孤児院と官僚探訪
あらすじ 孤児達を受け入れる前に地均し・・・・・・・・するのかどうか?
そして作者は酒が切れて手が震えている。
さてと、可愛い可愛い子供達を王宮に向かえる前に掃除しますかね。
「御主人様、まずはどこから?」
「そうだね、子供達が一番入り浸るであろう官僚部屋からかな。」
「そもそも、官僚の皆様からして教育上悪そうな・・・・・・・・・・・」
「否定できない事が辛いが仕事中は実害ないはず・・・・・・・・・・・・仕事終わってから酒盛して悪乗りする程度だが・・・・・・・・」
官僚部屋
白い壁で区切られている各自の仕事場所。その白い壁は書類の山である。
自己増殖しているのではと思える書類の山は減った分だけ追加され、下手すれば更に増えているようだ・・・・・・・・・・・・
「げへへ・・・・・・・・ 神殿の帳簿のあらが出てくる出てくる・・・・・・・・・・・」
「おお、金貸法の違反見っけ。そっちはどうだ? 」
「うむ、傷病快癒の祈祷をして金を取っているのに対象が悪化しているねぇ・・・・・これは詐欺だろう・・・・・・・・にひひっ」
「そっかそっか、では神殿を詐欺で訴えるとしようか。」
「詐欺告発の書類を作って・・・・・・・・・・」
かりかりかりかり・・・・・・・・・・・・
「あははははっ・・・・・・・・・・書類を書いたら報告書が帰ってきて、それに対する上申書を書いて・・・・・・・・・・終わらないねぇ・・・・・」
「おや?こんな所に未解決の書類が・・・・・・・えっと、何々・・・・・・・拷問吏の傷病手当?王妃様の年齢を叫んだ神職に巻き込まれたのか・・・・・・・・・・かわいそうに・・・・・・・・・・・」
「その拷問吏の奴ならばこっちに退職願が出ているぞ・・・・・・・・・ 拷問吏が責められて如何するっていうのだ。」
「寧ろ王妃様に尋問させたほうが・・・・・・・・・・・・・ぐはっ!」
不敬発言による処罰が入ったようだな。
「しっかりしろ!街道管理官!高々王妃様の不敬発言による処罰じゃないか!」
「かいどーかんりかーーーん!!」
うん、こんな仕事環境は子供に教育に悪いな。
官僚達の心を折る様な仕事を子供達にさせるわけにいかない。
それ以前に仕事内容が子供に見せてよいものではないだろう。
「その割には私達には平気に仕事させてましたけど。」
「はははっ!最初は国家の暗部を見せないように気をつけたではないか。最近のは特にひどいのは否定できないけど・・・・・・・・・・・」
「暗部は兎も角恥部は・・・・・・・・・・・嫌って程見せられましたけど。」
「少なくともこの部屋には置いとけないな。」
「御主人様、子供達に政府業務手伝わせるのがそもそも問題では・・・・・・・・」
「それを本気で考えているのが王国の問題点だな。会計書類の検算や資料整理くらいならば良いけど、如何考えても将来的に企画立案まで出来る人材に仕込もうとする気満々だし・・・・・・・・・・」
「貴族の皆様方が行ってくださればよいのに。」
「今の貴族にそんな器量があるのかが疑問だがな。」
「あっ!賢者様!手伝いに来たの?」
「孤児娘か、孤児院のチビ共をお前等の後輩として入れる話が出てな・・・・・・・・・・如何考えてもこの官僚部屋で働かせるのは拙いのではないかと・・・・・・・・・・・」
「確かに・・・・・・・・・ って、言うか私らの教育にも悪いんだけど・・・・・・・・・・」
「もう少し国政の暗部とか触れないところにいたい・・・・・・・・・・・」
「王城内にまともな人を見たことない。」
口々に言う孤児娘に
「酷いじゃないか孤児娘ちゃん達。君達も十分に適応しているよ。」
「ひどーい!」
「そうは言ってもねぇ・・・・・ 王族に泣きを見せるまで帳簿の隅まで突き出したのは事実だし、貴族緒家からも書類きちんとするから寄越さないでくれと来ているぞ。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・賢者様の半分も出来ていないのに。」「そんなに厳しくしたつもりないんだけど」
「偏見だわ。」
「御主人様・・・・・・・・・」
「言うな孤児姉。彼女達は時代の被害者なのだ・・・・・・・・・・・ 無知な貴族共が自身の無能を棚に上げて締め上げられているのを彼女達の凶悪さのせいにしているのだ。」
「けんじゃさまひどーい!」
「そうは言っても楽しんでやっているだろう。」
「そりゃそうだけど・・・・・・・・・・・いたいげな乙女が凶悪だという評判を張られたら嫁の行き手がなくなるじゃない!」
「・・・・・・・・孤児姉や傷跡娘はいいけどさ、貰ってくれるのがいてさ・・・・・・・」
「最悪、賢者様貰ってよね!」
「はははっ!そのうちにいい男が見つかるさ。」
「そうそう、俺でよければ貰ってやるよ。」
「やだ!」「論外!」「ごめんなさい!」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・くぅっ!」
「その前に徴税管理官、私の可愛い娘達に手を出そうとする前に東花町の鱗娘は如何するのかね?」
「ちょ!王室顧問!それをばらさないでぇ!」
「ばらすもばらさないも・・・・・・・・・・・・」
「「「・・・・・・・・・・不潔。」」」
崩れ落ちた徴税管理官をよそに官僚部屋を出る。
なぜか孤児娘達もついてくる。
仕事は如何した?
「しごと?私達の分は終わらせたわ。」「後は官僚さん達が趣味で増やした分だから。」
「あたし達はあくまで補助業務だし・・・・・・・」
そういえば、基本補助業務だけだったな。その割には下手な地方官吏真っ青の仕事しているのだが・・・・・・・
俸給交渉してやらないとダメかな?
「それよりも本職を増やして私達の出番なくすくらいにして欲しいわ。」
「言えてる。」「そのままなし崩し的に私達が官僚になってしまいそうで怖い。」
そうして廊下に出ていると
「おおっ!君は学園の講師が優秀だといっていた北方商業都市候の次男坊ではないか!どうだね?栄達の道を歩んでみたくないかね?君の境遇だと実家の冷や飯食いか候の下働きがいいところだろう?だったら、自らの手で国政を操って見ないか?」
「えっ!えっ!えっ!」
「心配ない!官僚府は実力主義だ!君くらいの力量があれば直ぐに官僚となって国政に参加できるぞ!其処の孤児娘達を見てみるが良いさ!路傍の孤児でも数ヶ月で爵位を貰って貴族緒家から一目置かれるようになっているんだぞ!君ならばもっと先にいけるだろう!さぁさぁさぁ!一度話を聞きにおいで・・・・・・・・・・・・」
「え、えっと・・・・・・・・・・・・」
「遠慮しなくて良いから!怖いことはないよ!さぁ、我等の仲間入りをしよう!明日からとも後からとも言わず今から君は我等の仲間だ!さぁ、歓迎するよ!」
官僚部屋に引き釣り込まれる貴族の子弟・・・・・・・・・・・
思考が状況に追いついたらしく、自らの危機に気がつくも遅く官僚達に担ぎこまれてしまう・・・・・・・・・
「うわぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・・・・・・・」
彼に幸あれ。
「御主人様・・・・・・・・・・・・・」
「其処まで人手不足だったとは・・・・・・・・・・・・」
「どっちかというと後釜探しとかいけにえとか・・・・・・・・・」「彼も可愛そうに・・・・・・・もって3日?」
「無事に帰れるといいんだけど・・・・・・・・・・」
「こうやって官僚部屋に近づくと官僚にされるという噂が実証されるのですね。」
部屋の中からは悲鳴が聞こえてくるが、 働け、手を動かせ、泣いている暇はないんだ等という罵声が返ってくる。
酷い・・・・・・・・・・
でも、こんなところを護衛も抜きにのこのこと歩いているのが悪いのだろう。
死ぬ事はないだろうから頑張ってもらおう、もしかすると未来の宰相になれるかもしれないし・・・・・・・・
次は宰相府にでも行って見るかな。直ぐ隣だし。
如何考えても官僚が教育上悪いという結論が・・・・・・・・・・・