陛下に丸投げいたそう。」

「まて、払わないとは言っていない!」

「では、払っていただけますね?」

「うむ、ただ手元に・・・・・・・・・・」

「それでしたら商会公に借りれば宜しいではないですか。」

「けつの毛までむしられてしまう!!」

「そこまでの無体はしないはずですが・・・・・・・・・・・・・・?」

「金策はこちらで何とか致そう。しばし遅れるが必ず払おう・・・・・・・・・・ で、法務官戻ってくる気はないのか?」

「手付けとして王族の首一つで、後待遇については話し合いにて受けましょう。」

「戻る気はないのか?」

「はい、辺境伯家はそのままでも構いませんが私個人としては爵位も職位もお返しいたしますので王族に関わる事のない平穏な日々が欲しいです。」

「そうか、呼び出してすまなかった・・・・・・・・・・・・ 下がるが良い。」




こうして、私は王城をあとにする・・・・・・・・・・・・・

「いいんですかい?だんな? これに乗じてあれやこれや願い叶え放題じゃないか?」

「そうすると私の隠居生活が遠のく。見てみろ宰相閣下を!過労死寸前だぞ。」

「それって、だんなの仕事を押し付けられているからなんでは?」

適当に書きなぐってみる。一発書きだと消えたときが泣けるね。


明日は印度鮪の解体だからこれにて失礼。

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