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宮仕えと宰相閣下

王室政府雇用報告書


王室顧問配下の孤児達を試験的に王室政府業務に運用する件について


一月に渡り孤児達を試験的に雇用しした結果、以下の問題点が認められる。


・基本集中運用が基本となる為に特定分野において過度の作業量倍増が認められる。

これについては、分散運用をすることによって解消されるものと思えるが孤児達を監督する人材の育成が急務。もしくは、孤児達が独立運用できるよう指導するか。


・倫理、礼法部分における教育の欠如。

これについては指導者である王室顧問男爵の資質の欠如が現れる面があり、補う形での教育を必要とする。


・孤児達への襲撃、拉致に関する警備強化。

これについては孤児達の戦闘能力自体、一人当たり1個小隊相当の戦力であると近衛中隊長が判断しているが、万全でない場合もあるし被害も相当出ているので未然に防げるのであれば防ぐ方策を採られたし。


・孤児の前歴に対する貴族達の侮蔑。

これは貴族緒家に通達を出して自重を求めることをしているが効果のほどは不明。敵対すると認定された場合の仲裁策等至急に用意する必要がある。特に師父である王室顧問が出た場合、当事者間のみならず国内外に多大な被害が出る恐れがある。


・王室顧問

対策が見つからない・・・・・・・・・


作成者 宰相  

なんか不快な報告書があったな。

後で宰相〆ると言うか・・・・・・・・・孤児達を全部引き上げるか・・・・・・

「孤児達、王宮の他に色々働き口あるけどどっちが良い?」


「しょーかいこーさま?」「のーえんこうさま?」「まおーこく?」

「庭園公様のところは絶対貧乏くじだからやだ。」「でも庭園公のおねーちゃんはダメ人間だけど従者のおじちゃん達は美味しい御菓子くれるよ。」「おーてーでんかは人として終わっているよね。」「王妹殿下には近づきちゃダメって陛下が言ってたし・・・・・・・・・・」「王弟殿下は頭がかわいそうだし・・・・・・・・・」「近衛中隊長は振られたばっかりで慰めきれないし・・・・・・」「宰相閣下は・・・・・・?」「仕事押し付けられそー」


色々言ってくれるなぁ・・・・

これぞ好き勝手と言う奴か・・・・・・・・・

「ぼく、農民孤児と一緒にはたけやる。」「出来ればどれー商人捕まえる仕事ついて、僕達みたいな子供なくしたい。」

「孤児弟のお嫁さんになるの」

「それは許さんぞ!」「おねしょの王女様は引っ込め!」「な、なんだとー!平民の分際で・・・・・・・・・」

「はいはい、末王女様。今日も世界地図描いたんだから強くいえないでしょうに・・・・・・・」

「侍従官。不敬だぞ!」

「末王女様。孤児弟は私がいただきますから・・・・・・・・・」「くさったおばちゃんもお呼びじゃない!」

「ぷっ!」「な、なんてことを・・・・・・・・・・」・


公爵令嬢が腐っているのは事実だしなぁ・・・

「でも孤児弟の兄貴は昨日助平屋さんに駆けて行っていたぞ!」「そ、そんなー・・・・・・・・・」

「孤児弟も所詮は・・・・・・・・・・」「あら、頼もしいわね・・・・・・・・」


なんか、孤児弟の株が下がっている・・・・・・・・・

「べ、べつに構わないさ・・・・・・・・・・おいらは・・・・・・・・くそっ!自分に正直に生きているだけなのに・・・・・・・・・」


孤児弟・・・・・・・正直に生きる道楽貴族が一度は通る道だ。

これを乗り越えて道楽貴族と名乗りを上げることが出来るんだ。頑張れ!


「あたしは賢者様のお妾さんが良いな。」「わたしもー」「なんだかんだ言っても可愛がってくれそうだし。」

「孤児娘達・・・・・・・・・・」

「大丈夫だって。最初は孤児姉に譲るから。」「でも油断していると取ってしまうぞ。」「みんなで楽しもう・・・・・・」


もしもーし、私の意見は?



「はいはーい、王室顧問の痴話げんかはどっちでも良いから子供達仕事だぞ!」

どさっ!どささっ!どっさささっ!


山積みの書類、どこから生まれてくるんだろうな?

ガサガサガサガサガサガサ・・・・・・・・・

カリカリカリカリカリカリ・・・・・・・・・


子供達は流石だ・・・・・・・・・・・慣れて来ているせいもあるし、出来高で報奨があると前もって言っているから数をこなしてこれでもかとこなしている。

所で進んでないな約二名(害虫)


「ちょっと、害虫扱いは酷いぞ王室顧問。」「それ以前に私達までなんで仕事させられるの?」

「そりゃ、そこに居るから。侍従官、末王女様の計算問題代わりに帳簿をやらせて良いよねぇ?」

「あとで、算術の教師に伝えておきますよ。計算は数をこなすのが一番ですしねぇ・・・・ほら、王女様間違ってますよ。」

「ううっ・・・・・・・・・・・・絶対お前等王室に対する態度が違う・・・・・・・・・・特に財務官、ワザとやっているだろう!」

「私が忠義を誓っているのは王国であって王族個人じゃないしね。」

「それ以前に忠義に値すると思っているのか?」「ただの王族と言うだけのガキに。」


「流石にそれは言いすぎかと・・・・・・・・・・」「官僚さん達・・・・・・・流石にそれは不敬発言の上に子供に対して言う科白では・・・・・・・・・・」

「ほらほらっ!文句があるなら仕事で主張しやがれ!」

「手が止まっているぞ王女様!」「平民よりできないと言うのは恥ずかしいよなぁ・・・・・」


「ううっ・・・・・・・・・酷いのだ・・・・・・・・・・」

「末王女様おいたわしや・・・・・・・・・・(棒読み」「侍従官、次の査定には私からも一言添えるぞ。」

「人事権の悪用ですな。転属願いでも出しますか・・・・・・・・・・」「侍従官さんカラカイ過ぎですよ。」

「このくらいで折れる王族だったら、国のためになりませんからね(棒読み」


悲劇の王女様だな(棒読み


「あたしの味方は居ないのかぁ!」「かわいそうだから手伝ってあげる。」

「ううっ、優しくないのに身に染みる・・・・・・・・・・・って、言うか。なんでわたしに某伯爵の浮気の案件を処理させようとするんだ!しかも生々し過ぎるし!」


「おっと、これは子供に見せちゃいけないもんだったな。それにこれをネタに小遣い稼ぎを・・・・・・・・」

「うわぁぁぁ!大人は汚いのだ!」


こうやって酸いも甘いも受け入れて成長するんだな。

「王室顧問!綺麗にまとめようとするな!この官僚達は性格が悪いぞ!」

「末王女様、口調が荒れてますよ。」

「それ以前に官僚達の性根を叩きなおせ!」


酷い言われようだな・・・・・・・・・

末王女の仕事は教師が迎えに来るまで続いた。


「官僚の皆様方!子供になんて仕事させているんですか!」

末王女付の教師が仕事を一枚見て本気で起こったのは笑い話だ・・・・・・・・・・


見たのが、某伯爵の浮気(男同士&乱交)と奥方の乱行(BL本大量購入と小姓を・・・・・・・・・・)

別に普通の横領とその金の行方ではないか・・・・・・・・


「うがぁぁぁぁぁ!!ここの大人達は!良識と言うものがないのですか?」

「あら、聖典は自力で買えと言う神聖な教えに反しますわね。」

「義姉様それ聖典じゃないから!」


「りょうしき?何だそれ?」「くえるんか?」「酒のつまみにもならんだろう・・・・・・」

「仕事中に磨り減って消えてしまったようだな。」「こんな良識的な私を捕まえて何を言うのだろうか教師殿は?」

「本当本当・・・・・・・・・・子供達に政治の暗部に触れさせない良識持っているのに・・・・・・・・」


顔を真っ赤にして子供達と官僚達の間に入って守るように威嚇する教師。

「何怒っているんだろうね?」「別にこのくらい良くある事じゃん。」

「賢者様が性愛神殿でしていることのほうが凄いし・・・・・・・・」「御主人様・・・・・・・・・・・・子供達の手前自重してください。」「王妹殿下がしようとしていることに比べたらねぇ・・・・」


「王室顧問卿もどんな環境に子供達を置いているんですかぁぁぁぁぁ!!いくら孤児とは言えもう少し健全な環境で育てるべきでしょうがぁぁぁぁぁぁぁ!!」


大変だねぇ・・・教師殿。この子達に関してはもう今更と言う気がしないでもない。

教師殿の怒りは宰相閣下と国王陛下が止めるまで続いたのだった。


この時期の上奏。

孤児院の査察要求 末王女付教師、職員向宮廷料理長男爵及び料理場一同。

孤児の雇用要求 貴族諸家およそ30家

毛生え薬の予算要求 王弟殿下


ろくなものがねぇ・・・・・

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