全裸賢者と孤児姉
あらすじ 黙れ椎の実! 法務官は眠りについた
たっぷりの睡眠をとった、王族と宰相の馬鹿な仕事の押し付けがないととても快眠できる。
「ご主人様、二日ぶりのお目覚めですね。」
「二日か、今までの睡眠を取れなかった分ここで挽回しているのだな。」
「いえ、あの時死んだ私の妹分がつけた傷が膿んでしまいまして・・・・・・・・・・・・ 熱出して生死の境さまよってましたが・・・・・・・」
「誤差の範囲だ。変わったことはあるかね?」
「いつもどおりに礼を言おうとする街娼や孤児たちにご主人様に王城に来るようにのたまう愚かなる王城の連中だけです。」
「では、朝食としようか。」
「今の時間だと夕食かと・・・・・・・・・・ご主人様。」
そんなに眠っていたのか・・・・・・・・・・
王城の連中はともかく、礼を言いに来た連中には悪い事をしたようだな。
「いえ、皆様方は眠られるご主人様の邪魔をしたくないと外に控えてますが・・・・・・・・・・・・」
先に言え!
部屋の外に行くと廊下にたむろするは街娼や孤児の群れ、それを見守るかのように神官や私兵達がいる。
私の姿を見て、涙ぐんだり近寄って平伏したり・・・・・・・・・・・・・・私に何の価値があるというのだ!
「我等を救い上げてくださいました法務官様。身命を賭して我等の為になした事柄のために御身を損なうなんて・・・・・・・・・・・・」
「馬鹿を言うな!私は貴族王族に対する嫌がらせとして、発案しただけ。寧ろ、実行した神官や私兵、衛士たちに礼を言うがよい!」
「我等を覆う無情なる世界の形を焼きその牢獄を崩し上げたる種火は貴方様でございます。その一点におきましては事を起こせし皆々様方も法務官様のお叱りによって目覚めたと・・・・・・・・・・・・・」
ふざけるな!王族貴族は民草が幸いなるを守るがゆえにその地位にあるのだ!そんな当たり前のことに感謝なぞほしいわけではない。
ただ幸いなる様を楽しみ民草を慈しんでこそ貴族たる本領があるのだ!農民が大地を耕しその富を得るように、我等貴族は民を耕しその富で暮らしを成り立たせるのだ。それが出来ぬならば食いつぶすしか脳がないといえよう。
とはいっても、私は爵位も返上した身か・・・・・・・・・・・・・・・・
「ご主人様位この身で稼いで養って見せますから安心してください。」
私はヒモ決定か(笑)
「法務官、王城へ召喚する。いざ参られよ。」
兵士達が性愛神殿を囲んでいる。逝かねばなるまいか・・・・・・・・・・・・
自決用の水薬と懐剣、正装で・・・・・・・・・・・・・・・
二人とも何かあったとき、この者達の力添えをしてくれ・・・・・・・・・・・・
「いえ、死出の旅路であろうとついてまいります。」
「わかった、だんな!」
夫々の答えは違うが、後のことは神官に託して一人 王城へと向かう・・・・・・・・・・
幕を引きに逝きますか・・・・・・・・・・