法務官と衛士
あらすじ 書類の偽造は違法です。 変わらず下品です。合言葉は『黙れ椎の実』
あっ、その前に孤児院へ挨拶兼事情説明するの忘れていた。
私たち主従は孤児院へと入り、院長に面会に行く。
「服を着てください法務官様!!」
「私の世界樹がそんなに見苦しいかね?」
「黙れ!椎の実!!」
私よく戦ったよね。ここで終点についてしていいですか?
「ご主人様、院長先生は自分が中指より立たない事を僻んで言っているだけですから・・・・・・」
孤児姉よ段々ひどくなっているよ。
院長ともども揃って打ちひしがれている・・・・・・・・・
孤児姉の教育誰がしたの?
それは兎も角、私が退任して裸になる経緯を院長に話すと
「馬鹿ですか!私らなんかのために・・・・・って、言いますか裸になる意味合いはないでしょう。」
「まぁ、それはそれとして、もしもの時にはここにいる六大公爵の私兵団に頼って欲しいのと私とは無関係であることを言って子供たちを守って欲しいのです。」
「そんな事言えるわけないでしょう、子供たちは法務官様のおかげで生きながらえることができたことを知っていますし私自身そんな恥知らずなことはしたくありません。」
「私は裸の狂人だよ。そうでなくても不敬罪、下手すれば反逆罪に問われる身だ。賢く回りなさい。」
「子供たちになんと言えば・・・・・・・・・」
「何も言わなくてよい。新しい保護者として六大公爵がついたと説明すればよいだけだ。」
そんな話をしているうちに、衛士が兵隊の集まる孤児院を不審がって現れるのだが門前で私兵たちに阻まれる。そんなゴタゴタで不安がる子供達。捕まるのも仕方ないかと表に出る。
「服着ろ変態!!」
「人を王族兄弟みたいな言い方で呼ばないで欲しいな。衛士君。」
「黙れ椎の実!!」
「この世界樹を見て椎の実とは君はとても自信があるのだな!性愛神殿で君の事は聞いているよ・・・・・・・・・『うわぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!』」
衛士は叫びを上げた。興味深深に聞き入っている私兵達、何の話だかわかっていない子供達、衛士の同僚たちは衛士に肩をたたいて慰めている・・・・・・・・・項垂れた衛士に代わり別の衛士が聞いてくる。
「椎の実がどうかという話は置いといて、何故六大公爵の私兵集団が集まっているのですか?」
椎の実かどうかは大事なことなんですが、この私の世界樹を椎の実などと言うのは君たちの目が腐っている証拠・・・・・・・・・
「黙れ椎の実!!」
凹んで良いですか?
「赫々云々で・・・・・・・・ 法務官様、今となっては元なのでしょうが彼に対する報復で孤児院が狙われる前に我々が夫々の主の意向で来たわけで・・・・・・・・・まさか鉢合わせするとは自分らもびっくりでありまして・・・・・・・」
と凹んでいる私に代わり解放奴隷戦士団の隊長格と思われる戦士が衛士に説明をする。
衛士たちのほうでも
「成る程、それでこの命令書は?」
無理やりに復活した私は
「中身を確認してもらえばわかるのですが、辞職するに当たって纏めて置いた仕事の依頼書をこの孤児弟が間違って持ってきてしまいましてねぇ・・・・・・・ ここに私兵の皆さんがいるついでだからお願いしておこうとしただけですよ・・・・・・・・・ 前々から私娼の扱いとかで問題が出ていていたものですからねぇ・・・・・」
「私娼ねぇ・・・・・・・ 確かに生活苦から身売りする女性が出ているのは否定しませんが、どうして私達衛士に依頼されないので?」
「依頼書は書いておいといたのですが王宮の方で忘れられているのかもしれません。若しご協力の意思があるのならば六大公爵の私兵団への協力という形で参加してもらえるか?情報提供だけでも助かるのですが・・・・・・・・」
「成る程、この依頼書は王族や貴族への嫌がらせみたいですね。元法務官様。」
「実際嫌がらせですよ、恩給とか年金を払ってなくて私娼に落ちる案件を個人的に知っているからそれに対する牽制とか王国の貧民政策にケチをつけているわけですからね。」
「一応日付は確認してくださいね、偽造ではないですから。」
「成る程、インクが乾いていませんが日付も印鑑も正式なものですし問題ないでしょう(にやり」
衛士達も判ってくれたようだ・・・・・・・・・・・
「但し、その粗末な椎の実はしまっていてください!子供たちの教育に悪い!!」
「しぃ・・・・『黙れ椎の実!!』」
未だ股間光線効果魔法は効いていて見えないのだけどね。
だから私の世界樹を確認できなくて椎の実などと言っているのである。
「黙れ椎の実!!」
「服着ろ服!!」
「全裸賢者様だから仕方ないですよ。」
めいめいに好き勝手言われている。私は貴族様だよ!平民風情がそんなことを言って・・・・
元だった・・・・・・・・・
「ご主人様が全裸の変態であろうと全身全霊をもってお使え申し上げますわ。」
孤児姉、その無駄に私が変態である前提の忠誠・・・・・・・・・ 涙が出てくるのだが・・・・・・
嬉しくてか悲しくてかは敢えて言うまい・・・・・・・・・・
イソイソと服を着る私の背後では・・・・・・・
「孤児達の養子先について私達の情報のほかに町の顔役に聞いてまいりましょう。巡回のついでとなりますがよろしいですかな?」
「それは助かる、ついでに寡婦とかで生活に困っていたりする者の情報も集めてくれるとありがたい。私娼のほうは我等が女性を買うついでに・・・・・・・・」
「それでしたらある意味商売敵の性愛神殿に問い合わせて情報を提供してもらうのもありでしょう。売春は否定していないはずですが、無秩序に素人に商売させて犯罪の餌食にされるのは彼らの教義に反しているはずでしょうから。」
「成る程、孤児院の奴隷疑惑などはどうしようか?」
「それでしたら限りなく黒に近い商人がいるのですが、背後に貴族がついているらしく手が出せなかったのを貴方方公爵家の威光で無理やり調査するのはどうでしょうか?私達衛士だけでは、権力も武力も足りないものですから。」
「判りました、そちらへの助力はお任せあれ。と言いたいですが一応主達にお伺いを立てないと・・・・・・・」
「では、決まり次第連絡を。元法務官様の遺願を果たすために!!」
まてぇ!遺願って死んでる前提で言うな!!
「えっ!でも、こんな依頼書ばかり出していたら貴族連中からにらまれて法務官様の人生詰みでしょ!」
否定はできないが・・・・・・・・・否定はしないが・・・・・・・・
「だんな、きっと良いことあるって・・・・・・・・」
こんな孤児弟に慰められるなんて・・・・・・・・・
兎も角、これで都落ち出来るかな?
「だめですよ、(元)法務官様。この作戦実行のために貴方様の知恵を借りないといけないのですから!!」
あれれ?
椎の花の匂いって、アレに似ているよね。
判る方お返事ください(冗談